以前、Kimikoさんから乗り物クリエイターは大変なことになってる、
とコメント頂いたパスファインディングの機能、
いよいよ本格化してきているようですね。
ここでちょっとだけパスファインディングって何?
という方のために説明しておくと、
ペットのようなスクリプト入りの動物オブジェクトなどが、
障害物に出会った時に、その障害を回避して
自分で通行可能な道を見つける(find a path)という機能。
動物や鳥や昆虫などの動きがリアルになるのは期待できるのだけれど
そのためにはあらゆるオブジェクトが
パスファインディングで動くものなのか、
或いは障害物となるのか、ファントムのように抜けられるのか等々、
細かく設定しないといけないみたい?
Kimikoさんのレポートに、乗り物の人は大変だなぁ、と、
最近ものづくりをあまりしない僕は縁がないかと思っていたら、
何と何と、SIMオーナーは全員関係あるようですよ!@@
最近出たファイアーストームチームのブログを読んで、
これはめんどい〜〜〜〜、いやだ〜〜〜〜と思うと同時に、
こんなことが起こってるなんて、殆どの人は知らないんじゃない?
と思ってここでお伝えすることにした次第。
大事な情報なので、この記事程度のことは知っておいて下さいね。
できれば、リンクの資料にも目を通して頂きたいのだけれど。。。
原文はこれです。
What's Next? Pathfinding!
* * *
次に来るのは? パスファインディング!
大成功!
ファイアーストームのバージョン4.1.1.28744は大変な成功を収めたようです。実際、私たちがリリースして来たものの中でも最高の出来なんです! ファイアーストームは「サードパーティ・ビューワ一覧」の下の方から始まったのですが(つまり、クラッシュ率が比較的高かったということ)、今やリストのトップに載るようになり、リンデンラボの統計によると最も低いクラッシュ率を誇っているのです! この状況はもっともっと多くの人がファイアーストーム28744を使うようになり、他のサードパーティ・ビューワも同様にクラッシュ率を改善していくにつれて変わっていくでしょうが、それでも私たちはこの結果を大変喜ばしいことと感じています。そして、クラッシュ・レポートを送って頂いている皆さんには特に感謝したいと思います。と申しますのも、皆さんのクラッシュ・レポートによって、私たち自身が気づかなかった数多くのクラッシュをまとめて一気に改修できるよう頑張っているからです。つまり、次回のリリースでは更に安定したファイアーストームをお使い頂ける、ということです。
そして次に来るのは……パスファインディング!
リンデンラボが開発しているパスファインディングというしくみを、ファイアーストームでは2段階に分けてリリースすることを決めました。
第1段階(次回リリース)
まず、パスファインディング・ツールというものをリリースします。これをHavokライブラリと混同してはいけません。Havokは、ナビゲーション・メッシュ(略してナビメッシュ NavMesh)を表示するために利用するものですが、パスファインディング・ツールの方は、パスファインディングの機能が本番環境にリリースされた時に、皆さんのSIMを最適化するために必要なものなのです。
リンデンラボが現行の計画を変更しないと想定してですが、パスファインディングの機能がリリースされると、全てのSIMはデフォルトでパスファインディングの機能がオンになります。その結果、スクリプトを内蔵するオブジェクトは全て、「移動可能な障害物 Movable Obstacle」という扱いになります。移動可能な障害物はSIMの性能に影響を与えるため、SIMオーナーはスクリプトを含むオブジェクトを「静止した障害物 Static Obstacle」に設定を変更してSIMを最適化しておく必要があります。この設定を行うためにパスファインディング・ツールが必要となるのです!
そのようなわけで、私たちが次回のリリースで計画しているのは、できるだけ早くパスファインディング・ツールを世に送り出すことなのです。次回のリリースは28744をベースとしながら、これに28744リリース以降のクラッシュに対する改善、そしてリンデンラボのパスファインディング機能のコードを取り込んだものとなるでしょう。それ以上の機能追加はそんなにたくさんは盛り込まないつもりです。というのも、これが最善の策だと考えるからです。パスファインディングの機能を取り込むことで、ファイアーストームはある程度不安定なものになることが考えられます。これを取り込むのは大変な改修になりますので、不確定要素の多いものをベースにするより、より安定したものをベースにした方がよいと考えるからです。
第2段階(フォロー・リリース)
ナビメッシュ対応のHavokライブラリをリリースします。Havokはナビメッシュを可視化する時に利用します。ナビメッシュとは、各オブジェクトのタイプを表示し、オブジェクトパスをAIでプレビューできるようにするものです。つまり、ファイアーストームの第2段階のリリースで、Havokの機能と、前回のバージョンからの安定性を高める修正、そしてファイアーストーム独自の新しい機能が追加されることになるわけです。
いつ出るの?
いい質問です。が、これには私たちではコントロールできない多くの要素が絡んでいて、なかなか答えるのが難しいのです。例えば、
・パスファインディング機能をリリースするリンデンラボのタイムライン
・ファイアーストームに取り込まなければならないプログラムコードの数
・その取り込みによって生ずる新しいバグや、既存機能への影響
・それらのバグや影響回避のための修正にどのくらい時間がかかるか
何れにしても、このパスファインディングの機能がリリースされたら、できるだけ早くファイアーストームの対応バージョンを出したいと思っています。
パスファインディングってわけわからない!
パスファインディング何ちゃらなんて聞くだけでややこしそうだし、わけわかんない、という方、そう思っているのは皆さんだけではありませんからご心配なく。そうは言っても、悲しいかな、特にSIMオーナーの方は、少なくともその基本くらいはこのパスファインディングのことをちゃんと理解しておく必要があるのです。幸いなことに! リンデンラボはパスファインディングに関する資料を用意してくれました。このブログ記事のあちこちに赤いフォントでリンクを貼ってあるのがそれです。[訳注:この翻訳ではそのリンクに対応していませんので悪しからず。]でも、更にこの記事の最後にまとめて、これらの資料と初期のビデオのリンクを掲載しましたので参考にして下さい。そして、もっと知りたい、という方は、是非「Second Life Pathfinding」というキーワードでググってみることをお勧めします。
フェニックスはどうなるの?
現在、フェニックスにパスファインディングの機能を取り込む余裕は私たちにはありません。ファイアーストームをいい状態にしておくのに精一杯なのです。SIMオーナーの方でフェニックスをご利用になられている方は、コンソールを利用してご自分のSIMのパスファインディング機能をオン/オフすることが可能です。とは言え、そのような方もファイアーストームや、リンデンラボの公式ビューワ、またはその他のパスファインディング機能に対応したサードパーティービューワに乗り換えることをお勧めします。
パスファインディング機能関連リンク
注:パスファインディングの機能は現在尚開発中のものであり、以下の資料の中には既に情報が古くなっていることもあり得ることをご了承下さい。
・
パスファインディングとは?(リンデンの初期のビデオ)
・
クィックスタートガイド
・
パスファインディング・ツールについて
・
ナビメッシュとは?
・
ナビメッシュ・ビジュアル・ガイド
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