2015年5月5日火曜日

【技術情報】Firestorm 4.7.1.45325 リリース、主な新機能

前の日記に書きましたように、今回の Firestorm は、
リンデンの標準版 3.7.8 以来の更新を含んでいます。
一番大きいのは、前回バグの絡みでも紹介しました
SSA と AISv3 関連のもので、これと標準 3.7.19 で導入された、
「HTTP Pipeline」、「Inventory Fetch」によって
描画速度、処理速度がかなり向上しているのではないでしょうか。

HTTPパイプラインは、HTTP 1.0 では、
クライアントがある要求を出して次の要求を出すのに、
前の要求に対するサーバからの応答を待っていたものを
HTTP 1.1 で、前の要求の応答を待たずに次の要求を出すことで
処理を速くするもので、特にサーバが遠い場合に効果的です。
Inventory Fetch は、インベントリの取得をビューワ側で行い、
インベントリの読み込み処理を速くするものです。
リンデンはHTTP周りの改善を進めていて、
Firestorm も今回これに対応したものです。

これらに加えて、この間の標準版に追加され、
今回 Firestorm に取り込まれた主な機能を挙げると、

・3.7.10 の「Default Permissions」

これは、新しく物を制作する時に、
コピーや修正、転送といった権限を自分の好みに合わせて
初期設定しておくもの。
僕が昔やらかしたのは、イベントのポスター作って配布しても、
コピー権限を付け忘れて、受け取った人が1箇所にしか置けないとか。
或いは、商品を制作している人はその逆の場合もありますね。
「環境設定」>「Firestorm」>「制作1」のタブで
真ん中にある「デフォルトの作成権限」ボタンで設定できます。
(ここで開く画面を訳し忘れたので次回対応します。^^;)

・3.7.20の「GPU benchmark」

以前は、「GPUテーブル」なるものがあって、
このテーブルに登録のないビデオカードを使っていると
最新にも拘わらず「対応していないのでご利用できません」的な
メッセージが表示されることもあったかと思います。
標準の 3.7.20 以降、リンデンはこのテーブル参照をやめて、
初回起動時にベンチマークテストを実施して、
ビューワを最適化する仕様に変更しました。
Firestorm も今回これに対応しました。

・3.7.21の「Japanese input, Joint Offsets, Glossy Projectors」

先ず、僕にとって一番大きかったのは、
Mac での日本語入力が改善されたこと。
リンデンのバグで、チャットバーで会話の入力中に、
他の入力ウィンドウが開き、入力が途中からこちらに引き継がれて、
とんでもない文章になってしまうもの。^^;
しかも「Esc」キーでこのウィンドウは消えずに、
一々マウスで閉じる必要があるため、
会話するのにえらく時間がかかってました。
リンデンの標準版は昨年の11月に解消してましたが、
やっとこれが Firestorm にも取り込まれたもの。

「Joint Offsets」は、僕は詳しくないのですが、
Joint Offset のあるメッシュを複数装着する場合に、
装着都度ジョイント位置が変わるので、
結果、自分が見えている容姿と周りが自分を見ている容姿が
異なってしまうという事象に対応したもの。
詳しくはこちら。
http://wiki.secondlife.com/wiki/Release_Notes/Second_Life_Release/3.7.21.296729

「Glossy Projectors」は、これも詳しくないですが、
光沢のあるオブジェクトにものが反射して映る時の
映り方が改善されているようです。
詳しくはこちらをどうぞ。
https://jira.secondlife.com/browse/STORM-2067

・3.7.26 「Avatar hover height」

これは、宙に浮いている(ホバリングしている)時の
高さを自由に調整できるもの。
そんな要望があったんだ、ってちょっと笑っちゃいました。

以上がリンデン標準版 3.7.8 以降の機能を取り込んだものですが、
この他 Firestorm らしい追加機能としては、次のものがあります。

・新しいスナップショット画面〜SLShare2 の統合

やっとです。SLShare2 が統合されました。
これは標準版 3.7.5 の機能でしたので、前回の 4.6.9 では、
当然実装されると期待されつつ、残念ながら見送られた機能。
今回、これが統合されたことで、FBにもTwitterにもFlickrにも
好きなようにSSをアップロードできますね。
加えて、大きなプレビュー画面ですぐに効果を確認できるフィルター、
24ビットでの画像が保存できる機能も加わり、高機能になりました。

・新しいインベントリ画面

これも標準にもある機能ですが、
期日を指定して、それより古い持ち物だけ表示できるようになりました。
古い持ち物を整理するのに便利ですね。
それから、受け取りアイテムがインベントリの下に表示されますが、
これを通常のフォルダとして表示し、下の方には表示しない、
そんなことも環境設定でできるようになりました。
勿論、両方表示することも可能です。

・Region Tracker〜「地域別アバター数」

それから僕が重宝しているのが
「世界」メニューに追加された「地域別アバター数」。
これは、自分がよく行く SIM を登録しておくと、
それぞれの SIM に今どれだけのアバターがいるか一覧できるもの。
いつも行くカフェに行ってみたら人がいなくてがっかりしたり、
逆にこっそり作業したいと思ったら人がいっぱいいたりとか、
そういう経験はみなさんもあるのでは?
事前にそれぞれの SIM の状態がわかるので自分の動きを決められます。
尚、一覧への SIM の追加は、この一覧画面からではなく、
「世界地図」を開いてその地域を表示したあと、
画面右下の「一覧に追加」ボタンで行います。
ちょっとわかりにくいですね。^^;

・グループチャットの「居眠り」機能

同じく僕が重宝しているのが、グループチャットに新しく追加された
「snooze」という機能です。
目覚まし時計についている「スヌーズ」ボタンを思い出して下さい。
目覚ましが鳴る、あ、6時だ、でももうちょっと寝たい、
そこで目覚ましを止めるのですが、5分とか10分すると
また鳴り出す機能、ありますよね、あれと同じです。
僕の場合だと、「Burn2」や「Firestorm Preview」といった
グループに入っていて、前者だとイベントが近付くと、
後者だとリリースが近付くとかなりグループチャットが増えます。
正直、ウザイ。^^;
じゃあ、Firestorm なら、環境設定でグループチャットを
通知しないようにできるでしょ、と言われそうですが、
そうは言っても、例えばYMBからだったり、
自分がその時やってるイベントのグループからのものは
常に最新を受け取りたいって我が儘もあるんですよ。^^;
こんな時、例えば「Burn2」を一時的に通知しないようにしたければ、
そのグループチャットを開いて、ウィンドウの右肩にある
「ZZ」ってアイコンのボタンを押してみて下さい。
目覚まし時計を一時的に黙らせて居眠りを続けられるように
グループチャットを一時的に黙らせることが可能です。
黙らせる時間は、「環境設定」の
「チャット」>「チャットウィンドウ」のタブを開いて
一番下にある「グループチャットの居眠り時間」で設定します。
初期設定は900秒、つまり15分間です。
ここを自分の都合に合わせて変えるとよいと思います。
(因みに、「チャットの居眠り時間」は日本語としてはイマイチ。
 どなたかよりよい訳のご提案ありましたらよろしくお願いします。)

・「環境設定」画面の再編

そして、実は今回一番変更が大きかったのが「環境設定」画面です。
元々はリンデンの標準版を元に、ちょこっとずつ、
Firestorm の機能が追加されてきていましたが、
例えば、チャットに関する通知は「チャット」タブにあるのか
或いは「通知」タブにあるのか、わからなくなってました。
「移動」に関するもの、「プライバシー」に関するもの、
或いは「音を鳴らず」といったことに関するもの、何れもそうですね。
そこで、今回、Firestorm チームは大幅な見直しを行いました。
今までと異なるタブに移動していて戸惑うところもあるでしょうが、
全体としてはわかりやすくなっていると思います。
今回、「Open SIM」タブと「UI Sounds」を除いて
全面的に日本語にしてみましたので、タブが変更になっていても
探せるのではないかと思っています。
(Open SIM と UI Sounds は次回までお待ち下さい。^^;)

     *   *   *

とまぁ、こんな感じですが、いやぁ、いろいろありますね。
他にももっとありますが、もうこれだけでもお腹いっぱいですので、
更に詳しく知りたいという方は、以下の変更履歴をご覧下さい。

http://wiki.phoenixviewer.com/firestorm_change_log_4.7.1.45325

それでは、また。インワールドで会いましょう!^^

No response to “【技術情報】Firestorm 4.7.1.45325 リリース、主な新機能”

Leave a Reply