2016年12月18日日曜日

【技術情報】Firestorm 5.0.1:BENTO 対応バージョンリリース!

もう多くの皆さんがご存じの通り、
Firestorm の BENTOバージョンが12月14日にリリースされました。
できるだけ早く今回のリリースについて書きたかったのですが、
先週は残業と忘年会の日々で忙しくしておりましたので、
漸く落ち着いてこの日記に向かっているところです。

Firestorm のダウンロードがこれほど集中したこともありません。
それだけたくさんの人が Firestorm を日頃から使用していて、
それだけたくさんの人が BENTO 機能を待ち望んでいた、
ということなのでしょう。
Firestorm の通常のサーバはあまりのアクセスの多さに、
ダウンロードできないか、恐ろしく時間がかかるようになっています。
そこで、リンデンの協力もあってミラーサイトが立てられてますので、
遅いと思われる方はミラーの方を試してみるとよいと思います。
例えば僕の場合、121MBのインストーラをダウンロードするのに、
通常のサーバでは1時間20分(!)と表示されましたが、
ミラーでは5分の表示、実際その通りすぐにダウンロードできました。
ミラーサイトもいつものダウンロードページにリンクがあります。

http://www.firestormviewer.org/downloads/

■今回の主な機能追加について

では、そのBENTO についてはあとでゆっくり語ることにして、
先に今回の Firestorm、どんなところが変わったのか
全体を眺めてみることにしましょう。

1. アウトフィット・ブラウザ
  既に公式ビューワでは先のリリースから追加になった
  アウトフィットブラウザ(Visual Outfit Browser = VOB)が
  Firestorm でも今回から対応しています。
  これはそのアウトフィットを装着した状態を写真に撮っておいて
  インベントリの文字からでなく、正にビジュアルに
  アウトフィットを探せる機能です。
  RLで今日はどれにしようかしらと、
  ワードローブの衣装を選ぶのに近い感覚になるのでは?
  僕なんかもあまり使わないものはこれ何だっけ? となるので、
  この機能は大いに活用したいですね。
  アバター>容姿 を開いて「アウトフィットギャラリー」の
  タブに移動して下さい。
  (パイメニューでは、「アウトフィット」か「シェイプ」から
   その上の階層に移動することでも辿れます。)

2. アバター表示設定とフレンドのみ表示
  非表示アイテムリスト(Asset Blacklist)というのがあって、
  あるオブジェクトを一時的、または永久的に
  自分からは見えなくすることができましたが、
  今度はモノ(オブジェクト)だけではなく、
  人(アバター)も見えなくすることができるようになりました。
  これは例えば、ある人を無視(ミュート)するだけでなく、
  その人が目に入ってくるのもイヤ! という時でしょうか?
  その人を右クリックすると「レンダリング」メニューに
   ・通常表示
   ・表示しない
   ・完全表示
  の3つのオプションが表れます。
  「完全表示」は、アバターの複雑さの設定に拘わらず、
  そのアバターを完全に表示すること、
  そして、「表示しない」は、文字通り表示させないようにします。
  そして、世界>アバター表示設定 とメニューを辿ると
  自分が設定した内容が一覧されるだけでなく、
  周りにいる人をまとめて設定できたりします。
  まぁ、嫌いな人を表示させない、だけじゃなくて、
  最近はアバターの複雑さで表示状態を変えることができるので、
  それとの組み合わせ技、とも言えるでしょうか。
  例えば、自分のフレンドでやたら複雑な人がいるけど、
  この人のは完全に表示して見たいよね、とか。
  更に、その「アバター表示設定」の下には
  「フレンドのみ表示」のメニューも追加されてます。
  これはすごいですね。
  例えば Burn 2 の会場のような、人混みの多い場所で、
  ツーショットを撮れたりする、ということでしょうか!@@

3. QuickTime から VLC への切り替え(Windows/Linuxのみ)
  アップルが正式に QuickTime の Windows サポート中止を
  表明したことから、公式と同様に Firestorm も
  今回のリリースから VLC へと変更になっています。
  リンデンによると、Mac 版もいずれ QuickTime から
  移行する予定らしいです。

4. その他
  「移動コントロール」のサイズが変更できるようになったのと、
  RLV 機能も2.1.0にアップグレードされたというところ、
  あとは手前味噌ですが、今回も日本語をたくさん追加してます。
  特に通知関係は漸く英語版にあるものを全てとりこみました。
  が、まだまだ日本語になってないところもあるようですので、
  ここを日本語にしてほしい! というのがありましたら
  僕宛にご連絡下さい。

さて、いつもいろいろと実験の早いピアニストるぅさんが、
今回の Firestorm は軽い! と FB で報告してましたが、
実際そうなのです。
僕は先日 HDD を SSD に変えたのでその影響かと思ってましたが、
ログインボタンを押してから世界が見えるようになるまでの時間が、
同じ5.0の公式ビューワより格段に速いのです。
実は今回何度もいろんなロジックの入れ替えがありましたので、
機能としては見えないところでも
いろいろとよくなっているのではないでしょうか!

■BENTOについて

BENTO というおいしそうな名前が付いているこのプロジェクト、
正式には「Enhanced Skelton(スケルトン拡張)」と言います。
つまり、アバターの動きを作っているのは「骨」ですが、
このプロジェクトによって106もの骨が追加され、
従ってこれまでより細かい動きができるようになったわけです。
例えば手についてはそれぞれの指に3本ずつ計15本、
顔については44本追加になってますので、
これまでより細かい指の動き、顔の表情が作れるというわけ。
更には羽根や尻尾も細かく動かせるようになり、
人も動物も、ずっとリアルな動きができるようになったわけです。

詳しくは次のリンク先で確認してみて下さい。

ナレッジベース 
スケルトンガイド(Wikiの記事)
・Torley Linden のガイドビデオ
 

特に最後のビデオは英語ですが、見てるだけで何となく
どんなことができるかイメージできると思います。

ところで、心配になるのが、BENTOビューワでログインしたら、
これまでのクラシックなアバターやアタッチメントについては
どんな影響が出るの? というところ。
一応のリンデンの回答では、影響はありません、とのこと。
何故なら、これまで使用していたアタッチメントは
新しく追加された「骨」を使用していないからです。

どの骨をどんな風に使っているかをビジュアルに確認できます。
Firestorm なら、開発>アバター>骨を表示 と辿ると、
次のSSのように骨が表示されます。

161218a.jpg

緑色の線が骨を表していますが、緑というのは、
そこに何も装着されていない状態です。
例えばここに、以前クロウさんからもらった羽根をつけてみます。

161218b.jpg

特に変化は見られませんね。
ここで、BENTO対応のアニメ付きの「手」を装着してみます。
すると、

161218c.jpg

この通り、指の動きが細かくなっただけでなく、
骨の色が青(シアン)に変わりました。
この青色はそこにメッシュが連結されていることを意味します。
これで新しいBENTO対応のアタッチメントが
従来のアタッチメントに影響しないことはわかると思います。

が、それでもAOなどの設定によっては
動きに影響があるものもあるようですし、
装着状態が変な風になることもあるようです。
その場合は、アドバンス>アタッチメントを更新
または アバター>アバターの状態>アタッチメント更新
で修正することができます。
また、パイメニューの容姿から辿ると「リセット」メニューがあり、
ここで「アタッチメント更新」と「アタッチメントとアニメ更新」の
2つのオプションが選べます。
このパイメニューは他のアバターが壊れている時にも利用できますが、
あくまでも自分のビューワの見え方だけの問題なので
他のアバターをリセットしたからと言って、
そのアバター自身の状態には何ら影響を与えないということです。

     *   *   *

長くなりましたが、
以上、新しい Firestorm と BENTO について書いてみました。
是非みなさんもいろいろ試して遊んでみて下さい。^^

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