2019年6月30日日曜日

【RL】1950年代の SF 作品を総復習

昨晩の SL16B のライブでケルパさんが「いかにも」な
1950年代 SF 風の演出をしてくれたこともあって、
そうそう、こんな作品もあったよね、という意味も含めて
ここで一つ1950年代の SF 小説と SF 映画を振り返っておこうと思う。
これは自分のための備忘録でもあるのだが、これを眺めていると
これら 1950 年代の作品がいかに現在に至るまで
影響を与え続けているかということに気づかされると思う。
前に、1950年代は不安の時代であったと書いたが、
その意味では、私たちの属する2010年代もまたそうなのかもしれない。

まずは、SF 小説の作品群から。
このリストは作家別に、デビューした順でまとめてみた。

■ロバート・A・ハインライン
・1950年『ガニメデの少年』
     『月を売った男』(短編集・未来史)
・1951年『人形つかい』
     『地球の緑の丘』(短編集・未来史)
・1953年『スターマン・ジョーンズ』
     『動乱2100』(短編集・未来史)
・1954年『宇宙怪獣ラモックス』
・1957年『夏への扉』
・1958年『メトセラの子ら』
・1959年『宇宙の戦士』(「スターシップ・トルーパーズ」原作)

■アイザック・アシモフ
・1950年『われはロボット』(「アイ・ロボット」原案)
・1951年『ファウンデーション』
・1952年『ファウンデーションと帝国』
・1953年『第二ファウンデーション』
・1954年『鋼鉄都市』
・1955年『永遠の終り』
     『火星人の方法』(短編集)
・1957年『はだかの太陽』

■アーサー・C・クラーク
・1951年『宇宙への序曲』
     『火星の砂』
・1953年『幼年期の終り』
・1955年『地球光』
・1956年『都市と星』
・1957年『海底牧場』

■レイ・ブラッドベリ
・1950年『火星年代記』
・1951年『刺青の男』(短編集)
・1953年『華氏451度』(映画化)
     『太陽の黄金の林檎』(短編集)
・1955年『十月はたそがれの国』(短編集)

■フィリップ・K・ディック
・1953年「地図にない町」
     「ペイチェック」(映画化)
     「にせもの」(映画「クローン」原作)
     「変種第二号」(映画「スクリーマーズ」原作)
・1954年「アジャストメント」(映画化)
     「ゴールデン・マン」(映画「ネクスト」原作)
・1956年「マイノリティ・リポート」(映画化)

フィリップ・K・ディックの映画化率はすごいです。
この他、「トータル・リコール」や「ブレード・ランナー」の
原作がこのあと書かれることは周知の通り。
続いて、映画のリストです。
選択はかなり恣意的で、これは見ておかないと、と僕が思ってるもの。

■映画
・1951年「地球の静止する日」
     「遊星よりの物体X」
・1953年「宇宙戦争」
・1954年「海底二万哩」
     「大アマゾンの半魚人」
     「ゴジラ」
・1956年「禁断の惑星」
     「ボディ・スナッチャー/恐怖の街」
・1957年「縮みゆく人間」
・1958年「SF 人喰いアメーバの恐怖」
     「ハエ男の恐怖」
・1959年「地底探検」
     「渚にて」

他にも B級と呼ばれるものが大量生産されたのはご存じの通り。
そして勿論、日本でもラドンとかいろいろ作られましたしね。

とりあえず今日はこんなところで。
このリスト、お楽しみ頂けたら幸いです。

【SL16B】昨晩のSL16Bライブ、ありがとうございました!

昨晩は SL16B メインステージでのライブ「Sweet SciFi Fifties」を
予定通り無事終えることができました。」
ご来場頂いた皆様、この場をお借りして御礼申し上げます。
会場には懐かしい日本のみなさんや外国の方も結構いらして、
多くの方々と楽しい時間を共有できよかったと思っています。

昨日は、ロックンロールと SF がテーマでしたので、
衣装も懐かしいエルヴィス・プレスリー風のものを着用、
ヒロコも黒い革のバイカースタイルでの登場となりました。
オープニングはいつもシンセのキラキラしたイントロをやりますが、
昨日はロックンロールのコード進行に合わせて、
シンセベースとキラキラシンセのバッキングでスタートしました。

その後、アシモフの SF 小説に音を付けた「ファウンデーション」を
挟んで、怪しげな50年代映画風の効果音の連続、
と、ステージには映画「地球が静止する日」の巨大な宇宙人が登場!
昨晩のステージはケルパさんが全面的に演出してくれたのですが、
私の意図を酌んでくれて、急遽あの宇宙人を作ってくれたのだとか。
おかげですごく盛り上がりましたねぇ。
ケルパさんありがとう!

そのあとはゴジラのテーマ曲に乗せてシンセソロをやったあと、
「レイ・ブラッドベリのための音楽」、
「流れよわが涙、と警官は言った」と SF 絡みの曲を続けて、
最後に今回のために作った「クマクマ・ロックンロール」を初公開!
これはナチュさんが「大クマクマ音頭」のロカビリー版を希望、
なんてつぶやいていたので、いいねぇ、と思った作ったもの。
いかがだったでしょうか?

エンディングは、「セカンドライフのテーマ」を流しながら、
1時間のステージを終わらせて戴きました。
もう、SL16B もイベント関係は今日で終わりになりますが、
展示はまだ続いていますので、ケルパさんの展示、
まだご覧になられていない方は是非足を運んで下さい。

・"Not Yet" by Kerupa Flow
 http://maps.secondlife.com/secondlife/SL16B%20Astonish/82/5/23

そう、ケルパさんと言えば、昨日はドレス姿の登場で
みんなを驚かせましたね〜。
中には骸骨姿しか見たことがないという人も。w
何でもご本人によると「地球が静止する日」の美女を
イメージしての衣装だったとか。
この映画の次のポスターを見れば、昨日いらした方は納得されるかな。

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だとするとケルパさんがあのロボットに掠われて「きゃ〜〜」
なんていう演出も見たかったかも?w

冗談はさておき、最後に改めてもう一度。
ご来場のみなさん、ケルパさん、スタッフのみなさん、
ありがとうございました。m(_ _)m

■Hiroshi Kumaki SL16B ライブ「Sweet SciFi Fifties」
・日時:2019年6月29日(土)24:00〜25:00(30日(日)0:00)
・会場:SL16B メインステージ(フェスティバル・ステージ)
・曲目:
    オープニング:Rock 'n' Roll Introduction
    1. Foundation
    2. SciFi Movie Soundtrack
    3. ゴジラ・ロック(作曲=伊福部昭/編曲=熊木博士)
    4. Music for Ray Bradbury
    5. Flow My Tears, the Policeman Said
    6. クマクマ・ロックンロール
    エンディング:Rez Yourself〜セカンドライフのテーマ

2019年6月29日土曜日

【SL16B】いよいよ今晩0時からです〜Hiroshi Kumaki SL16B ライブ

本番まであと4時間を切りました。
ここ2、3週間はメチャメチャ忙しくて
今日の昼過ぎまで何にも準備できてなくて焦っておりましたが、
大体の仕込みはできましたよ。
新曲も予定しています。
と言っても例の曲のアレなんですが。。。(意味不

今回はケルパさんも協力してくれますので、
自分自身もどんなステージになるか楽しみにしています。
夜中の0時からです。
遅い時間ですが、明日は日曜日、
たくさんの方にお越し頂けると嬉しいです。

どうぞよろしくお願いします。m(_ _)m

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■Hiroshi Kumaki SL16Bライブ「Sweet SciFi Fifties」
・日時:2019年6月29日(土)24:00〜25:00(30日(日)0:00)
・会場:SL16B メインステージ(フェスティバル・ステージ)
    https://maps.secondlife.com/secondlife/SL16B%20Exhilarate/192/76/24

2019年6月23日日曜日

【SL16B】ヒロシ・ライブのテーマけて〜い!

今回の SL16B、昨年までとはいろいろ違うのですよ。
これまでは、SL を運営しているリンデン自身が
SL の誕生日を祝うのはおかしい、ということで、
住人のみんなが祝うという形をとり、
リンデンは必要な協力だけ(SIM の提供やマネジメントの出演)
ということだったのですが、今年はかなり介入してきまして。。。
どういう事情かはわからないのですが、
昨年まで毎年の SLB の記録でもあった公式 HP は消失。
募集も公式ページもリンデンの公式ブログの中に作成され、
おかげで、申し込みページがどこにあるんだか探すのに苦労、
ケルパさんも危うく出展を逃すところだったくらいです。
更に、イベントの時間はこれまで通り期間中の24時間の中から
選べるようにドロップダウンリストが作ってあったにも拘わらず、
今年は SLT の 8:00 AM〜10:00 PM しかやらないので、
再度希望を出して下さい、とのこと。
でもそれじゃぁ、東アジア〜オセアニアの人たちは
土日しかイベントに参加できないじゃん! って抗議したんだけど。
結局、29日の24:00、いつもより遅い時間に落ち着いたわけです。

更には、今年からメインステージは名称が
フェスティバル・ステージに、そして、DJ ステージは
スピン・マスター・ステージに変更になる、との案内があり、
イベントスケジュールもその名称で作られてるけど、
最終的には公式 HP でメインステージ、DJ ステージと呼んでるし。
最後の最後までGDGDだぁ、と嘆くことしきりなヒロシ。。。

そんなこともあって、前に書いたように、テーマがテーマでしょ、
で、全くノリが悪くなってしまったわけですよ。^^;

50年代と聞いて真っ先に浮かんだのが「スプートニク」という言葉。
前にも書いたかもだけど、華やかな文化が開いた50年代アメリカは、
ロロ・メイが『失われし自己を求めて』で書いたように
「不安の時代」であったわけで、華やかな文化は
それを吹き飛ばそうとしたんだね。
でも、最後に「スプートニク・ショック」が来て、
その不安はその頂点に達するわけで。

とか考えてたら、そうそう、そういう不安の時代だったからこそ、
この50年代にたくさん SF の名作が作られたんだよね、って。
これも前にも書いたけど、今一番読まれてる SF 作家といえば
フィリップ・K・ディックで、アマゾンは「高い城の男」やら
「エレクトリック・ドリームズ」やら、やたらと映像化してるけど、
この人の作品に共通するのは自分の存在の不確かさじゃない。
これが見事に学者のロロ・メイと呼応するわけで。。。

いや、アメリカだけじゃない。
50年代の日本は戦争が終わったばっかりでやっぱり不安な時代。
そんな中日本でも1954年に「ゴジラ」という SF の傑作が登場する。
そして、今ゴジラは新作がアメリカでもヒット中という
絶妙なタイミング。

それならば!

そう、僕にとっての50年代は結局ロックンロールと SF、
これに尽きます。
なんだ、迷うことはなかったじゃないか。

というわけで、 "Sweet Little Sixteen" ならぬ、
"Sweet SciFi Fifties" と出したライブを行います。
僕らの宇宙での効果音のイメージって、
この時代の SF 映画によるところが大きいわけで、
そんな効果音をシンセで響かせながらのステージになるかと。
そして、「ゴジラ」に絡めて、ポスターと演出で
ケルパさんにお世話になることになります。

お楽しみに!

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■Hiroshi Kumaki SL16Bライブ「Sweet SciFi Fifties」
・日時:2019年6月29日(土)24:00〜25:00(30日(日)0:00)
・会場:SL16B メインステージ(フェスティバル・ステージ)
    https://maps.secondlife.com/secondlife/SL16B%20Exhilarate/192/76/24/

【SL16B】SL16B、行って来ました〜そしてヒロシのライブはどうなる?

6月20日にオープンした SL16B、やっと昨日行って来ました。
先週は仕事がメチャメチャ忙しくて気持ちの余裕がなかったのです。
いつもはオープン前にはライブの告知をし、
オープン当日にレポートしているのに、です。><

なので、もう行かれた方も多いことでしょうし、
今更感はありますが、ささっと見て来たところを。

まずはウェルカムエリア。
毎年いろんな仕掛けがしてあるのですが
(SLだったり帆船の上だったり。。。)
今年は至ってシンプル。
だだっ広い空間に「SL16B」のロゴがあるだけです。

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それからまず寄ってみたのが、僕がライブをやることになる
メインステージ(フェスティバル・ステージとも言います)。
う〜ん、やっぱり特別感に今一つ欠けるなぁ。
そう言えば、今回、ライブ用のメインステージ、
DJステージと講堂(オードトリアム)の他に
いつもはあるはずの大きなケーキのステージがありません。
どうなってるんだろ?

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自分がやる場所を確認したら次はケルパさんの展示を探します。
行き先ガイドから探すのもなかなか面倒なので
もう、会場を飛んで直接確認。
あったあった、一目でそれとわかる、ケルパさんらしい置物が。^^

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ケルパさんの展示は「Not Yet」というタイトル。
実は今年の SL16B のテーマは、 "Sweet Little Sixteen" という
ロックンロールの名曲の連想からか、「50年代」なのです。
これには僕も参っていて、「16」にフォーカスするか、
「50年代」を取り上げるか。。。
これまでの SLB のテーマと違って、
「50年代」ってあまりに具体的過ぎるじゃないですか。
イメージがかなり限定されてしまいそうな。。。

ケルパさんは戦後間もない日本の50年代を展示にしています。
日本人の僕が見て、うんうん、そうだよねぇ、と頷くことしきり。
そしてこの展示を見ながら自分のライブのテーマを考えるのでした。
ケルパさんの展示はこちらです。
みなさん、是非立ち寄ってみてくださいね。^^

・"Not Yet" by Kerupa Flow
 http://maps.secondlife.com/secondlife/SL16B%20Astonish/82/5/23

それでは、公式ホームページ含めたリンクとSLURLを
ここにまとめておきますね。

・SL16B 公式 HP
 http://go.secondlife.com/landing/sl16b/

・SL16B イベントカレンダー
 https://community.secondlife.com/blogs/entry/2567-sl16b-calendar-of-events/

・ウェルカムエリア(入場ゲート)
 https://maps.secondlife.com/secondlife/SL16B%20Pizzazz/129/244/23/

・メインステージ(フェスティバル・ステージ)
 https://maps.secondlife.com/secondlife/SL16B%20Exhilarate/192/76/24/

・DJ ステージ(スピン・マスター・ステージ)
 https://maps.secondlife.com/secondlife/SL16B%20Electrify/77/248/24/

・タペストリー・オブ・タイム(タイムマシーン)
 https://maps.secondlife.com/secondlife/SL16B%20Spectacular/30/128/26/

・ポッドツアー乗り場
 https://maps.secondlife.com/secondlife/SL16B%20Magnificent/34/233/23/

では、最後に僕のライブの日程を。
だけどまだテーマとか決まってないんですよねぇ。
多分、今晩にはテーマもポスターも決まる予定なのでお楽しみに!

■ Hiroshi Kumaki ライブ@SL16B
・日時:2019年6月29日(土)24:00〜25:00(30日(日)0:00)
・会場:SL16B メインステージ
    https://maps.secondlife.com/secondlife/SL16B%20Exhilarate/192/76/24/

2019年6月9日日曜日

パリ・ノートルダム大聖堂コンサート、ありがとうございました

昨晩の Paris 1900 SIM でのノートルダム大聖堂コンサート、
思いの外たくさんの方々にお越し頂き、ありがとうございました。
この遅い時間に日本のみなさんが来てくれるかとか、
フランスの人たちが大事にしている場所での初めてのコンサート
現地の方々に僕の音楽が受け入れられるかとか
もう、開演直前はメチャメチャ不安でいっぱいだったのですよ。w
なので、日本のみなさんは勿論、初めてお目にかかる
フランスのみなさんにも喜んで頂けたみたいで
いまはホッと人心地つくと共に、脱力状態のヒロシなのです。w

一番の不安は、キリスト教徒でない私が
ノートルダム大聖堂のような由緒ある場所で
「キリエ」や「アニュス・デイ」といった
カトリックのミサ曲を奉納することで、
フランスの人たちが違和感を覚えないかということでした。
が、結果的には、僕の音楽に対して「崇高」とか
「心を揺さぶる」とかコメントを頂き、嬉しい限りです。

嬉しいことと言えば、SIM の管理者の方はじめ
フランスの皆さんが翻訳機などを使って
日本の友人たちにいろいろと声をかけて下さったことですね。
日本の皆さんもそれに反応して下さったり、
これがきっかけとなって両者の交流がもっと進むといいな、と
感じておりました。
そうそう、最後に管理者の Dame さんが、
日本のみなさん、遅い時間に来てくれてありがとうって
おっしゃっていましたね。
本当にありがとうございます。

それから、昨晩のコンサート、初めてフランス語で MC しました。
フランス語、英語、日本語の3ヶ国語による MC でしたが、
そのうちきっと英語がわかる人はいなかったかも? w
で、フランス語喋ったあとで英語喋ろうとすると
綴りがおんなじ単語がいっぱいあるので、英語の発音が
フランス訛りになったりして参りましたよ。www
まぁでも、そのおかげか、僕のメッセージはフランスの皆さんに
無事伝わったようで、Dame さんも終わったあとに
フランス語で話してくれてホントにホントにありがとね、
と言って下さいました。よかった。

そんなこんなの1時間、無事終えることができてよかったです。
唯一の心残りは、せっかくのフランスの会場なのに
あおいちゃんが登場時にお決まりの「( ´_ゝ`)ノボンジュール♪」が
聞けなかったことかな。www

というわけで、皆さん、本当にありがとうございました。
最後に SIM の方が撮って下さった写真とセットリストを。
これらの写真、演奏家がどういう風に写真を撮ってほしいか
よくわかってるなぁ、プロだなぁ、と思いながら見てました。
オリジナルは FB の次のページにありますので
是非「いいね」してあげて下さい。^^

https://www.facebook.com/pg/DecouverteDeParis1900/photos/?tab=album&album_id=2232712543658576

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■Hiroshi Kumaki「パリ・ノートルダム大聖堂のための音楽の捧げ物」
・日時:2019年6月8日(土)24:00〜25:00
・会場:ノートルダム大聖堂 @ Paris 1900
・曲目:
    1. プロローグ:J・S・バッハ
     『音楽の捧げ物』の主題によるオルガンの即興演奏
    2. キリエ
    3. ピアノの即興演奏
    4. 夏の哀しみ(フランス風バージョン)
    5. ジャン・ミッシェル・ジャールのシーケンスによる
      シンセサイザーの即興演奏
    6. アニュス・デイ(新曲)
    7. オルガンの即興演奏

2019年6月8日土曜日

【ライブ】本番まであと3時間〜パリ・ノートルダム大聖堂コンサートは今晩0時から!

最後の案内をさせて戴きます。
ノートルダム大聖堂コンサートまであと3時間となりました。
この日記を書いたあと、楽器の電源を入れて本番に備えます。

深夜0時からになりますので、
SLでの多くのイベントは終わってるかな。
ですので、そんなイベントの帰りにでも、
お友だちとお誘い合わせて寄って頂けると嬉しいです。

それでは、3時間後、会場でお会いしましょう!^^

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■パリ・ノートルダム大聖堂のための音楽の捧げ物
・日時:2019年6月8日(土)24:00(6月9日(日)0:00)
・会場:ノートルダム大聖堂
    http://maps.secondlife.com/secondlife/Paris%201900/40/101/254

【RL】そしてジャン・ミッシェル・ジャール

SL 内のノートルダム大聖堂でのコンサート、
いよいよ今晩になりました。
これまでこのコンサートに因んで、
フランスが生んだ西洋音楽史の最初の頃の音楽、
そして「古典音楽」と呼ばれるバロック時代の音楽に触れました。
コンサートを前に、僕が影響を受けた現代のフランスの音楽について
最後に触れておきたいと思います。

それはもう、現代に近くなったら、
ドビュッシー、ラヴェル、サティあたりに始まり、
オネゲルとかミヨー、メシアン、ヴァレーズといった現代音楽から
更には昨年亡くなったフランス・ギャルみたいなポップスまで
魅力的な音楽はたくさんあるわけですけれど、
やっぱり今僕がこうしてキーボードに向かっているというのは、
シンセサイザーという楽器の素晴らしさを教えてくれた
ジャン・ミッシェル・ジャールの音楽との出会いがあるわけです。

元々クラシックばかり聴いていた僕が
冨田さんの音楽に馴染むのは当然と言えば当然ですが、
初めてシンセというものを知った時出会ったのが
冨田さんであり、ウェンディー・カーロスだったわけで、
シンセサイザーという楽器によって、
クラシックがこんなにもおもしろくなるのかと思っていたところに、
クラシックのアレンジでない、オリジナルなシンセサウンドと
衝撃的な出会いをすることになるのです。
それが当時 FM ラジオから流れて来た
ジャン・ミッシェル・ジャールの新譜『軌跡』でした。



当時、僕のお小遣いは1,000円だったかもう少しもらってたか
LP の値段は2,500円だったと思いますが、
そのお小遣いを貯めてレコード屋に買いに行ったのを覚えてます。
で、冨田さん、ウェンディー・カーロスと言えば
巨大なタンスのようなモーグのモジュラーシンセのイメージですが、
ジャン・ミッシェル・ジャールのレコードの解説には
AKS があったのを、そして帯には KORG MS-10の広告が
載っていたのも覚えています。
それでこの2つのモデルには子供の頃のはかとない
憧れが今でも僕の心に残っているわけですが。^^
そして、その彼が「レーザーハープ」なるものを演奏してる姿を
テレビで見て、何ともシュール、何とも未来的なその感じに、
「僕もこれやりたい!」と思ったんですね。w

その頃はシンセサイザーなんてホント遠い楽器で
今はもうずっと身近な存在になってますけど、何年か前に
IK マルチメディアから iRing なるものが出た時
さっそく購入したのも、更にローランドの D ビームが好きなのも、
実はそのレーザーハープに対する憧れから立ったりします。w

まぁ、そんなこんなで彼の音楽にもスタイルにも
いろいろと影響を受けているわけで、
なので、これまでも何度かその真似事をしたりしてますけど、
今晩も彼のシーケンスをベースに即興演奏をする予定です。

というわけで、3回にわたってフランスの宗教音楽、
バロック音楽、そしてシンセサイザー音楽について書いてきましたが
今晩のコンサートはこれらの要素を交えながら、
オルガンやピアノの即興をやりますので、例によって例のごとく、
どんな音が出るのか、どんな展開になるのか、僕にもわかりません。
今晩深夜0時です。
お友だちとお誘いの上お越し下さい。
会場でお待ちしています。^^

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■パリ・ノートルダム大聖堂のための音楽の捧げ物
・日時:2019年6月8日(土)24:00(6月9日(日)0:00)
・会場:ノートルダム大聖堂
    http://maps.secondlife.com/secondlife/Paris%201900/40/101/254

2019年6月5日水曜日

【RL】フランスの「古典音楽」の話

クラシック=「古典音楽」と言えば、ハイドン、モーツァルト、
そしてベートーヴェン辺りの音楽を指すのが一般的だ。
その直前、バッハやヘンデルが活躍した辺りまでをバロック音楽、
べートーヴェンのあとシューベルト辺りから後を
ロマン派の音楽と呼んでいるのは周知の通り。
ところが、フランスではそうとも限らないという話。

インスタグラムなどでちょっと触れたけれども、
ある朝、SL のノートルダム大聖堂での公演の打診に対し、
OK! のメールが届いているのに気づき、やったぁ、と喜びつつ、
会社に行く途中でさぁ、どんな音楽をやろうか、と思った瞬間、
フランスの作曲家クープランのオルガン音楽を聴きたくなったのだ。
で早速アマゾンで検索してみるとお目当てのCDは日本では廃盤、
中古のものが高〜い値段で出ているのみ。
さてこれを買うかどうするか。。。
悩みながら出社したその日はたまたま仕事が早く終わり、
そうだ! ディスクユニオンに行こう! と思い立って、
お茶の水にあるクラシック館に急行、何と、ありましたよ。
それもリーズナブルな値段で。
ここはクラシックの廃盤の掘り出し物、結構あるんですよね。

そのクープランの曲というのは『教区教会のためのミサ曲』で、
セットになっている『修道院のためのミサ曲』と合わせた
実は2曲しかこの人はオルガンのための曲は書いていないのだけれど、
その2曲が音楽史に残る名曲というわけ。
大聖堂でのコンサートではオルガンを中心に演奏する予定だけれど
このフランスの名曲を今一度ちゃんと聴いておきたかったわけです。
YouTube にも僕が手に入れたマリー=クレール・アランの演奏が
上がっていますのでその1曲目を紹介しておきますね。



このフランソワ・クープランという人は17世紀の終わりから
18世紀のはじめにかけて、特にルイ14世の国王オルガニストとして、
また宮廷でも活躍した人です。
そしてそう、ルイ14世と言えば「太陽王」と呼ばれた人で、
この王を巡って、リュリ、ドゥ・ラランド、
マルカントワーヌ・シャルパンティエといった
素晴らしい音楽家達が排出している。
時期的にはバロックに当たるのだけれども、
イタリアの明るく軽快な音楽に比べると荘重で格調高く、
かつてフランス人はこれらの音楽こそ「フランスの古典音楽」だと
誇りをもって言っていたものです。

実際、独特な優雅さや気品に溢れた音楽で
僕も時々聴きたくなるのですが
(実は昔 YMB のオケでやったことがある。。。)、
やっぱりキーボーディストとしては、クープラン、
この人のクラヴサン(いわゆるハープシコード)の曲を
聴きながら寝るのは最高なんですよ。^^

そして実は!
こうした音楽に触発されて作った曲が僕にはあるのですよ。
その曲、更にフランス的な味付けをして
大聖堂でのコンサートに持っていこうと思っています。
さて何の曲か、どんなアレンジになるか
楽しみにして当日はご参加下さいね。^^

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■パリ・ノートルダム大聖堂のための音楽の捧げ物
・日時:2019年6月8日(土)24:00(6月9日(日)0:00)
・会場:ノートルダム大聖堂
    http://maps.secondlife.com/secondlife/Paris%201900/40/101/254

2019年6月1日土曜日

【RL】ノートルダム大聖堂をめぐる音楽

前の日記にも書かせて戴きましたが、
私自身はノートルダム大聖堂を直接訪れたことはありません。
そうでありながら、あのニュースに接した時、
とても悲しく感じたのは、僕の音楽遍歴の中で、
この大聖堂に纏わる音楽がとても大きな印象を残しているからです。
今日はそうした音楽を少し紹介させて戴きます。
僕のライブにいらっしゃる方の少しでも参考になればと思い。

■ノートルダム楽派:レオナンとペロタンのオルガヌム

ご存じの方も多いでしょうが、
西洋の音楽史で最初の方に出て来るのがグレゴリオ聖歌です。
このグレゴリオ聖歌はいわゆる斉唱で、単独のメロディで奏でられ、
また、オルガンなどの楽器の伴奏も付けないものでした。
それがやがて、聖歌のメロディの4度、5度、或いはオクターブ上に
和音を伴って並行に動くような唱法が始められます。
これをオルガヌムと言います。

ノートルダムの大聖堂は12世紀、1163年にその建設が始まり、
一通りの完成を見るのが約100年後の1250年なのですが、
ちょうどこの時期、この新しい大聖堂を舞台に活躍した人がいます。
レオナンといういう人と、その弟子でしょうか、
ペロタンという人なのですが、
この二人が、従来のオルガヌムを大きく発展させ、
単純にメロディの上にハーモニーをつけるのではなく、
元のメロディは低音として長く引き延ばし、
その上に細かい音符がリズミックに動く歌い方を始めたのです。
これがその後の西洋の宗教音楽が発展させていくことになる
ポリフォニーの始まりであると言われています。
なので、西洋音楽史では、グレゴリオ聖歌に続いて現れるのが
このレオナンとペロタンの二人、ノートルダム楽派というわけなのです。

ノートルダム大聖堂のようなゴシック期の建築が
上へ上へと伸びていったように
音楽もまた上へ上へと音を重ね、この新しい時代の建築に相応しい
音の響き(sound of music)を目指していったことのようです。
そこで、この時期の音楽については、
デヴィッド・マンロウが入れた次のディスクが定番となっています。

・デイビッド・マンロウ「ゴシック期の音楽」
 

今日はこの中から、ペロタンの「地上のすべての国々は」が
YouTube に上がっていますので紹介します。
この動画は、ノートルダム大聖堂の写真が背景に使われていて
今度の僕のライブに来る人の参考にもなるかと思います。



■アルス・ノヴァ:ギョーム・ド・マショーのミサ曲

それからまた約100年して、ノートルダム楽派よりも
更に細かい音符を使い、シンコペーションなども導入された
新しい音楽、「アルス・ノヴァ」と呼ばれる動きが出て来ます。
その中心人物の一人がギョーム・ド・マショーという人で、
この人は恋愛物語の主人公でもあり、
それだけに圧倒的に世俗的な曲が多いのですが
にも拘わらず、この人の名前が残っているのは、
世界初の通作ミサ、「ノートルダム・ミサ曲」にあります。
「キリエ」や「グロリア」に始まり、
「アニュス・デイ」、「イテ・ミサ・エスト」までのミサ通常文は
普通はバラバラに作曲されることが多かったようですが、
それを一人の人が通しでセットとして作ったのは
これが世界で最初、ということです。
これがきっかけとなって多くの作曲家がミサ曲を書いていくわけで、
やはり音楽の歴史の中で重要な位置を占める曲と考えます。
CDとしては、何ともゴシック! という感じのデラーコンソートと
美しくまとめ上げたヒリアード・アンサンブルのものがお勧めです。
デラーのものは先のペロタンの曲が入っているのと
ヒリアードのものはマショーの
「わが終わりはわが始め、わがは始めはわが終わり」という
メロディが前からと後ろからと同じになっている回分のような曲が
入っているのがそれぞれの魅力でしょうか。

・デラーコンソート「Machaut: Messe a Notre Dame」
 

・ヒリアード・アンサンブル「Messe De Notre Dame」
 

YouTubeでサクッとチェックしたい人には、
やはりデラーコンソートの「キリエ」が上がっていますので
こちらをご紹介しておきましょうか。



     *   *   *

こんな音楽があのRLの大聖堂で響いていたのだなぁ、と
想像しながら今回SLの大聖堂でのライブに臨むわけです。
どんな曲を持っていくか、今いろいろと妄想中のヒロシなのでした。

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■パリ・ノートルダム大聖堂のための音楽の捧げ物
・日時:2019年6月8日(土)24:00(6月9日(日)0:00)
・会場:ノートルダム大聖堂
    http://maps.secondlife.com/secondlife/Paris%201900/40/101/254