2009年8月5日水曜日

ジュピター、トミタ、シンセ

こないだのSL24でのYMBのステージドリルで
繰り返し繰り返しホルストの「惑星」から
「木星」の音楽が演奏されていたこともあって、
ここ数日頭の中を「木星」がリピートしているヒロシです。w

リピートしている理由が実はあって、
勿論この曲が大好きというのもありますが、
この曲を知ったのと僕がシンセと出会ったのが同時だからなのです。

僕はベートーヴェンが大好きで、
子供の頃、ある時、ベートーヴェンの特集番組をFMでやってて
その番組の中で休憩を兼ねた特別コーナーみたいのがあって
その中でシンセサイザーなるものが紹介されたわけですよ。
自由に音を作れる楽器であること
つまみをいろいろいじって音をつくるので
演奏者はマニピュレーター=操縦者と呼ばれることなどが紹介され
そして、ウォルター・カーロスのベートーヴェンやら
いろいろかかったわけですが、
その時聴いてぶっ飛んだのが冨田勲さんの「惑星」から「火星」
人が交信するような声やらロケットのカウントダウンから打ち上げ
そして宇宙へと、ホルストの原曲をベースに実にドラマチックに
そして勿論想像力豊かに演出されていて。

ずっと後になって全曲通して聴いて更にぶっ飛びましたね。
「木星」のエンディング、原曲ではかっこよく終わるのですが、
これが何と終わらずに、急に宇宙船に何事かが起こったかのような
異常な音がして、どうも時間と空間とがねじ曲がったような
不思議な世界へと入っていきます。
木星で? ということはこれ、「2001年宇宙の旅」を
モチーフにしてますね。
そして、最後の最後、もうゾクゾクして
感動のあまり涙が出てしまいました。

そんな経験があって、このシンセサイザーという楽器、
絶対欲しい、って思ったんですね。
その後、ジャン・ミッシェル・ジャールに出会い、
喜多郎に出会い、それからゴダイゴもすごかった。
で、最初に手に入れたのがゴダイゴのミッキー吉野も
ステージで使っていたSH-101というローランドの
単音しか出ない楽器でした。

出会いが冨田さんでしたからね、
自分もいつかクラシックの曲をシンセで
それも想像力豊かなアレンジでやりたいと
これはずっと思って来たことなのです。
今回、YMBさんとのコラボでクラシックの曲をやったわけですが、
これは殆どアレンジも何もしてない原曲そのものですから
この後更にアレンジを施した、ヒロシらしい演奏を
お聴かせできればと考えています。

そんなわけで、僕の初のシンセによるオーケストラ演奏の日に
「木星」の曲が何度も演奏されたというのは
実に不思議な縁を感じるわけなのです。

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