1週間ほど前に 2020 年に SL ミュージシャンデビュー
13 周年記念のライブの時の映像から
「On the Martian Desert(火星の沙漠で)」の部分をカットして
YouTube にアップしました。
その時の日記にも書きましたが、当時は科学的観測が伝える
どう見ても生命のいなさそうな火星と
SF で描かれるような生命の可能性と
どちらの火星を表現するか迷い、結果として
生命のいなさそうな火星を表現したのでした。
それが6年の月日を経て、生命がいるかもしれない
よりダイナミックな火星を表現すべくリミックスしたのには
前にも書いた通り映画『DUNE/砂の惑星』を見たこともありますが
衝撃的な体験として、
BBC の番組でブライアン・コックス教授が案内する
『ザ・プラネッツ 太陽系ものがたり』を観たことも大きいです。
この全5エピソードからなるテレビシリーズは、
その第1話「太陽が分けた運命 地球型惑星の誕生」から既に
とても衝撃的なのです。

地球型惑星とは、太陽が誕生したあとにその周りを取り巻く
塵やガスのうち、重たい金属などがぶつかり合って固まった
岩石型の4つの惑星、水星、金星、地球、火星のことです。
この4つの惑星は実はよく似ていて、
どの惑星にも生命が発生する可能性はあったようなのです。
今から44億年前、金星にも火星にも海があったようなのです。
番組で紹介される青い火星の映像は衝撃的です。
また、現在の金星の平均気温は 480°C だと言われますが、
当時は地球の春のような穏やかな気候だったようです。
ところが 46 億年前に生まれた太陽はその後も成長を続け
約 30 億年前くらいまで大きく鳴り続けたようです。
その結果、金星では温室効果が暴走して地上の水が全て干上がり、
火星もまたその弱い大気では地上の水を留めることができなくなり
35 億年くらい前までには現在のような赤い惑星となった
というのです。
太陽の成長が金星と火星という2つの星に壊滅的な影響を与えた
その影響は地球にもあったはずですが、
実に興味深いことに、火星が干上がった 35 億年前と言えば、
ちょうど地球に最初の生命が誕生した頃と一致しています。
つまり、太陽の成長と地球の位置や大きさが見事にバランスして
今のこの生命豊かな地球がある、ということのようなのです。
太陽もやがて年をとると蠍座のアンタレスのような
赤色巨星と化し、地球は飲み込まれはしないでしょうが、
もう生命の棲める惑星ではなくなるでしょう。
興味深いことにこの番組では、そのことは同時に、
太陽から遠く離れた土星の衛星タイタンのようなところで
新たな生命が生まれる可能性についても語っていることです。
かつて金星や火星に起こったことが地球にも起こり、
そして地球に起こったことがタイタンのようなところで起こる。
それは当然の成り行きのように思われます。
火星の表面は干上がってしまいましたが、
地下にはまだ水を蓄えている場所があるらしいことも
今ではわかってきています。とすれば、
その周りに小さな生き物がいても不思議ではありません。
そう、地上はとても生命が棲める環境ではなくても、
地中になら可能性はまだあるかもしれない。
『DUNE/砂の惑星』のサンドワームみたいのがいても
いいじゃない、と思ったのはそのためです。

2020 年より前に観ていたはずですが、
ナショナル・ジオグラフィックのテレビシリーズ
『マーズ 火星移住計画』は火星に基地を建設して
人が住める環境を作ることの難しさを描いて印象的でした。
中でも火星の苛酷な環境の影響を受けないように
溶岩チューブと呼ばれる地下の空洞に基地を建設すること、
また、惑星を規模の砂嵐が吹き荒れることは驚きました。
番組ではそのような砂嵐が数か月も続き、
全く外での活動ができないばかりか、エネルギーも枯渇する状況が
描かれていました。
砂と言っても、パウダー状の小さな粒子ですので、
人が吸い込むと健康に悪影響が出ますし、
帯電するとそれが強烈な雷を招き、地上のインフラを破壊する
そんな怖れがあるというのです。
今日本ではちょうど台風が通過しているところで、
台風であれば一晩じっと我慢していればよいですが、
そんな閉鎖的な状況が数か月も続くと精神的に参らない方が
不自然な気もします。
今回のリミックスの際に、やはりこの砂嵐を表現しないというのは
あり得ないことのように思えたのです。
こうしたテレビシリーズの影響を受けて、
2020 年に即興演奏で使ったトラックをアレンジし直し
ミックスし直したのが今回の動画です。
そしてここが非常に不思議なところなのですが、
当時照明を担当して下さっていたケルパさんも
撮影を行っていたしんさんも、僕の音に合わせて
照明やカメラを切り替えていたはずなのですが、
今回音を差し替えたらシンクロしなくなるのではないかという
僕の怖れに反して、新しい音と見事にリンクしているのです。
これは奇跡的で素晴らしいことです。
もしかするとお二人は、実際に出ている音だけでなく、
そこで出るべき音を既に感じ取っていたのかもしれないですね。w
そんないろいろと裏話のある「On the Martian Desert」、
まだ観たことない方も、既に観られた方ももう一度、
是非お楽しみ頂いて、高評価ボタンを押して頂けると嬉しいです。
チャンネル登録も是非よろしくお願いします。






No response to “火星のこと~BBC 『ザ・プラネッツ 太陽系ものがたり』の衝撃”
Leave a Reply