2012年3月11日日曜日

MCのための覚え書き


明日の東日本大震災メモリアルコンサートの紹介文に、
「被災地の問題を日本全体の問題と捉え」と書きました。
正直言うと僕自身はこの「被災地」という言葉があまり好きでなく、
というのも、勿論、大きな被害を直接被ったのは
岩手や宮城や福島などに住む方々ですが、
この震災によって様々な日本の社会のしくみや制度の問題点が
明らかになったこと、
そして、その所謂被災地に日本全体の社会や経済が
どれだけ多くのものを負っているかを改めて知らされたからです。

昨日の東京商工リサーチの発表は、やっぱり、
と思わざるを得ませんでした。
曰く、東日本大震災関連の企業倒産の件数は644件で
これは阪神淡路大震災の時の152件の4.2倍ということであり、
その広がりも阪神の時の20都道府県に比べ42都道府県、
殆ど全国ということになります。
しかも、最も多いのが東京の162件で全体の25.1%、
次に北海道の49件、福岡の36件と続き、
被災地と言われる岩手がやっと4位に顔を出します。
そして5位は大阪、6位が福島と愛知、そして宮城と続きます。

「絆」ということの意味は、
お互いの生活が切ってもきれない関係にあるということです。
被災地の復興はそのまま日本全体の復興であり、
もしここで単に建物やインフラの復旧だけといったような
中途半端な復旧で済ませてしまうなら、
日本の将来もまた中途半端なものになってしまうでしょう。

「被災地」という表現はどうも自分は被災しなかったという
遠い表現のように聞こえていやなのです。
そこで起こっていることを自分たちの未来の問題として捉え、
見守り、支援し、行動していくことが大事だと思うのです。

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