前回、メタバースが向いているのは没入感のある体験だ、
ということを書きました。
その例としてゲームを挙げましたが、ドラクエでも FF でも、
自分自身がゲームのキャラクターとなってゲームの世界を
冒険するのは楽しいでしょうし、
最近の Nintendo Switch のスポーツなんかは、
家に居ながらにしてテニスやゴルフを楽しめるんじゃないでしょうか。
こういう、自分自身が動いて何かをするものは
その没入感たるやすごいものがあると思います。
方や、自分が見る側に回るイベントだとどうでしょうか?
例えば、有名なアイドルのコンサートが RL の会場ではなくて
メタバース内で行われるとしたら?
それを観に行く私たちは勿論アバター姿で観に行くわけですが、
当の出演するアイドルはどのような形でメタバース内に
存在するのでしょうか?
つまり、生の姿で登場するのか、アバターとして登場するのか、
ということです。
基本的にはアイドルのファンとしてはアバターでなく
生のアイドルを見るために会場に足を運ぶのでしょう。
しかし、メタバース内に生のアイドルを登場させるとすると
今のところはスクリーン映像で、ということになるでしょう。
それだと平板ですし、ウェブ配信で見ているのと変わりませんし、
ライブビューイングの方がよっぽど盛り上がるんじゃないでしょうか?
その一方で、アバターとして同じ会場内にそのアイドルがいれば
これはかなり近くにいることができるわけで、
多少本物と似てなくても、それはそれで盛り上がるかもしれません。
が、そのアバターを動かしているのが当のアイドル本人とは
限らないかもしれません。
アイドルが歌ったり踊ったりするその動きそのままに
アバターを動かせるようになるのには
もう少し時間がかかるように思えます。
当面はセカンドライフでの U2 ライブに代表されるように
音源とアバター操作とは別々に行うようなことが
最も普通な形態となるかもしれません。
ご参考までに当時話題になったその U2 の
最も初期の SL ライブの映像をどうぞ。
この頃はまだアバターのクォリティが低いですね。www
音楽イベントの場合はこのように、アーチストがアバター化して
同じメタバース内で動き回ることが可能ではあるのですが、
もっと厄介なのがスポーツイベントです。
これも、メタバース内にスクリーンを設置してそれを見るのであれば、
簡単に実現はできるものの、
あまりメタバースでやっているという意味がないですね。
ではアバターで? となると、音楽イベントの場合と違って、
例えば現実の競技場で行われているサッカーの試合の通りに
ボールが動いてアバターが動いて、というのは至難の技ですね。
いつかはそういう技術も登場するでしょうけれど。
(1秒の30分の1のスピードでレンダリングできる
3Dプリンターのような技術があって、
それを連続してリアルタイムでレンダリングできれば、
現実の世界の動きをメタバース内で再現できるような
そんな気はするのですが。。。)
このように考えると、見るイベントと言っても
メタバース化しておもしろいのはせいぜい音楽イベント止まり
という感じがしています。
メタバースを使ってマネタイズできるものというのは
まだまだ限られていると感じているヒロシであります。。。
No response to “メタバース内でのイベントのあり方について”
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