2009年10月22日木曜日

【バーニングライフ】夢

さて、今日のヨコハマ・キネン・オーケストラの公演、
またしても人がいなーい、楽器はどれー、服がちがーう、と
ドタバタと大騒ぎしながらの幕開けとなりました。w
お客さんにはお待たせして本当に申し訳なかったです。
が、このドタバタを心のどこかでふふっと笑いつつ
さて、少しでも早く幕を開けるにはどうするのが一番かと
意外にも冷静に考えている自分がいたり。w
案外ね、テンパってる時ほど頭はよく回るものです。

ところで、今日のコンサートでは、初めてみんなに話したことがあります。
それは、何故このステージが能舞台なのか、ということ。
日本人だから、というような理由ではありません。
また、考えに考えた挙げ句こうなった、というのでもありません。

ウィンズさんと、一緒にキャンプやろう、と決めた晩のことです。
決めたのはいいものの、どんなキャンプをやるのか
全くイメージが湧かなかったのです。
前にも書いたと思いますが、
もう昨年と今年のSLBとで、個人的にやりたいことは
やってしまった気がして。
だけど、折角一緒にやるんだったら、
普通じゃない何か、がほしいよね。。。
とか考えているうちにすやすやと夢の世界へと。。。

で、そこで見た夢というのが
夜の砂漠に、かがり火に煌々と浮かび上がる能舞台
そこで演奏しているのはマーチングバンド?
それともオーケストラ?
やがてバンドは炎に包まれ、
そこである音楽が響き渡ります。。。

変な夢を見た。
能舞台でマーチングバンドやるの?
戸惑いながらもその夢のことをウィンズさんに告げると、
「能舞台ねー」と言いながらも
実はそういう場所でやることを想像したことがあるとのこと。
ウィンズさんがOKならと、この方向で進むことにしたわけです。

ステージはこの方向でOK。
そのステージを炎で包むのは。。。
まぁ、得意な友人がいるから大丈夫でしょう。w
こうして、今回のイベントは僕の見た夢を実現する方向で
企画され、進められてきたのです。実は。
となると、あとは。。。
あの夢で響いていたあの音楽。。。

それはストラヴィンスキーの「ペトルーシュカ」でした。
ストラヴィンスキーは大好きですが、
どちらかと言えばいつも頭の中で鳴ってるのは
僕が20世紀で一番重要な音楽と呼んでいる「春の祭典」。
ところがこの時夢で聴いたのは、そんなに聴く機会があるわけでもない
「ペトルーシュカ」の、タッタータタタタタという
無機質で硬質なストリングスの響き。
うん。
実は、この曲も「春の祭典」とは別の意味で
すごいなーと思っていて、
いつかあの、シンセサイザーですらかなわないような
渦巻くストリングスの響きをやってみたいものだと
あこがれていることはいたのです。

夢に見たことが次々にできあがっていく中、
このバーニングのステージのどこかで
「ペトルーシュカ」をやるのだ、というのは
どこかもう確信に近いものとなってきました。
そのうち、ぽっと入ったCD屋に
その「ペトルーシュカ」のスコアが置いてあり、
ああ、もうこれは買うしかないな、と手に入れ、
そのスコアと向かい合う日々。
あまりに楽器が多くて、あまりに複雑なので、
果たして時間的に間に合うかどうか、アヤシイものがあり、
このことはウィンズさんにしか話していないのでした。

で!
昨晩のドリルでウィンズさんがムソルグスキーを演ったこともあり、
それに触発されて、何とか今日、ギリギリの時間までで
一応の仕上げを行い、公開させて戴いたという次第です。
まだ、細かい楽器間の音のバランスや
それぞれの楽器の強弱など、調整したいところはいっぱいありますが、
とりあえず間に合った! というわけで
本日の公演に踏み切りました。
ギリギリまでやっていたので、
オケのメンバーにも知らされてなくて、
練習なしのいきなりだったので、
どう演奏したらいいのか、戸惑った方もいらっしゃるでしょう。

でも、これで、とりあえず、
夢で見たことは果たせたかな。
あとは、炎の中での公演。
これは最終日にやらせて戴きましょう。
きっとあの方がこれでもか、と火を付けに来るでしょうし。w

こうして、、、
夢に見たことを実現していけるのも
SLのおもしろいところかもしれませんね。

ではまた明日!
朝時間のある方、午前10:00からのジャズ・クィンテットの演奏
お見逃しなく!><

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