何気なくフランスの楽器メーカー・アートゥリアの
サイトを見ていたわけなんです。
そろそろ「ブラック・フライデー」のセールやってくれないかな、と。
そしたら期せずしてイベント情報が目に入ったのですよ。
何? 東京で? 楽器博ですと?
調べて見たら11月11日(土)〜12日(日)。。。
って、今度の週末じゃないか! と慌ててチェック、
予定を組みました。
以前は楽器フェアというイベントが2年に一度開催されてて
とにかく世界の楽器が集まるので楽しみにしてましたが、
新型コロナの影響で2020年から一般客を迎えての形では開催されず
淋しい思いをしていましたので、名前も違うので何事!?
と思っていたら、今回は何と JSPA、つまりシンセ専門家の集まり
日本シンセサイザープロフェッショナルアーツさんの主催なんです。
んで、理事長の氏家克典さんの話によると、
こういうのやるんだけど、と声をかけたら、
国内の多数の楽器関連の会社が賛同してくれ
大きなイベントになったのだそうです。
しかも!
会場が北の丸公園の科学技術館ですよ!
実は僕が初めて楽器フェアを訪れた時が科学技術館でしたからね。
氏家さん、来年も既に開催が決定していて、
科学技術館地下のサイエンスホールを使ったイベントを
考えていると仰っていましたが、そうなんですよ、
往年の楽器フェアではこのサイエンスホールで
いろんなイベントが開催された想い出が僕にもあって
こういう楽器のイベントの復活にとてもワクワクしました。
というわけで、以下、レポートです。
楽器フェアではミッキー吉野さんが KORG 関連で
ステージをやって頂いていたので
いつもそのスケジュールに合わせていましたが、
今回はミッキーさんは出演されない模様。
それでは、とスケジュールを吟味して、
11月11日(土)の方に参加することにしました。
あ、そうそう。
写真は一杯撮りましたが、SNS へのアップは禁止ということで、
以下、主に各メーカー・サイトへのリンクでお伝えします。
会場に着いたのは12:30頃でした。
先着500名に記念のトートバッグがもらえると聞いてましたが、
多分、最後の1つだったような気がしますが、
ちゃんともらえましたよ!^^
イベントの案内パンフレットはバッグの中に入ってました。
それでバッグを見ると「MIDI 2.0」と「MIDI 40th Anniversary」
の文字が!
そう、忘れもしない 1983 年、Roland の JX-3P と
Sequential Circuits の Prophet 600 がこの MIDI 規格を装備して
発売されたんですよね〜。
そして今新たに MIDI 2.0 なるものが具体化されて来てるわけです。
何と、それを記念したイベントだったのか! と膝を叩くヒロシ。
これについては後ほど詳しく説明します。
会場入るとすぐ目の前にインスタコードのブースです。
これ、ギターを弾けなくても、簡単にギターを楽しめる楽器です。
僕はどちらかというとギターの入力によさそうと思ったので
話を聞いてみたところ、USB と Bluetooth を経由して
DAW に演奏データを書き込むことができそう。
これ、買っちゃうかも?w
更に真っ直ぐ前に進むと右手にモーグのようなモジュラーシンセが!
こちらは REON さんのブースでした。
ずっとシーケンス音が鳴り続けている魅力的なブースでした。
その先進んで右手にあるのはクリムゾン・テクノロジーさんのブース。
Voidol というアプリを出している面白い会社です。
これは、ボーカロイドなどと違って、自分自身の声を
登録されているキャラクターの声に変換するアプリです。
そういう意味では打ち込みが不要で便利そう。
ただ今のところアニメ・ボイスの声が殆どで、担当の方によると
「やはり需要が。。。」とのことでしたが、
今後は「あの人に声」に変換することができるようになる模様。
歌が下手なヒロシとしてはいろいろ期待するところあります。w
で、一番気になっていたのはやはり Roland と KORG なわけですが、
Roland はやっぱり最近発表されたばかりの GAIA 2 が凄い。
これ、パラメータを操作するツマミが全部パネル上にあるので、
演奏しながらリアルタイムでバンバン音を変えていくことができます。
ステップシーケンサーも搭載しているし、
エフェクトもツマミで一発で変更できるし、
実際暫く触っていましたが、多分これ、飽きないです。
時間を忘れていつまでもいじってそうなシンセです。
これ1台で即興演奏のライブやれるな、と思いました。
同じ Roland では Juno-X。
これ、また Juno シリーズの焼き直しかぁ、と思ってたら、
とんでもなかったです。
僕が SH-101 に続いて2台目に購入したのが Juno-106。
よく見知ったインターフェイスなので弾き始めたら
おーおー、これは面白い。何か音が分厚いと思ったら、
XV-5080 とかいろんなモデルが入っててレイヤーできるし、
エフェクトも充実してるし、アルペジエーターも付いてる。
これも即興で演奏するのに素晴らしい出来で、
実際、かなり長時間弾きまくってましたよ。
ブラックとゴールドの Jupiter-X 50th Anniversary Model も
出品されてて、これも試奏しましたが、
今回は GAIA 2 と Juno-X がメチャメチャよかった!
Jupiter-X 欲しいと思っていましたが、優先順位変わりました!w
KORG は最初地味な展示に思えました。
フラッグシップモデルの Nautilus とか参考出品でしたから。。。
で、最近発表されたばかりの Keystage も MIDI キーボードなので
イマイチ面白くない。。。
しかし、これには別の意味があったのです。。。
これについては後ほど。
で、フィーチャーされていたのは Pa5X でした。
Professional Arranger というシリーズで、
要するに自動伴奏をしてくれるキーボードです。
この手のは昔から CASIO や YAMAHA から出ていて
ある時期から Roland や KORG も出すようになりましたが、
遊ぶにはいいけれど、ガチな作曲や演奏には使えない、
そう思っていました。
その一方で、KORG には KARMA という素晴らしい伝統があるのです。
甘く見てました。
とんでもないです、この楽器。
氏家さんのデモを見てぶっ飛びました。
デモを一緒に行ったプロデューサーの浅田祐介さんも、
「仕事がなくなる!」「勉強になる!」と絶賛されてました。
この手のキーボードが88鍵で出ることはないのですが、
その88鍵仕様、弾いてみて正直タッチがいいです、音がいいです。
つまり、弾いてみて気持ちのいいキーボードです。
フラッグシップモデルが出品されてないと言いましたが、
実はこれが今の KORG のフラッグシップモデルなのではないかと。
そんな KORG さんのブース、最初に書いたように
何かイマイチだな〜と思ってふらいついていたら
グッズコーナーがありましたので思わず衝動買い。
MS-20 メモ帳です。w KORG と言えばやっぱり MS-20。w
あとはね、ハモンドスズキが出してる M-Solo もよかった!
これはね、49鍵ながら「あの」ハモンドの音がするわけですよ。
やっぱりこれも延々と遊んでしまいました。
更には Vx, Farf, Ace といった、往年のコンボオルガンを
思い出させるネーミングに切り替えると正にその音が!
Ens にすると「あの」ストリングマシーンの音が!
そして Syn にすると「あの」O社やC社の分厚いシンセの音が!
デモで浅田さん仰ってましたが、
「これ1台でキース・エマーソンになれる!」
うん、そんな感じの素晴らしい楽器です。これも欲しい。w
さて、11日(土)の方を選んだのは、実はこの日の16:40から
「MIDI 2.0 で何が変わるのか?」というセミナーがあったからです。
KORG の Keystage の宣伝と共に MIDI 2.0 というキーワードが
急に浮上して来たわけですが、一体何それ? と思っていたので
このセミナーは外すわけにはいかないと考えたのです。
で、僕が理解したポイントはザックリ言うと、
・通信が双方向になる
・MSB と LSB を同時に送れるようになる
・プロファイルという JSON ベースの情報をやりとりできる
・8ビットから16ビットになるのでベロシティも65,536段階で
コントロールできるようになる
・コントロールメッセージは32ビットになるので、
即ち、42.9億のデータ枠を使えるようになる。
・MIDI 1.0 とは互換性がある。
KORG の Keystage はこのうち双方向通信に対応したもので、
Keystage から附属の Wavestate Native を操作すると
Wavestate Native がそれに反応して動くのは当然だけれど、
Wavestate Native の音色名が Keystage に表示されるという
実に素晴らしいデモを行って頂きました。
これまで MIDI は MIDI OUT から出力した情報を
MID IN で受け取る楽器が一方的に反応するだけでしたが、
これからは、楽器が相互にコミュニケーションし合うわけです。
ベロシティや分解能にしてもこれまでよりも
より細かく表現できるようになるわけで、今後の展開が楽しみですね!
というわけで、あまりに濃密な5時間半でしたので
思わず長くなってしまいました。
今日はこの辺で。
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