2009年6月22日月曜日

【SL6B】会場となる小惑星「ザ・ロック」の生態系

前に、グループIMで植物の話で盛り上がってる、
というようなことを書きましたが、
そしたら実際、19日だったかに通知が来ましたね。
まぁ、なかなかおもしろいものなので、
ここに訳出して、広くSL6Bを楽しむためのお役に立てばと思います。

     *   *   *

   「バイオドーム・ポリシー」について

みなさん、こんにちは。
出展者歓迎の手紙にこうありましたよね?

「地球を去ること800光年、僕たちは今、宇宙空間を突き抜けて、西暦2499年に宇宙探検家ゴーマン・ダリアによって発見された流星へと辿り着こうとしている。その目的は、人間が住むことのできる新しい世界を探すためだ。既にあの太陽ははるか彼方、見ることもできないほどに遠い。そして、植物もAEC——というのは Artificial Environment Chamber、つまり人工環境ユニットだ——に入れておかなければ枯れてしまうような場所だ。でも、そんな状況であっても、僕たちは忘れはしない。そう、いつだってパーティーをして楽しむのだ!」

このことはつまり、森林を設定したり、野外の庭園を造ったりする場合は、外気に晒されていてはいけないということです。皆さんお気づきになられているように、SL6BのSIM群には至るところに、植物が生育するための様々な種類のバイオドームやハウジングが点在しています。

私たちは、会場を訪れた人たちがこの世界にどっぷりと浸って楽しんで頂けるように、皆さんにもこの方針に従って頂きたいのです。

勿論、この為にガーデン・ポリスのようなものを設置したいと思っているわけではありませんが、もし皆さんの会場でこのことが実現されていなければ、何らかのハウジングといったような、このテーマに沿った形のものを追加するようお願いすることがあるかもしれません。

これまでのところ、SL6Bはなかなか素晴らしい感じに仕上がって来ています。上記に述べたようなハウジングやバイオドームが適用されることで、「ザ・ロック」はますますリアルなものとなり、更には豊かな経験を求める訪問者たちを間違いなく皆さんの展示会場へと導くこととなるでしょう。

皆様のご理解、並びに本当に素晴らしい展示物を作って頂いたことに感謝申し上げます。

どうぞよろしくお願いします。

     *   *   *

   「ダリアの希望」の生態系について

地球由来の樹木を「ダリアの希望」に植えるに当たって、混乱している方々が多くいらっしゃるようですので、ここで、私たちの小惑星の生態系について少し考えてみたいと思います。これらのことはスタッフの間では何十年も前に議論されたことではありますが、皆さんにも知っておいた頂いた方が、きっとお役に立つだろうと思うに至り、ここに掲載します。

<地球の植物>

「ダリアの希望」は、太陽から遠く離れ過ぎていて、植物が十分に生育できるだけの光がありません。しかし、ありがたいことに、科学の発達で、地球由来の何種類かの植物が、管理されたAEC(人工環境ユニット)の中であれば生育できるようになりました。

人間の生活を維持できるだけの酸素はありますが、太陽の光が届かないので、植物は光合成が行えないのです。

お気づきになられた方もいらっしゃると思いますが、「ザ・ロック」原生の植物を展示している人もいます。これらの種に関しては地球由来ではないため、地球の植物と同じ環境条件でなくても生育できるのです。こうした展示の一例がこちら。

<水>

「ダリアの希望」には天然の水は存在しません! しかしながら、それに極めて近いものがあるのです! 私たちのコロニーを越えたところに、大きな液体の海があり、その組成はトリゾールフロロミレミンと呼ばれる物質なのです。(勿論、地球に存在する物質ではなく、この小惑星に自然に存在するものです。)どのような意味でも有毒な物質ではありませんが、人体の78%は水でできていますので、その私たちの体に適するように強力な濾過とイオン化のシステムを通過しなければなりません。従って、この物質が、極めて水そっくりの存在となっているにも拘わらず、その組成から私たちはこれを水とは呼ばず、「トリゾ」と呼んでいるのです!

<重力>

地球と同じように、「ザ・ロック」の重力も、私たちが浮き上がって成層圏の外に飛び出してしまうのを防いでくれます。「ザ・ロック」の地軸は確かに地球のそれとは異なるものですが、ほぼ同じスピードで自転しているのです。

<光>

光のないところで、どうやって私たちは光やエネルギーを得ることができるのでしょう? 実は、「ダリアの希望」の焼けこげたような地殻の遙か地下深くに、生命豊かな他では類を見ない核が存在するのです。私たちは天然の地熱資源をマシンへの電源供給に使用しています。このコロニーの道路が柔らかいブルー・グリーンの輝きを持っていることに皆さんもお気づきでしょう。このグリーンは照明の色なのではなく、何十億もの微生物によるものなのです。これらの微生物は、地下深く、真っ暗な場所で繁殖していて、そこは、極めて高温な熱のポケットと、その通気口から形成されているような環境です。私たちはこの熱のポケットの方から熱エネルギーを取り出しているわけです。つまり、私たちに電源を供給してくれることになる熱を取り出す時に一緒に採取されてしまうこの微生物たちも非常に有益なものなのです。この微生物たちが放つ光こそ、皆さんが道路を歩く時に足下を照らしている光なのです。

<太陽の不在>

勿論、太陽がもたらす恵みというものは不可欠です。であればこそ、私たちは人工的な補完物を必要とするのです。皆さんは共有エリアに「再生ルーム(Regeneration Chambers)」という設備を目にすることでしょう。ここに入ると、日光をシミュレートした光が短時間投与され、ビタミンDやビタミンCといった皮膚の滋養に不可欠な成分を養えるようになっています。

質問大歓迎です。もしかすると、皆さんもこの新しい世界について他のみんなと共有したい秘密をご存じかもしれませんね。もしかすると皆さんの中にはこの星の原住民と会われた方がいらっしゃるかも! 何があるかわかったものではありませんもの!

この世界はみなさんに開かれているのです。冒険するのにも、新しく生み出すのにも。

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