2012年9月23日日曜日

【技術情報】マーケットプレイス、ダイレクトデリバリーへの移行が無期延期に


ちょっと前に気になる、と書いたマーケットプレイスの
マジックボックスからダイレクトデリバリーへの移行、
さすがに10月1日から1か月を切っていろいろツッコミが入ったか、
リンデンさんがブログに追記しましたよ。^^;

http://community.secondlife.com/t5/Commerce/Direct-Delivery-Launches-Today/ba-p/1444795

     *   *   *

2012年9月20日追記:マジックボックスからダイレクトデリバリーへの移行は無期延期になりました。マジックボックスの利用停止措置がとられる場合には、その前に30日間の猶予を与えることとし、また、マーケットプレイスが混む祝日(ハロウィーン、クリスマス、お正月、バレンタインデー)の前にこれを実施することは致しません。

リンデンラボは、現在もマーチャントアウトボックスの利用時に障害が発生していらっしゃる方がいることはよく認識しております。この問題に関しては、サードパーティービューワの開発者の皆さんやリンデンラボ内部の開発チームと共同でその対応に当たっているところです。

     *   *   *

無期限、という文言、そしてサードパーティーとの共同作業って、
これ、よほど深刻な問題を抱えているんでしょうかねぇ。

まぁ、他にもいろいろと対応しないといけない問題もありますので、
ひとまずこれは忘れていてもいいのかもしれないですね。^^;

2012年9月9日日曜日

【RL】雨宿り


FacebookやTwitterなどで一部の方はご存じでしょうけれど、
先週の火曜日と水曜日、
いだきしんさんの「高句麗伝説」コンサート参加のため
岩手県の盛岡市を訪れました。
2日目の水曜日、コンサートの時間まで余裕があったので、
岩山の展望台から盛岡市街を眺めたり、
再びそこから降りて来て、上の橋辺りで
中津川を眺めて楽しんでおりました。
写真はその中津川の小さな滝です。
秋にはここを鮭が上って来るのだそうです。

120909b.jpg


滝を流れる水の心地良い響きにうっとりとしておりましたら、
来ました。ポツリ、ポツリ、と雨が。
そしてやがてそれはザァ〜〜〜っという土砂降りに。
橋の近くに近江商人の草履脱ぎ場跡という碑があって、
そこに屋根のついたベンチがあるのを知っていたので
早速そこに駆け込みます。
と、制服を着た若い女性が二人、男性が一人、
既に先客として座っていました。
そして僕とほぼ時を同じくしてやはり制服の男性が一人
そこに駆け込んできました。
女性がいるところに駆け込んだこともあって
どうも、とやや照れながら挨拶して気づきました。
この場所のすぐ隣が観光バスの停留所で、
この人たちはバス会社の人たちなのでした。
話を聞いていると、観光バスの方々ですから、
今度はどこどこへ行くだとか、何泊になるとか、
出て来る地名も盛岡からは遠い地名が多いです。
若い女性のガイドさんが、地元の方言たっぷりに
楽しそうに話しているのを微笑ましく聞きながら、
ふっとある思い出が過ぎりました。
岩手のバスガイドさんか——。

あれは僕が高校2年生の時、修学旅行でのことです。
旅行は小倉から新幹線で名古屋まで行き、
そこからバスで志賀高原に向かいそこで一泊、
そして更に東京で観光、というものでした。
その時のバスのガイドさんというのが岩手出身の方だったのですね。
当時19歳と若い方で、ガイド自体はあまりうまくはなかったですが、
年齢が近いこともあって、僕らのグループはすぐに仲良くなりました。
やがて、教科書的なガイドはほどほどにして、
いろんな話題が出るようになりましたが、
その中で彼女は自分のことを語り出したのです。

自分が岩手の出身であることから始まって、
父親が出稼ぎのために、当時まだ開通していなかった
青函トンネルの工事の仕事に向かったこと、
そして作業中に起きたトンネルの事故で亡くなったこと。
自分は家計を助けるためにも、
早くお嫁に行くことを期待されていること。
でも、親が決めた相手でなく、東京に出た高校時代の
憧れの先輩と一緒になりたいこと。
そして働いて仕送りもするから、2年で決着をつけるとして
その先輩を追って東京に出て来たこと。
最早その先輩とはどうにもならないまま間もなく2年という
約束の期限が近付いていること等々。。。。

このバスガイドさんのことが今だに思い出されて来るというのは
多感な時期の自分によほど衝撃的だったのだと思います。
高度経済成長からバブル期へと向かう当時の日本にあって
やはり出稼ぎであったり、親が絶対であったりという世界があり、
一方で好きな人と一緒になりたいとそうした世間を振り切って
東京に出て来た彼女の実行力と。。。

ガイドとして東京で仕事をするのはこれが最後かもしれないと
そう言っていた彼女はあのあと岩手へ帰って行ったのでしょうか。
そしてその後どんな暮らしをしているのでしょうか。
ふと、今目の前にいるガイドさんたちに
雨宿りがてらにそんな話をしてみようか、
そんな人を知っていないか、聞いてみようかなどと
そんな気持ちも起きましたがやめました。
何しろもう随分前の話です。
もしかしたら、彼女たちが生まれていなかったかもしれない頃の。

岩手というとそのバスガイドさんのことを思い出すのです。
昨年の大震災は、私たちが東北のことを真剣に見直す機会であったと
そう感じています。
被災地の復興を通じて、この地域の人々が本当に豊かに暮らせる
そんなしくみを作っていかないといけないと思うのです。
雨宿りをしながらそんなことに思いを馳せていました。
岩手の地でバスガイドさんと出会したのは
ただの偶然ではないと、そう感じながら。。。。

【RL】ランデヴー


「ランデヴー」という言葉を知ったのは、やはりSFからですね。
「2001年宇宙の旅」の原作で知られるアーサー・C・クラークに
『宇宙のランデヴー』というファースト・コンタクトもののSFだ。
ファースト・コンタクトをテーマとしたSFでは
スピルバーグの映画「未知との遭遇」が有名だけれども、
そこで使われた言葉「第何種接近遭遇」という言葉と殆ど同時期に
このランデヴーなる言葉を知ったのでした。

何でいきなりこういう話かというと、
昨晩は「月と木星のランデヴー」が観測されたのでした。
月と木星が最大に接近する日、ということなのだけれど、
天文ファンの間ではこのランデヴーという
ロマンチックなフランス語を使って表現するのです。
だからやっぱり僕にとってはランデヴーって宇宙語なのだな。w

120909a.jpg


写真は午前1:30頃のもの。
このあと30分後の2:00頃に最大に接近したんじゃないかな。
ちょうど半月ということもあって、
確かに月と木星が向かい合っているようにも見えます。w

今年2012年は天体ショーが数多くあると言われてるけれど、
この9月も多いようですね。
このあと9月13日の夜明け頃にはやはり月と金星のランデヴー、
そして9月30日は中秋の名月となります。
夜空を見上げたくなる時期になってきましたね。^^

【技術情報・翻訳記事】JIRAが変わります〜JIRA更改〜バグ報告プロセスの変更について


9月6日付のリンデンの公式ブログで、
JIRAについて変更がなされる旨の記事が出ました。
JIRA Update: Changes to The Bug Reporting Process

JIRAというのは馴染みのない方もいらっしゃるでしょうが、
ユーザーがリンデンに対してバグを報告し、
リンデンのそのバグに対する対応状況を
皆で共有できるようになっているしくみです。
これによって、自分が直面している問題が
実は他の人にも起きていて、リンデンが取り組んでいるものであったり
或いは後回しになってたり、ということを確認できるように
なっているわけです。
なかなかリンデンが手をつけてくれないけれど、
これは改修してもらわないと困る! という場合には、
そのバグ(の改修)に投票することができ、
やはり投票数の多いバグにはリンデンも優先して改修する、
こういう素晴らしいシステムであるわけなのです。
僕も、特にビューワ2への移行時にいろいろ出たトラブルについては
何度か投票したことがあります。
やっぱりみんな同じようなことで困っているんだな、と
わかって安心することもありました。

それが、今回、自分のバグ報告しか見られないように
変更されるようです。
リンデンラボの説明だと、これによって効率化が図れる、
というのですが。。。

まずはその記事の内容を日本語にしましたのでご覧下さい。

     *   *   *


JIRA更改〜バグ報告プロセスの変更について

ユーザーの皆さんから提出されるバグ報告は、全ての住民にとってセカンドライフでの経験を向上させるのに役立っています。これらの貴重な情報をリンデンラボに提供するためにわざわざお時間を割いて下さっている皆様に、心より御礼申し上げたいと思います。

バグの報告がもっと簡単にできるようにと考え、バグ報告のプロセスを更に効率的に行えるよう本日いくつかの変更を行いました。これによって、リンデンラボがより早く情報を収集し、問題に対応できるようになるものです。

今回のJIRAの変更の概要は以下の通りです。

・今後バグは、より効率を高めた提出書式を使って、「新しいバグ・プロジェクト」に起票されること。
 
・セカンドライフのユーザーは、自分が起票したバグに関してのみ確認できること。また、バグが「優先順位付開始」のステータスになった場合、そのレポートに対し更にコメントを追加することができないこと。
・バグのステータスが「改修予定」または「済」になった場合、そのレポートに対する更新は最早なされないこと。自分が起票したバグについて改修がなされるのか、またそれがいつになるのかについてはリリースノートで確認することができること。
・これまでに起票されたバグについては、既存のJIRAでこれまで通り閲覧することが可能であり、またそのレビューや対応も既存のJIRAを用いて作業を継続すること。

わざわざ時間を割いてバグの存在をリンデンラボに対して喚起して頂き、またその改修に必要な情報を提供して下さっている皆様には感謝申し上げます。今後とも、セカンドライフ向上のために皆様にはご支援頂けるよう、また、今回のプロセスの変更によってこれが簡単にできるようになることを願っております。バグ報告のプロセスがどのように改善されるかのイメージについてはこちらをご覧下さい。


更に詳しい情報についてはこちらをご覧下さい。

バグを報告するには?(ナレッジベース)
バグの状況を確認するには?(Wiki)
バグの対応状況について(Wiki)
 

     *   *   *

最初に書きましたように、これまでのJIRAは、
他の人が自分と同じような障害を経験していないか確認できたので、
改めて自分でバグ報告を起票する必要もなく、
その他の人が既に書いてくれている内容に
投票するだけでよかったのです。
敢えて同じようなバグ報告を上げると、Duplicate、
即ち重複案件として扱われていました。

ところが、他の人のバグ報告が見られなくなるとすると、
これはおかしいと思ったらそれぞれの人が
それぞれバグ報告を上げないといけなくなりますね。
となると Duplicate が格段に増え、リンデンのレビュー数も増え、
却って効率が下がるように思うのですがね。。。

更に、JIRAで公開されていることで、
サードバーティ・ビューワの開発者のみなさんも、
これはリンデンが直さないとダメな問題だ、と認識でき、
その不具合についてはそのようにユーザーに報告し、
また、リンデンの改修が終わったところで取り込む
というスタイルでこれまで進めてこれたわけですが、
これからはいちいちサードパーティ側から問い合わせて
いちいちリンデンがそれに回答するのでしょうか?
或いは各サードパーティがリンデンバグとは知らずに
それぞれ勝手な改修をすることになるのでしょうか?

と、ちょっと考えただけでも
効率化とは反対の方向のような気がするのですけどね。
さぁ、どうなりますことやら。
ちょっとでもおかしいことあったら
バシバシバグ報告してやろうかな。w

2012年9月8日土曜日

【注意!】Googleを名乗るニセメール


いやぁ、危なかったのですよ。
僕のGmailのアドレスにグーグルからメールが届いていて
タイトルは「Gmail Verification Warning」
つまりはGメールの本人確認に関する警告、
といったところでしょうか。
昨日仕事中に届いていたのは知っていて
気になるタイトルじゃないですか。
僕のアドレスもあちこち出回っているでしょうから、
今日ゆっくり対応しようと思って
メールを開いて気づきました。

うん? 何か変。。。

送信元は、表示名は Google Security Update となってるけど、
アドレスは account-verification@gmx.us ってグーグルじゃない!
よく見ると宛先も account-verification@gmx.us で僕じゃない!
てことは、入手した不特定のGメールアドレスに
BCCで大量送信してるってことですね。

内容は、セキュリティに関する確認をしたいので
これこれのサイトでチェックするように
というものだけれど、これって明らかにアヤシイ。

僕と同じようにSLのアバター名のアドレスを
Gメールでお持ちの方も多いと思うので
そして似たようなメールが届いていることがあるかもと思うので
ここで注意喚起させて戴きます。

それにしても悲しいのは。。。
Gメールがその内容から「重要」と判断して
重要マークを自動的につけてくれてることですね。w
自分のところを名乗るニセメールなのに。。。
そんな判断はさすがにできないのかな。。。^^;

2012年9月3日月曜日

あれはどうなった?〜Marketplace Direct Delivery


今年の春頃、Marketplace に出品されている方々の間に
混乱をもたらした Marketplace の Direct Delivery への移行。
3月21日に Direct Delivery 機能が正式リリースとなり、
4月前半でその移行方法についてのQ&A集会が企画され、
5月16日までの完全移行が発表されたものの。。。
この機能に数多くのバグが見つかり、移行に失敗した人も続出、
Q&A集会は中止、3月31日時点で、
6月1日まで移行を強制することはありません、
との案内が公式ブログを通じてなされました。

その後どうなったんだろう?
僕自身はマーケットプレイスに出品していないので
必ずしもこの話題は追いかけていなかったのですが、
先日、ファイアーストーム・ビューワの新しいバージョンを見ていて
メニューに「Merchant Box...」とあるのを目にして
ふと思い出したようにブログをチェックしてみました。

すると、本来の完全移行予定日だった5月17日に
8月1日まで移行を強制することはなく、
期限の4週間前までにはお知らせします、と追記、
そして7月26日に、10月1日まで移行を強制することはなく、
期限の4週間前までにはお知らせします、と追記されてました。w
そしてもうその期限の4週間前になろうとしてるわけだけど。。。
また延期になるのでしょうか?
って、これほどまでに延期しないといけないほど
バグの修正は難しいものなのでしょうか?

ここ1週間くらい、公式ブログでの発表が気になるところです。

2012年9月2日日曜日

【レビュー】放射能と理性 なぜ「100ミリシーベルト」なのか

『放射能と理性 なぜ「100ミリシーベルト」なのか』ウェード・アリソン著(徳間書店)
radioactivity.jpg

これは、全日本国民に読んで頂きたい本である。
放射能や原子力に関する基本書と言え、
この本を読まずに原発廃止を訴えることも
原発推進を唱えることもあり得ないと言ってよい。

結論から言えば、この著者はこう提言する。
放射線の被曝安全基準を、
単回急性被曝なら100ミリシーベルト、
複数回慢性被曝なら100ミリシーベルト/月、
生涯線量の場合は5000ミリシーベルトにせよと。
これは、現在の国の基準である
1ミリシーベルト/年に比べると
遥かに大きな値であり、驚く方も多かろうが、
それでも放射線治療で健康な細胞が浴びる線量の
200分の1程度であると言う。

何故この数字での提言を行うのか、
オックスフォード大学の物理学教授である著者は
懇切丁寧に放射能の性質や
原子力エネルギーの利用について説明する。
その過程で私たちは核兵器と原発では
そこで起こっている現象が全く異なること
従って原発施設の核兵器開発施設への転用は
あり得ないこと
(できなくはないが通常ではない処理が必要で
 その動きは目立つため、だからこそ
 IAEAがチェックできるのだ)などが
淡々とした文体で語られる。

中でも日本人である僕にとって
目から鱗だったのは、広島・長崎の原爆で
亡くなった人の死因が殆どは爆発による
熱線に由来するものであって、
放射線によるものではないということだ。
僕らは日本人であればこそ、
原爆の悲惨さを知っている。
そこでどうしても原子力・放射能というと
その悲惨さを思い起こさずにはいられないのだ。

しかし、同様に、
チェルノブイリでも、初期に事故の対応に当たり
大量に被曝した人たちを除いて
放射線の影響で亡くなった人は殆どなく、
寧ろ、チェルノブイリから避難した人々の
死因の多くは避難によるストレスであったという。

先頃発表された統計では、
やはり福島から避難した方々の
56%が避難によるストレスで亡くなったと
報じられた。
これはとんでもないことではないだろうか?
厳しい安全基準を課すことによって、
私たちは死ななくてもよい人たちを
死なせてしまったのではないか?

放射能に対して私たちが不安を抱くのは
結局のところそれが匂いもなく、色もなく、
痛みすら感じさせない、
得体の知れないものであり、
今ここにあるから逃げなければ! と
五感で感じて回避できないからである。
だから何らかの指標を求めるのであるが、
事故が福島で起こったからと
福島の線量を計ることばかりに集中する。
一方で、現在の福島より自然線量のが高い
農産物の生産地も日本にはあるものの
そういう場所のことは全く気にしないというのが
この国の国民のいい加減なところである。

放射線の人体の影響として最も知られているのが
がんの発生なのだそうだが、
ここ数十年にわたる研究で、
放射線によるがんの発生率は
たばこによる発生率の100分の1なのだそうだ。
とすれば、放射線の子供への影響に過敏になる
お父さんやお母さんは
その前に禁煙する必要があるとも言えるだろう。

そしてもう一つ、衝撃的な事実は、
同じ電力の電気を発電する場合、
火力発電所は原子力発電所に比べ
100万倍規模の廃棄物=地球温暖化ガスを
発生させるということだ。
原発の廃炉には100年かかるというが、
火力発電所が発生させた地球温暖化ガスが
その影響がなくなるほどになるまで
やはり100年かかるという。
しかも、核廃棄物は容器に格納して
保管することが可能だが、
温暖化ガスはこのようなコントロールが利かず、
それがオゾン層を破壊して
宇宙からの放射線を招き入れたりする。。。。

僕は今のところ原発推進派でも
原発反対派でもない。
しかし、もはや電気のない生活は考えられず、
将来にわたるこの国のエネルギー政策は
日本国民なら誰でも考えないといけない課題だ。
その考える基礎として、この本を薦めたいと
思う次第なのです。