2012年2月25日土曜日

ありがとう、Jock


先日、るぅさんのコンサートを聴いている最中のこと、
知らない外人さんからのIMが入りました。
会場にいる人かな? と思って辺りを見回しましたが、
どうもそうではないようで。。。

「僕だよ、BigJockの別アカだ。」
「おお! お久しぶり〜。」

BigJock Munro は昨年友達になった人。
実は、僕はキーボーディストとしては、
どうしてもハモンドオルガンがほしかったのだけれど、
Marketplaceにも、インワールドで検索しても、
これ! と納得できるものがない。
中途半端なもので満足するしかないかな〜、と思っていたのだが。。。

実は、ナビさんがN.H.K.ホールを僕のために改装してくれた時に
そこにかっこいいハモンドB-3を置いてくれたのです。
これを見ているからこそ、今SLで売っている他のものは
とても買う気になれない。

で、ナビさんにどこでどうやって手に入れたのか
聞いてみたいと思っていたんだけど、そのナビさんが、
そもそも殆どインしなくなっちゃったし。。。orz

諦めかけていたんだけど、
ある時のミニライブである人が
やっぱりこの音にはハモンドがあるといいねぇ、
と言ったことがきっかけで、その通り! 何としても
あのハモンドを手に入れねば! という
物欲が高まったというわけなのであります。

手に入れると決めたらもう手段は選びませんよ。w
ていうか、誰でもそうすると思いますが、
ナビさんのハモンドのクリエイターさんを調べて、
ピックなどからお店があるかチェック。
ないことはないけど、この人スコットランド人らしく
スコットランド人向けのパブがあるくらいで楽器屋はない。w
しかも、作ったものなどの記録は殆ど3年前で止まっているので、
ああ〜、この人もうやってないのかもなぁ、と思いつつ。。。

IMしたわけですよ。
あなたの作ったハモンドをこれこれの場所で見つけた。
これ素晴らしいので是非買いたい。
どうすればいいか? いくらかかるか?
すると何と30分以内に返事が来た、というわけ。w

ナビさんのハモンドを見せると、
ああ、これは古いタイプだね〜、
実はこのあといろいろ進化してるんだよ、
僕の作業場で見せてあげるよ、
というわけで、彼の場所に行き、
いろいろな彼の作品を見せてもらったというわけ。

ハモンドも、有名なB-3だけじゃなくてC-3だったり、
キース・エマーソンがステージで振り回していた
L-100だかA-100だったり、
それからツアー用のフライトケース仕様のものもあった。
で、二人でプログレネタで盛り上がって、仲良しになり、
僕はまとめて4台も買っちゃったというわけ。

そんな彼から突然のIM。
どうしたかと思えば、

「SLやめたんだよ。
 持ち物も全部消した。」

という。
ええ〜!?@@
どうしたの? と聞くと、

「中毒なんだ。」
「何に。」
「SLにだよ。」
「あは。ここにいる人はみんなSL中毒だよ。」
「うん、君の言う通りだとは思うけど。。。
 僕の場合は、もう生活が破綻しちゃったんだ。」
「ええ〜。」
「夜寝ててもSLのものづくりのことを考えてる自分がいて、
 ものすごく気持ち悪いんだ。」
「そうだったんだ。」
「それで、荒治療すると決めたのさ。
 1週間ほどSLから離れていて、ようやく気分もよくなってきた。」
「そうか。。。」
「なんだけれども、やっぱり自分が作ったハモンド、
 全部無くしちゃったのは悲しくてね、
 ヒロシ、君のハモンドをどこか常設してある場所あるかい?」
「いや、あちこちでライブやるんでいつも持ち回ってるけど、
 君のために普段はスタジオに置いておくようにして、
 そのスタジオのLM渡しとくよ。」
「ありがとう。
 あと、写真も何枚か送ってくれると助かる。」
「オッケー。」
「いやぁ、不思議なものだよね、
 僕の5年間の活動の成果が全て詰まったものを持っているのは
 僕じゃなくて君だけだってことさ。
 プレッシャー(pressure)じゃないよ。w」
「あは。むしろそれは僕には光栄(pleasure)だね。
 あなたのハモンドは僕の宝物(treasure)さ。」
「ありがとう。」

まぁ、そんな会話をして別れたわけであります。
確かに、僕らも、一歩間違えるとそういう状況になりかねないものね。
僕は、スタジオにハモンドを置いて、
下のような写真を何枚か添えて彼にメールしました。


120225a.jpg
120225b.jpg
120225c.jpg


「本当を言うとね、
 キース・エマーソンのナイフ・アクションが入ったL-100を
 あなたに作ってほしいとおもってたんだ。w
 だけど、何よりもRLが大事。
 RLで元気になって、またやりたくなったら
 ゆっくり戻って来たらいいよ。」

って書いて。。。
ホント、あの時彼にIMしなかったら、
僕は勿論、彼の作品群はどこにも残らなかったのかも。
素晴らしい、貴重な楽器を使わせて頂いていることに
ありがとう、Jock
そして早くよくなってね、と伝えたいのです。

     *   *   *

この記事を書きそびれている間に
その彼から返事が来ました。
これから1週間ほどスペインに遊びに行くとのこと。
もう随分よくなってきた。
幸い、自分のPCには楽器のテクスとか、
一部ダウンロードしたものもあるから
やりたくなったらまた始めるかも。。。だって。w

更に、
その時最初に手がける作品は、
ヒロシさんご依頼のキースのアニメ入りL-100だな、だって。
調子いい〜〜〜。www
さんざん心配させておいて。w
ま、そんな彼に感謝して、
どこかでオルガンを数台フィーチャーしたライブもやろうかな
なんて考えているヒロシであります。

P.S. 因みに、キースのナイフ・アクション、と僕が言っているのを
ご存じない方のために、その部分だけ切り出した
YouTubeの動画をどうぞ。w




ひっくり返って逆さに弾いているのもすごければ、
上にのっかって足で弾いているのもすごい。w
こんなアニメ考えてたらまた眠れなくなっちゃうから。。。w

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