2024年10月21日月曜日

【Burn2】 今年のテーマ "Curiouser & Curiouser" って何?

さて、今年の Burn2 の(そして勿論本家のバーニングマンの)
アートテーマである "Curiouser & Curiouser" って
何なんでしょう?
普通に辞書を引いても出て来ないかもですね。
寧ろ Google や Wikipedia で『不思議の国のアリス』の関係で
説明が出て来るかもしれません。

この表現は『不思議の国のアリス』の第二章の冒頭に出て来ます。
どんな文脈で出て来るか、ちょっと原文で見てみましょうか。

Soon her eye fell on a little glass box that was lying under the table: she opened it, and found in it a very small cake, on which the words "EAT ME" were beautifully marked in currants. "Well, I'll eat it," said Alice, "and if it makes me grow larger, I can reach the key; and if it makes me grow smaller, I can creep under the door; so either way I'll get into the garden, and I don't care which happens!"

She ate a little bit, and said anxiously to herself, "Which way? Which way?", holding her hand on the top of her head to feel which way it was growing, and she was quite surprised to find that she remained the same size: to be sure, this generally happens when one eats cake, but Alice had got so much into the way of expecting nothing but out-of-the-way things to happen, that it seemed quite dull and stupid for life to go on in the common way. 

So she set to work, and very soon finished off the cake.

"Curiouser and curiouser!" cried Alice (she was so much surprised, that for the moment she quite forgot how to speak good English); "now I'm opening out like the largest telescope that ever was! Good-bye, feet!" (for when she looked down at her feet, they seemed to be almost out of sight, they were getting so far off). "Oh, my poor little feet, I wonder who will put on your shoes and stockings for you now, dears? I'm sure I shan't be able! I shall be a great deal too far off to trouble myself about you: you must manage the best way you can;—but I must be kind to them," thought Alice, "or perhaps they won't walk the way I want to go! Let me see: I'll give them a new pair of boots every Christmas." 

And she went on planning to herself how she would manage it. "They must go by the carrier," she thought; "and how funny it'll seem, sending presents to one's own feet! And how odd the directions will look! 

ALICE'S RIGHT FOOT, ESQ. 
HEARTHRUG, 
NEAR THE FENDER, 
(WITH ALICE'S LOVE). 

Oh dear, what nonsense I'm talking!"

おお、英語がいっぱい! ムリ〜〜、という方のために、
もう、アリスの翻訳はこれが決定版! と僕が考えている
柳瀬尚紀さんの日本語訳で見てみましょう。

     *   *   *

まもなく彼女は、テーブルの下に置かれてあるガラスの小箱に目をとめた。開けてみると、とても小さなケーキがはいっていて、「わたしを食べて」という文句が並んだ干し葡萄で美しく書かれている。「じゃあ、食べてあげる」アリスはいった。「それでもし大 きくなったら、鍵に手が届くでしょ。もしもっと小さくなったら、扉の下をくぐり抜けら れるし。どっちにしたってお庭にはいっていけるんだから、どっちだってあたしかまわな い!」

彼女はちょっぴり食べてから、心配げにひとりごちた。「どっち? どっちなの?」頭のてっぺんに手をやって、大きくなるのか小さくなるのか確かめようとしていたが、ずっとそのままの大きさなので彼女はほんとうに驚いた。もちろんケーキを食べたくらいで大 きくも小さくもならないのがふつうなわけで、しかしそれにしてもアリスは、もっぱら風変わりな出来事ばかりが起こるのにすっかり馴れっこになってしまったので、ありきたりのことがつづくのがなんとも退屈でばかばかしいように思われたのだ。

そこでアリスは、せっせとケーキに取りかかり、じきに平らげてしまった。

奇妙れてきつ!  奇妙れてきつ!」アリスは大きな声でいった。(なにしろびっくり仰天したもので、一瞬、正しい言葉遣いを忘れてしまったのだ。)「今度は、あたしずんずん伸びていくわ、世界一大きい望遠鏡みたいに!! さようなら、足さんたち!」(足先を 見おろすと、それはとうに見えないくらいに、ぐんぐん遠くへ去っていくではないか。)「かわいそうな足さんたち、これからは誰に靴や靴下をはかせてもらって?  あたしはとてもはかせてあげられなくてよ! こんな遠くから、わざわざあなたたちの面倒を見にいかれないもの。できるだけ自分できちんとしてちょうだい——でも、やっぱりあたしが親切にしてあげなくちゃ」と、アリスは思った。「そうしないと、あたしの行きたいほうに歩いてくれなかったりして! ええと、そうね、毎年クリスマスに新しいブーツを送って あげましょう」

そして彼女は、うまい送り方をひとり思いめぐらせた。「飛脚便で送らなくちゃ」 彼女は考えた。「でも、すごくおかしいみたい、自分の足にプレゼントを送るなんて! 宛名 だって、ずいぶん変わってること!
   だんろ前町
   じゅうたん上
   アリスの右足様
      (アリスより愛をこめて)
おやまあ、なにをつまらないこといってるの!」

     *   *   *

"Curiouser and curiouser!" とアリスが叫んだあとに
「正しい言葉遣いを忘れてしまった」とありますが、
ここの元の英語は "she quite forgot how to speak good English"
となっています。
"curious" と言う英語は「興味深い、気になる、奇妙な、おかしな」
という意味の言葉なのですが、
英語では「だんだんその度合いが増していく」という場合に
同じ単語の比較級を "and" でつないで表現するのです。
で、比較級は短い単語の場合は後ろに "-er" をつけるのですが、
2音節以上の長めの単語の場合は前に "more" をつけるのが
「正しい英語、よい英語」なのです。
そこで、"curious" の場合は "more curious" になるので、
正しい英語だと "More and more curious!" なんでしょうね。
ところがアリスはあんまり驚いたもんだから
その正しい英語を忘れて "-er" をつけた表現にしてしまった、
というのです。

これ、子供向けの本で、こうした文法的な誤りを
翻訳に表すというのはなかなか難しいですね。
柳瀬さんは「奇妙れてきつ」と、
それこそへんてこな日本語で訳しています。
この他、皆さん、大変苦労されているようで、
この "Curiouser and curiouser!" をどう訳しているかというと、
次のような感じです。

芹生一:「てこへんだわ。ほんとにてこりんへん。」(1979 偕成社文庫)
矢川澄子:「へんてこんて、へんてこんてえ!」(1990 新潮文庫)
北村太郎:「てこへん、へんてこ!」(1992 集英社文庫)
高橋康也・迪:「ますます、妙だわ、ちきりんよ!」(2010 河出文庫)
河合祥一郎:「へんてこりんがどんどこりん!」(2010 角川文庫)
山形浩生 :「チョーへん!」(2012 [1999] 文春文庫)
佐野真奈美:「ぜんぜんびっくり!」(2015 ポプラポケット文庫)

皆さん、苦労されてますねー。
柳瀬さん含め、殆どの方が単に「ヘンな日本語」で訳していて、
「文法的に誤っている」表現をしているのは
最後の佐野さんの訳だけのようですね。
これは、「ぜんぜん」は否定に使うから、という前提ですが、
最近は「ぜんぜん」を肯定で使うこともありますからね。。。

僕が柳瀬さんの翻訳が「決定版」だというのは、
英語の原文の言葉あそびをそのまま日本語に持って来ているからで、
なかなかこうはできないものですよ。
『アリス』にはへんてこな詩がいっぱい出てきますが、
僕がぶっ飛んだのはやっぱり『鏡の国のアリス』に出て来る
「ジャバウォッキー」の詩ですね。
ジャバウォッキーは今年の Burn2 の SIM の名前でもありますので
今日のお別れに柳瀬さんの翻訳を紹介しておきましょう。
元の英語のぶっ飛んでてわけわからん感じが
実に見事に表現されていると思います。

     *   *   *


あぶりぐれきたりて ぬらたかなるとなげら
 前後普角(ぜんごふかく)に転(てん)し錐(きり)しけり
いともかよわれなりしはぼろぐろげら
 えでたるとんじらほしゃずりけり

「邪歯羽尾ッ駆(ジャバウオック)に気をつけるんだぞ、わが息子!
 牙むき出して噛みつくぞ、爪むき出して襲いくるぞ!
邪舞邪舞(ジャブジャブ)鳥に気をつけるんだぞ、それからよいな
 たけむりくるう蛮駄栖那ッ致(バンダスナッチ)にゃ近づくな!」

息子はまきれもなぎな剣(けん)を手に
 蕩島(とうとう)たる敵をながらく尋(たず)ぬ——
かくて憩(いこ)いたるはボロロン樹の蔭
 しばし佇(たたず)みて思いに沈みぬ

そしてむかっぽい思いに沈みつつ佇むとき
 かの邪歯羽尾ッ駆、燃ゆる眼(まなこ)輝かせ
ぐらぎ森中よりじゃぞじゃぞっと現れ
 そして罵(ば)ぶりに罵ぶりたり!

えいっ、おーッ! えいっ、おーッ! ぐさり、またぐさり
 まきれもなぎな刃(やいば)の切れ味まぎれなし!
屍(しかばね)打棄(うっちゃ)り、その首かかえ
 息子は意気ばかばかと家に帰りし

「するとおまえが邪歯羽尾ッ駆を退治したとな?
 でかしたぞ、輝(かが)みらしきわが息子!
ああ、天晴(てんばれ)なるぞ! まごとじゃぞ! めごとじゃぞ!」
 ねごとく笑う歓喜のその声

あぶりぐれきたりて ぬらたかなるとなげら
 前後普角(ぜんごふかく)に転てん)し錐(きり)しけり
いともかよわれなりしはぼろぐろげら
 えでたるとんじらほしゅずりけり

     *   *   *

因みに、英語の原文はこんな感じです。
辞書引いても出て来ないヘンな単語ばっかりですよ。www

’Twas brillig, and the slithy toves 
Did gyre and gimble in the wabe; 
All mimsy were the borogoves, 
And the mome raths outgrabe.

“Beware the Jabberwock, my son! 
The jaws that bite, the claws that catch! 
Beware the Jubjub bird, and shun 
The frumious Bandersnatch!”

He took his vorpal sword in hand: 
Long time the manxome foe he sought — 
So rested he by the Tumtum tree, 
And stood awhile in thought.

And as in uffish thought he stood, 
The Jabberwock, with eyes of flame, 
Came whiffling through the tulgey wood, 
And burbled as it came!

One, two! One, two! And through and through 
The vorpal blade went snicker-snack! 
He left it dead, and with its head 
He went galumphing back.

“And hast thou slain the Jabberwock?
Come to my arms, my beamish boy! 
O frabjous day! Callooh! Callay!”
He chortled in his joy.

’Twas brillig, and the slithy toves 
Did gyre and gimble in the wabe; 
All mimsy were the borogoves, 
And the mome raths outgrabe.

2024年10月20日日曜日

【ライブ・Burn2】 ヒロシの Burn2 ライブは10月26日(土)22:00 よりセンターキャンプです!

既に一度ご案内していますが、Burn2 ライブの SLURL が決まり、
ポスターもできましたので改めての告知です。
10月26日(土)22:00 から、ヒロシの原点とも言える
Burn2 のセンターキャンプでのライブとなります。

今年のテーマは『不思議の国のアリス』が下敷きになってますので
アリスに因んだ何かをやろうとは思っていますが、
同時に翌 27日が僕の SL ミュージシャンデビューの記念日であり、
また、新作『セレブレーション・アクロス・ボーダーズ』の
発売日でもあることから、今回の Burn2 ライブは
デビュー 17周年記念のライブを兼ねつつ、
また、ニューアルバムからの曲も演奏しようと考えています。

アリスの絡みで言うと、それは迷宮の世界であり、
常識が逆転する世界でもあります。
そんな世界を SL で経験すると言ったら、それはもう、
我が盟友ケルパさんを措いて他にはいらっしゃらないのでは?
ところが、今回ケルパさんあまりにお忙しくて
これまで毎年参戦していた Burn2 への出展が今年はないのです!
ケルパさん、今年のテーマをお伝えしたところ
「おもしろそう」との反応だったので誠に残念。
というわけで、せめてポスターだけでもと、
今回のライブのポスターはケルパさんの SLEA での
インスタレーションを使わせて頂くことにしました!
ケルパさん、ありがとう!

ま、そんなこともありますので、もしかしてもしかすると、
当日突然現れて何かやらかしてくれるかもしれないと期待してます。
皆さんも一緒に期待して下さい、実現するかもなので!www

そして勿論!
今年もしんさんが YouTube での中継&録画をやって下さいます。
しんさんいつもありがとう!
というわけで、当日インできないという方も、
是非是非 YouTube でご参加頂けると嬉しいです。

さて、どんなライブになりますやら、
演奏者本人も何が起こるかまだわかっていない Burn2 ライブ、
是非お友だちをお誘い合わせて遊びに来て下さい。
当日会場でお待ちしています!

■Hiroshi Kumaki Burn2 2024 Live「Hiroshi in Wonder Playa」
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・日時:2024年10月26日(土)22:00〜23:00
・会場:Burn2 センターキャンプ
・YouTube 中継:Hole Shot Live TV(Sin Nagy)

【新作】 10/27(日)4枚目のニューアルバム『セレブレーション・アクロス・ボーダーズ』がリリース!

さて、前の日記の続きからすると Burn2 のライブの告知を
するはずなのですが、その前に Burn2 に絡んでちょっと告知です。
来週の日曜日、そしてヒロシの SL ミュージシャンデビュー
17周年記念となる10月27日に、4枚目のアルバム
『セレブレーション・アクロス・ボーダーズ』がリリースされます!

1枚目のアルバム Songs from a Virtual World は
皆さんからの人気の高かった歌ものを集めたもの、
2枚目の Sound Cruise in the Metaverse は
インストルメンタルの即興演奏曲を集めたものでした。
そして、3枚目の Orchestral Maneuvres in Second Life は
YMB との共演で演奏してきたオーケストラものと、
これらを3部作として、ヒロシが SL で演奏してきた曲を
ほぼカバーできたかな、と考えていました。
これら3枚のアルバムに収められた曲たちは、
何れも SL を離れても通用する曲だと考えてのことです。

しかし、これらに収められなかった、
SL の中の世界に特化した曲たちもいるわけです。
それがそう、SLB と Burn2 のイベントのために作ってきた
曲たちを、2008年に初めてバーニングライフに参加した時から、
直近では2020年のイベントで公開したものまで
一堂に集めたのが今回のアルバムになります。

Celebration Across Borders は「境を越えたお祭り」の意味で、
"across borders" という英語は普通は「国境を越えた」の
意味で使われることが多いのですが、
ここでは言語や文化、民族の境、そして男と女の境、
はたまた現実世界と仮想世界との境をも意味しています。
こうした境が現実の世界を生きることを厳しくしていると、
また、Burn2 などの SL のイベントではこうした境を越えて
皆が一つになって昂揚する、明日からの現実生活に活力を与える
そんな熱い体験ができると感じているからです。
そういったこともあって、ジャケットは炎に包まれて
熱く燃えるバーニングマンのものにしました。
(燃やし屋のナチュさんが見たら、ぬぉぉ、と叫びそうな。w)

収録された13曲のラインナップは下に記載されている通りで、
皆さんにとっても思い出深い曲もあるかもです。
Burn2 や SLB のイベントを意識して12曲で約1時間、
最後に約5分のアンコールが付いている、という構成です。
僕が Burn2 コミュニティで有名になったのは
2009年に M10 の「コール・フォー・ピース」という
反戦歌を歌ってのことでしたので、
この歌は必ず入れるつもりでしたが、
折しも世界では戦争が続いていて大変なことになっていますので、
平和を願う曲である M9 や M13 が入りましたのと、
そもそもアルバムタイトルの "across borders" にも
そうした平和への願いが込められているわけなのです。
僕が初めてバーニングライフを訪れた2007年、会場には
"Free Burma"(ミャンマーの人々に自由を)のタグを付けて
ミャンマーの解放を訴える人たちがたくさんいましたし、
スーダンのダルフール危機に関する展示があったりもしました。
Burn2 は僕にとっては愛と平和と自由を実現する場なのです。

さて、僕が2008年に初めてバーニングライフに参加した時の曲が
M6 に収められていますが、これは元々僕が設営したキャンプの
プロモーションビデオのサウンドトラックになっています。
告知用のビデオでしたのでイベントの終了と共に
非公開にしていましたが、今回のアルバムリリースを機に
年内限定で公開することにしました。
古いもので画質も悪いですが、興味のある方は是非観てみて下さい。


僕が SL で演奏して来た曲をアルバムとしてリリースするのは
これが最後になります。
是非お友だちの皆さんにも伝えて買って頂けると嬉しいです。
どうぞよろしくお願いします。

■熊木博士『セレブレーション・アクロス・ボーダーズ』
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<収録曲>

1. ハッピー・バースデー・セカンド・ライフ  (SL17B, 2020)
2. クリスタル世界への旅立ち (SL15B, 2018)
3. JMJ -「軌跡」のビートにのせて- (Burnal Equinox 2015)
4. あ・い (Burnal Equinox 2015)
5. トラベリング - 未知の世界へ - (Burn2 2017)
6. タイム・オブ・シェアリング (Burning Life 2008)
7. レオナルド・ダンス (Burn2 2016)
8. ボクラハロボット (SL11B, 2014)
9. ワールド・ニュース (Burning Life 2009)
10. コール・フォー・ピース (Burning Life 2009)
11. シー・ユー・オンライン (Burnal Equinox 2020)
12. レッツ・バーン・ダウン・ザ・シム (Burn2 2015)
13. みんなつながっている (Burnal Equinox 2015)

詳しい情報とご購入はこちらになります。


過去にリリースされた作品もどうぞよろしくお願いします!

・1作目『Songs from a Virtual World』(2021)
・2作目『Sound Cruise in the Metaverse』(2022)
・3作目『Orchestral Maneuvres in Second Life』(2023)

2024年10月19日土曜日

【Burn2】 今年の Burn2 はこんな感じ〜みどころや SLURL の紹介

 昨晩告知した今年の Burn2 "Curiouser & Curiouser" は
今朝の日本時間9時に開幕しました。
実は昨晩この日記を書くのに下見に会場に行ってみたら
何と、肝腎のバーニングマンがいませんでしたからね!w
勿論、開幕した今はちゃんといて、ホッと安心しました。w

では、今年の Burn2 がどんな感じか、ざざっと紹介していきます。
まず、公式ホームページはこちらをご覧下さい。

■Burn2 2024 "Curiouser & Curiouser" 公式ページ

そしてイベントカレンダーと、イベントの紹介ページである
WHO::WHAT::WHERE のリンクはこちらです。
イベントカレンダーは公式が把握してるものしか載ってなくて、
それぞれのキャンプでやっているイベントについては
WHO::WHAT::WHERE の方に載ってる感じですね。
僕のライブはイベントカレンダーの方にしっかり出てます。^^

■イベントカレンダー

■WHO::WHAT::WHERE

さて、今年の Burn2 の会場は 12 の SIM が舞台になっていますが、
次の写真にある通り、何れもアリス絡みの名前が付いています。

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まず、いつもの通り、南東の端に位置しているのが
Burn2 の拠点であり、入場口となるいつもの Deep Hole、
そこを西に進んでいくと Curious Parlor があり、
そこにセンターキャンプが設営されています。
"Curious & Curious" でみんなが集まる場所、
みたいなニュアンスなんでしょうかね。
更に西に行った隣の SIM が Nonsense、ナンセンスですね!

さて、センターキャンプから北に進むとそこにバーニングマンがいて、
更にその先にザ・テンプルと呼ばれる寺院があります。
ザ・マンがいる SIM が Mad Hatter =「狂った帽子屋」で、
その北にある沙漠が Just Mad、「すっかり狂ってる」ですかね。w
そして更にその北、ザ・テンプルがある場所が
Moonwind というのですが、これがアリスと関係しているかは
僕はちょっとわからなかったです。
ただ、Moonwind って子供向けの SF 作品があるんですよね。
それと関係あるのかどうかはわかりませんが、
ただ、寺院のある場所としては雰囲気のある名前でいいですね。

さて、西の端の Nonsense から北に上っていくと、
次の SIM は Clockwise =「時計回り」ということですから、
何となくウサギを思い出しますね。
そして次の SIM は Carousel =「回転木馬」なんですが、
アリス絡みで言うと、ただぐるぐる走り回って
「みなが好きなときに走り出し、好きなときにやめる」
「コーカス競争」を思い出させますね。
そしてその Carousel の北にあるのが Cheshire Smiles、
そう、「チェシャ猫の笑い」なのです!

東の端に目をやると Deep Hole の北が Rabbit Hole、
「ウサギの穴」というのは Hole つながりでいい流れですね。
そしてほら、この西の反対にが Clockwise ですから、
どうも西と東で対称になているようです。
Rabbit Hole の北は Luminous Labyrinth =「発光する迷宮」で
これも Carousel 同様アリスが経験することですね。
そして東側の一番北は、西のチェシャ猫に対抗すべく、
Jabberwocky、鏡の国に出て来る「ジャッバウォック」ですね。
もう、こういう名前が出て来るのを見ると
僕もチェシャ猫同様ニヤニヤしてしまいます。w

さて、それではこれら 12 の SIM の中で見逃せないポイントを
いくつか紹介していきます。
まずは僕が来週の土曜日にライブをやるセンターキャンプです。

■センターキャンプ

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上の SLURL は、センターキャンプでステージが設置してある
そのほぼトイ面の場所になりますが、
ここは写真にある通りチェシャ猫とトランプたちが迎えてくれるので
ここから入るのが個人的にはお勧めですね。
公式の SLURL は発表されていないのです。

■ザ・マン

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今年の RL のザ・マンが見事に再現されています。
このザ・マンを燃やす Man Burn のイベントは今年は2回、
日本時間で

・1回目:2024年10月27日(日)04:00
・2回目:2024年10月27日(日)10:00

に行われる予定です。
上の SLURL はかぶりつきの位置ですが、
Man Burn の時はここは立入禁止になり、
もう少し下がったところからの見物になると思います。

■ザ・テンプル

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こちらも今年の RL のザ・テンプルが見事に再現されています。
このザ・テンプルを燃やす Temple Burn のイベントも2回、
日本時間で次の日時で行われます。

・1回目:2024年10月28日(月)04:00
・2回目:2024年10月28日(月)10:00

僕は大体例年、月曜の朝に早起きして仕事に行く前に観てますね。
なので会社で眠いこと眠いこと。w

このセンターキャンプとザ・マンとザ・テンプル、
会場の説明のところに書いた通り、南北に縦一列に並んでいます。
どうもこれも RL のバーニングマンから来ている伝統のようですね。

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会場の様子はざっとこんな感じです。
僕のライブの情報については、また別途書きますね。
それでは会場でお会いしましょう。Burn on!

2024年10月18日金曜日

【Burn2】 いよいよ明日未明より今年の Burn2 が開幕!

 あっという間に10月も半分終わりましたよ。
そして今日は10月18日(金)!
そうです、アメリカの時間でこの日、2024年の Burn2 の開幕です!
アメリカとはほぼ半日時差がありますから、
実際には日本時間では明日の未明から朝にかけてですね!

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まだあまり告知らしい告知がされていないので、
皆さんにはまず Welcome Area ともいうべき場所の SLURL を
お伝えしておくことにします。
まずはこの場所から西に向かってブラブラと見物して回ることを
お勧めしておきますね。

■Welcome Area

んで、じゃあ今回はどんな催しになるのか、ということで、
Curiouser & Curiouser と題された今年の趣意書を
自由に日本語にしてみましたのでご参考にしてみて下さい。
原文はこちらになります。

■2024 Art Theme: Curiouser & Curiouser

     *   *   *

「不可能なことを達成しようと思ったら、馬鹿げたことを成し遂げられなければならない」——ミゲル・デ・セルバンテス

2024年のバーニングマンのテーマは、答えのないパズルを称え、非合理で不条理なものを受け入れ、全く知らない人々をお茶に招待することにあります。というのも、私たちが最も深く学び、成長し、創造性を経験するのは、時を超えて何も知らない状態になっている瞬間、好奇心というものに完全に取り憑かれている瞬間のことだからです。偉大な発見の旅というのはどんなものでも疑問から始まるのです。好奇心がパチパチとひらめくあの瞬間がなければ、それはどんな行動も起こせるものではありません。不合理という空虚な世界を見つめる時こそ、私たちは驚異というものがどれだけ驚きに満ち、畏怖の対象がどれだけ畏れ多いかということを体験するのです。そしてこうした経験をするとそれはどうしても、より高度な疑問を投げかけることにつながっていくのです。即ち、私たち人間がロボットより優れた存在であらしめているのは結局何であるのか、と。

驚きというものが持つ魔法は、眠った状態にある私たちを驚かして目覚めさせ、正に生きている瞬間へと戻す力であると言えます。研究によると、平均的な人間は、平均的な一日の約半分の時間は自動操縦で動いていて、しかも同時に何か他のこと(例えば猫の動画のこととか)を考えているというのです。どんなに状態のよい日であっても、自分が信じていると思うことだけを信じ、引かれた線の内側に留まっていることが楽なのです。教育制度は、標準テストに出て来るあらゆる質問に対する答えを私たちの頭に詰め込みますのから、私たちは日々着実に、テストに出て来ないものを想像する能力を失っていくのです。そう、時には、ウサギの穴に落ちたり、応接室の鏡を通り抜けたりする必要が私たちにはあるのです。本当はいつもずっとそこにあった奇妙でへんてこな世界に出会うために。そう、それはオズの竜巻に乗ればすぐのところ、或いは妖精の国で3つの願いをかなえればすぐのところにあるのです。鳥居を潜って精霊の世界に入ったところ、或いはちょっとロケットを飛ばしてアンティクトン、即ち太陽の向こう側にある反地球、何もかもが地球と反対で不可能なことは何もないという世界にそれはあるのです。

「もしわしに自分の世界なるものがあってみろ、何もかもが意味をなさない馬鹿馬鹿しいものになるぞ。何一つそれがあるものではなくなるのだ。なぜなら、あらゆるものがそれ自身ではないものになるからだ。そして反対に、それが何ものかであるとしたら、それはそのものではなくなるのだ。そして、それがそうでないものにそれはなるわけだ。な、わかるだろ?」 ——帽子屋

今回のタイトルは勿論、ルイス・キャロルが生み出したキャラクター、アリスから来ています。彼女は、何もかもが逆転して混乱した、常識の法則に当てはまらない世界を探検しながらも、いつも驚くほどシャキッとしていて、機知というものを失わないでいるのです。そう、アリスが探検するのは、よくある魔術師やドラゴンが活躍する民話的なファンタジーの世界でも、死んでも魔法で再び命が復活するようなビデオゲームのような世界でもなく、もう真の底から奇妙な、時間の蝶番が外れ、原因と結果とがお互いにぐるぐると巡り合った挙げ句に、眩暈を覚えつつも笑いながら地面にぶっ倒れるような、そんな世界なのです。人は言うかもしれませんね。それって、お伽噺というよりは、バーニングマンのブラックロックシティに似ていない? って。

そう、バーニングマンのイベントが素晴らしいと言える点の 1 つは、人をいとも簡単に、今何が起こっているのか、誰がそれをしているのか、その人は一体何故それをしているのか、全く手がかりのない状況に陥らせてくれるということです。そう、それでよいのです。実際、それこそがある種の魔法なのです。私たちはそのための準備というものをとても大切にしますし、実に皮肉と言えるほどのレベルの正確さで混乱を起こすおとを計画するのですが、それと同じくらいのレベルで、いつ何時起こるかわからない、「え? 何だこれ?」というような馬鹿げたものが飛び出す瞬間があり、正にそうした瞬間こそ、人は真剣に喜ぶという経験をし、もっと何かあるんじゃないかとこの場所に戻って来るようにさせるものなのです。

好奇心と驚きとは、単に感情が盛り上がるといった以上のもので、これによって神経可塑性(ニューロプラスティシティ)が高まるのです。神経可塑性というのは、成長と再編成を通じて脳が自らを変えていく能力のおとです。子どもがこの能力に長けていることはよく知られています。例えば、言語を学ぶ能力などがそれで、何十年もの長い間、大人は脳を再マッピングする能力を失うと考えられてきました。かつては柔軟だった思考器官が、硬直した神経経路に固まるためというのです。当然、今日の科学はこうした考えを馬鹿げたものと見なしていて、アートセラピーなどの施術を行うことで人間が物事を考える道筋をつなぎ直すことに役立つと認めています。同様に、ケタミンや MDMA(メチレンジオキシメタンフェタミン) といった神経可塑性を高める薬(ニューロプラストゲン)を治療に使用することで、PTSD などの根深い病理について脳をコーディングし直すのに役立つという展望を示してくれています。

バーニングマンの経験がニューロプラストゲンとして作用するという臨床研究はまだ行われていませんので、ここで敢えて主張するつもりはないのですが、しかし、人々が、砂漠で「変わる」経験をした、と語る時、彼らの脳では一体何が起こっているのでしょうか。研究によると、バーニングマンの参加者は、互いにつながっているという感覚が高まり、寛大さや親切さなどの社会的にポジティブな行動が増えるなど、一過性ではない、永続的な変化を経験していることが示されており、明らかに何かが起きているのです。興味深いことに、畏れというものの性質に関する研究では、畏れは、畏れに結びつく行動や知覚の変化を引き起こすだけでなく、時間の感覚を変え、私たちを今この瞬間に集中させることができると示されています。そして、私たちみんなが知っているように、「今、ここ」という感覚こそ、それ自体恐ろしいほどに素晴らしいものなのです。

「私たちが体験できることの中で最も美しいものは神秘です。それはすべての真の芸術、真の科学の源です。畏れや驚きの感覚に恍惚としていられなくなった人は、死んだも同然です。こうした人々は目を閉じて何も見えていないのです。」——アルバート・アインシュタイン

この作品が数え切れぬほど映画化され(悪夢のような 1933 年版を含めて)、テレビ番組になり、舞台化され、テーマパークの乗り物となり、さらにはオペラにまで仕立てられたおかげで、不思議の国に登場する風変わりでおかしなキャラクターたちはポップカルチャーの典型となっています。ここでわざわざうさぎの穴に落ち込んだりしなくても、ここで語られる物語の数々は、既によく使われるパターンとなっているのです。不思議の国の世界はその表面をメディアが制作する番組のためにこそぎ取られているかもしれませんが、番組にとして表現されたアニメーションのその裏には、豊かな神話の鉱脈がちゃんと残っているのです。つまり、主人公は地下世界を旅することになるわけですが、そこで主人公が何かを見出すには、正気を失っていなければならないのです。この事実こそが、アニメーションの絵がきれいだということよりも、何故アリスとその冒険とが私たちの集合意識にこれほどの永続的な影響を与えているということの真の理由かもしれません。ある勇敢な子供が、何も意味をなさない奇妙な世界に放り出され、その好奇心と勇気を使って、一体自分とはどのような存在なのかというパズルを解き明かしていくその姿にです。その設定がが不思議の国であろうと、オズであろうと、はたまた「逆さまの世界」であろうと、或いはチョコレート工場でファッジの川を漂っている時だろうと、グーニーズと一緒に地下トンネルで迷子になっている時であろうと、こうして真剣にパズルに向かっていること自体が旅であり、その旅の中で時を超えた物語の心を理解できるようになっていくものなのです。

「もし私が善良な妖精に影響力を与えることができるとしたら……世界中のすべての子供たちに、生涯にわたって消えることのない、驚きの感覚を贈ってほしいとお願いするでしょうね。」——レイチェル・カーソン

ここまで読んで頂いた皆さんには、今年のテーマが、ただ単にイモムシの着ぐるみを着て水タバコをプカプカだけのものではないことお分かりでしょう。(水タバコのキャンプを運営されている方がいらしたらゴメンナサイ)。そうではなくて、私が願っているのは、それぞれがインスピレーションを得て、お互いのために真に好奇心をそそられるようなアートや体験を生み出し、そう、そうしたものをそれぞれが持っている奇妙でへんてこなものの井戸から呼び出して、これまで想像したこともないようなありとあらゆるファンタジーの世界があることに気づくことなのです。そうした経験を通じてこそ私たちは次々に好奇心をそそられるようになるのです——そう、世界に対してもお互いに対しても。その時はじめて私たちは開かれた心や子供の頃抱いていた驚きの感覚と出会うことができるようになるのです。

お互いに驚きと喜びを与え合い、開かれた心で新しいものの見方をそして新しい生き方を身に付けようではありませんか。

     *   *   *

はい、というわけで今年は『不思議の国のアリス』から
インスピレーションを受けてのイベントになりそうです。
果たしてヒロシのライブもアリス絡みになるのかどうか、とか、
そうしたことも含めて明日以降にレポートしていきますので
どうぞお楽しみに!

2024年10月6日日曜日

【イベント】 10月18日(金)より今年の Burn2 スタート!〜ヒロシのライブは10月26日(土)22:00!

あーーーーっと言う間に10月になってしまいましたね。
今年も残すところあとわずか、という感じがしてきます。
そしてそう、10月の SL と言えば、年に一度のお祭り
Burn2 の開催月でもあります。
今年は10月18日(金)〜27日(日)までの1週間、
RL バーニングマンと同じ "Curiouser & Curiouser" のテーマで
行われます。

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"Curiouser & Curiouser" というのはヘンな英語ですが、
これは『不思議の国のアリス』の物語の第二章冒頭で
起こっていることに驚いたアリスが口走った言葉で、
「ましましおかしなことになってるわ!」とでも訳しますか。
バーニングマン公式の趣意書によると

「答えのないパズルを讃え、不合理と馬鹿馬鹿しさを大切にし、
知らない人や未知のものをお茶に招こう」

というものだそうで、この趣意書は後日翻訳をお届けします。

さてその Burn2 での僕のライブですが、
いつもお伝えしている通り、2007年に初めて
当時 Burning Life と言っていたこのイベントを見た時、
そこのセンターキャンプで繰り広げられるいろいろなイベントや
パフォーマンスに魅了され、充実した日々を送ったことがあり、
センターキャンプは僕にとってのイベントの原点のような場所。
というわけで今年もそのセンターキャンプで1回だけ、
10月26日(土)22:00 からライブを行います。

この日は僕が初めて SL でライブを行った、
SL ミュージシャンデビューの10月27日の前日であり、
またその10月27日には4枚目のアルバム、
それも Burn2 と SLB をテーマにしたアルバムを
リリースする予定です。
なので、デビュー14周年記念はアルバム発売記念を絡めた
ライブになる予定です。
是非楽しみにしていて下さいね!

■Hiroshi Kumaki Burn2 2024 ライブ
 ・日時:2024年10月26日(土)22:00〜23:00
 ・会場:Burn2 2024 センターキャンプ
    (SLURL は決定次第お知らせします)

2024年9月23日月曜日

近況報告〜音楽哲学の試み・結び

 前回お見せした生成文法の図を生成 AI との関連で
勤務先の IT 部門のメンバーに示したのは昨年の6月頃のようだ。
結論として、英語のレベルを上げたかったら、
たくさん生の英語に、雑誌やテレビや映画を見て生の英語に
触れることなんだよ、と伝えたのだが、
「それではいつになることやら」とか
「コンピュータには勝てない」とか絶望的な反応があった。w
そうだろうと思って用意していたのが、
以前ナショナルジオグラフィックで見かけた記事から作った次の表。

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その記事は2007年のものなので、現在の PC の容量は
約10倍になっていると考えてよいと思うけれども、
そして、AI になるともっと容量は大きいと思うけれども、
人間の脳のシナプス数が桁違いに大きいことに注目されたい。
AI を過大評価すべきではないし、
人間の能力というものをもっと信じるべきなのである。
我々大人が「いつのことになるやら」と思ってしまうことを
子供はあっという間に習得してしまうのだから。

     *   *   *

ところで、前回示した生成文法の図は、
左側が日本語、右側が英語と、何れも言語を並べたのだが、
時枝誠記さんが言うように言語が音楽や絵画などの芸術と同じ
一つの表現であるに過ぎないとすれば、この図を拡大して
左側に言語、右側に音楽を持って来てもよいわけである。
実際、バーンスタインの『答えのない質問』の講義の6回目で
それに似た絵が出て来る。
更にバーンスタインは表現されたものとしての詩と音楽を
統合する絵まで出して来る。
そうなのである。
ウォルター・ペイターは「あらゆる芸術は音楽の状態に憧れる」
と書いたけれども、もっと言うと、
あらゆる芸術は統合され、相互に補完し合う状態に憧れるのだ。
それこそヴァーグナーが「楽劇」という形式で行おうとしたことだし、
日本の「歌舞伎」が実現していることなのだ。

     *   *   *

こうしてバーンスタインは、言語学や哲学の立場から
音楽というものを捉え直しているように思われるのだが、
僕がやろうとしていることはその反対に、
音楽の側から哲学を捉え直してみようということなのである。
大変長い前置きになったけれども、
こうして昨年生成 AI の登場をきっかけに学び直した生成文法、
小澤征爾さんの逝去をきっかけに触れたアイヴスの音楽と
バーンスタインの一連の講義、
そして今年の SL21B をきっかけに読んだ
ワインバーグの『宇宙創成はじめの3分間』、
こうしたものが今年の Burn 2 のテーマを見て1つになったのだ。
そう、今年の Burn 2 のテーマは、『不思議の国のアリス』から
"Curioser and Curioser" となっていて、曰く、
「答えのないパズルを讃え、不合理と馬鹿馬鹿しさを大切にし、
知らない人や未知のものをお茶に招こう」というものなのだ。
この「答えのないパズル」が「答えのない質問」を想起させたことは
ここまで読んでくれた方ならすぐにわかるだろう。

今年、Burn 2 の終わるその日に、4枚目のアルバムを出す予定だが、
これまで SL で演奏してきた曲をリリースするのは
これが最後になると思う。
そのあとは、哲学的なテーマを音楽で表現してみたいと考えている。
今年の Burn 2 はその新しい活動のはじまりとなるだろう。
Hiroshi Kumaki の音楽の第2章のはじまりである。