2010年12月18日土曜日

あと1週間となったので〜「第九」を語る(1)

まだまだ先だと思っていた「第九」の特別公演、
とうとう後1週間となりましたよ。^^;
出演メンバーもほぼ確定し、早速昨晩から練習も始まっております。

ひと月ほど前かな、windsさんに、
まず、第1楽章と第3楽章から作業にかかる予定、と話したら、
「へ?」というリアクションが返って来ました。w
「もしかして、全曲やろうとしてる?」
そう、そうなんです。
やろう、とは言ったものの、皆さんよくご存じの第4楽章だけで
2、30分はかかろうかというもの。
全曲やるとなると70分を越えます。
これは出演者たちにとっても大変なことです。
ご存じの通り、YMB/YMOのメンバーは、
音を聴いて楽器を操作してますのでね。
楽譜は読めなくても、頭の中に入っていないといけない。
そこで、何度か楽章ごとに練習を行うようにしたわけです。

ただ、それでも足りないと思いますので、
出演者の方に向けては勿論、いつも読んで下さる方にも向けて
「第九」ってこんな曲、というのを何回かに分けて
綴っていくことにします。
まず最初の今回はなれそめ編です。。。w

     *   *   *

僕は、子供の頃からベートーヴェンが好きだったけれども
決定的になったのは中一の時かな。
ちょうど夏休みの音楽の宿題で、何か聴いて鑑賞文を書く、
というのがあって、ちょうどベートーヴェン特集を
1週間、5回にわたってFMでやってたので
まとめて聴くことができました。
この1週間で、かなりいろんな曲を知ることができました。
(そしてその番組の中でシンセサイザーという楽器との
 運命的な出会いがあったのです!)

が、「第九」を知ったのは2学期の終わりのこと。
最後の音楽の授業で音楽の先生が例のメロディを教えてくれて
「冬休みの間よく流れてると思いますから、
 興味がある人は聴いてみて下さい」みたいなことを言ったのです。
うわ、これ知らなかった、と思って、早速ラジオとテレビをチェック、
するとそのうち、小澤征爾さんが、新日フィルを指揮しての
演奏と、何とその前のリハのところからテレビでやるというので、
もうテレビの前に釘付けになって見てましたね。

実は、これが「第九」を知ったのも、小澤さんを知ったのも
初めてのことで、リハの風景を見て、小澤征爾という指揮者に
すっかり惚れ込んでしまいました。
何て熱くて、まじめで、迫力あって、しかも楽しい演奏なんだろう。
正直そう思いましたね。
初めて聴いたのがこの人の演奏だったから
あの長い曲をじっと聴くことができたのかもしれません。

そう、長い曲なのです。
音楽の先生に教わったメロディが聴きたかった僕にとっては特に。
何だか雷が轟き、嵐が吹き抜けていくような第一楽章。
ダターンダターンと落ちていくような壮絶なメロディばかりで
例の節は全然聞こえて来ない。w

第二楽章。
タンタタン、タンタタンと馬が駈け抜けていくような
テンポのいい速い曲。これは気に入った。
そして、おお、あのふしがちらっと姿を現すけれど、
でも完全ではない。

第三楽章。
こんどは遅いテンポ。
あまりに遅すぎてどんなメロディだかわからない。
いや、わかる前に眠くなってしまうのだ。w
しかも、例のふしはまだ聞こえてこない。。。

第四楽章。
何とも不格好な不協和音で始まる。
どちらかと言えば、第一楽章の空気が残っている。
人生は厳しいのだ。
それでも、それでも、
人は光の中を生きていくのだ。
不協和音は当然だった。次に、「このような音でなく」と、
ベートーヴェンはチェロに文句を言わせる。
もっともっと、生きている喜びに溢れた歌を!
そしてようやくあのメロディが聞こえてくる。
もう、あまりの素晴らしさに鳥肌が立ってしまいましたよ。
とんでもない、偉大な曲だと思いました。

     *   *   *

あれからどのくらい経ったのだろう。
ベートーヴェンはいつも音楽の上ではヒーローだったし、
ピアノの曲などは弾いてみたりもした。
でも、いつかはやってみたいと思いながらも、
あの偉大な曲をやるというのは、夢の夢でしかなかったですよ。
それが、ねぇ、
何と来週ですよ。w
今、第三楽章までの準備は終わり、
第四楽章の詰めを行っているところです。
そして、出演者の皆さんとは練習の毎日。。。
このあと、22:00からYMBメインステージでこっそりやってますので
おもしろそうという方、もしかしたらやってみたいかも、という方も
集まってみて下さい。
もしかしたら、もしかしますよ?w

会場はこちら。

101222b.jpg

No response to “あと1週間となったので〜「第九」を語る(1)”

Leave a Reply