2009年6月9日火曜日

【翻訳記事】「仮想世界の未来」

リンデンのブログはどんどん更新されてますけど、
一向に一般の住民向けのSL6Bの案内記事がないですね。
それこそ、私を含めて、出展者や出演者となった人の間では
もうやたらとIMが行き来してて盛り上がってるんですが、
そうでない方は何がどうなんだかわからないですよね。
そろそろ少なくともスケジュールくらいは
発表してもよさそうなんですが。

そんなこともあって、昨晩はSL5Bのビデオを紹介したりしましたが、
今日は、統括の Dusty Linden さんが出展応募締め切りの2日前、
5月18日に書かれた「仮想世界の未来」という記事を
訳してご紹介することにします。
記事の内容についてはこの時点のものですので、
現在は変わっているものもありますが、
まずはご参考まで。
原文はこちらです。

https://blogs.secondlife.com/community/community/events/blog/2009/05/18/the-future-of-virtual-worlds

     *   *   *

「仮想世界の未来」というのが今年、セカンドライフの6度目の誕生日(2009年6月23日)を祝うテーマです。この催しには、何百人もの住民たちが、そこに出展するための土地を求めて応募しています。私は応募の企画がどんどん入って来るのを見守っていて、その中には本当に感心させられるような興味深いアイデアが溢れているものがたくさんあり、そして同じくらい多くの、もう声を上げて大笑いしたいような楽しい企画もあって、とてもこうした企画が実際のものとなるまで待っているなんてことはできそうにもありません。誰ですか、未来なんてきっとそんなにおもしろいもんじゃない、なんて言ったのは? もし、今この文章を読んでいてなおグズグズしているような人のためにもう一度言っておきたいと思います。もし、何か出展したいと思っているのなら、泣いても笑っても20日にはこの募集も締め切られるのだ、ということです。なのでもし、このイベントで何か創りたいと思っていて、しかも募集要項にまだ何も書いていないのだとしたら、何よりもまず「To Do リスト」にそのことを書いておくことですね。(もしこのイベントに関してこれまでどんなやりとりがあったかわからない、というようでしたら、このテーマのWikiがありますので、まずこれを読んでキャッチアップして下さいね。)

みなさんはどうだかわかりません。が、今回のテーマは私が好きなものの一つで、セカンドライフのことであれ、現実の世界のことであれ、実はよく考えていることなのです。私が強く確信していること、それは、そう、例えば今から4年も経てば、いちいち「仮想世界」のことだとか「現実世界」のことだとか、断らなくてもよくなるだろう、ということです。今や殆ど伝説的存在となったアーパネット(ARPANET)が、あっと言う間にネットでテレビ番組を見るCBSの「インナーチューブ」にまで発展したように、今でこそ驚きの目で見られている仮想世界も、すぐにごく当たり前のものになってしまうでしょう。それは、私たちが連絡を取り合ったり、何かを調べたり、そして仲間と一緒に何かするために、誰もが毎日普通に使うようなものとなるでしょう。(そんなの当たり前だよね!)でも、これから先、こうした技術が可能にしてくれる世界って、どんなものになるのでしょう? そう、いつか私たちは特異点に辿り着き、私たちが想像した以上の進化が起こるのでしょうね。

特異点と言えば、グレン・リンデンが私が大好きな、ブッ飛んだ発明家であるレイ・カーツワイルの短いビデオを見つけてくれました。

http://www.cite-sciences.fr/innovanews/2009/05/15/ray-kurzweil-explores-the-next-phase-of-virtual-reality

このビデオの中でカーツワイルは、自身の「仮想世界の未来」に対するビジョンを、技術的観点から語ってくれています。是非このビデオをチェックして頂いて、そしてもしこのテーマについて皆さんがお気に入りのリンクがあったら、是非私たちみんなにもそのことを教えて下さい。こうした発想を一種のレポジトリに集めておくことは、私たちが自らの創造性に火をつけるのに、とても役に立つことだと思うのです。SL6Bの会場は6月2日から建築できるようになります。まさか皆さんの創造性のジュースを、瓶詰めにしたまま冷蔵庫に入れっぱなしにしておくお積もりではないですよね?

「仮想世界」について僕自身が一番疑問に思っていることをいくつかご紹介しておきましょう。もし、仮想世界で欲しいものが何でも手に入るとしたら、西洋文明が現実世界に求めてきた物欲というものは次第に衰えていくものなのでしょうか? 例えば、大きな、キラキラのハンドバッグの価値というものはどうなるのでしょう? ヘリポートが2つもついてるような大きな船を持っているということに対して、果たして人が関心を持ってくれるでしょうか? 自分自身はこういう人間だ、と今私たちが現実世界で捉えている感覚に対して、仮想世界はどのような影響を与えるでしょうか? カルチェもGMと同じ道を辿ることになるのでしょうか? 現実世界って、結局は食べ物を求め、自分が寝る場所を求めるだけのものになってしまうのでしょうか? ね、ちょっと考えてみてもらえません?

とは言うものの、出展に際して、必ずこのテーマに基づいたものでなければならないというわけではありません。もし自分が考えてることがテーマにそぐわないと感じても、そう、まずは応募してみて下さい。あなたの企画がふさわしいかどうか、よく検討してみますので。というのも、結局のところ、テーマなんていうのは、新しいものを創ったり、私たちがこれまでやり遂げてきたことをすごいよね、って祝うための口実にすぎないのですから!

                  2009年5月18日
                  ダスティ・リンデン

     *   *   *

本文中で紹介されている、レイ・カーツワイルのビデオはおもしろいです。個人的には、この方、ミュージシャンにはカーツウェルとして知られている高級サンプラーを開発された方なので、おお、こんなところでお会いできるとは! と盛り上がってしまいました。w

No response to “【翻訳記事】「仮想世界の未来」”

Leave a Reply