2025年10月18日土曜日

【Burn2】 いよいよ今晩22:00より!~ヒロシの Burn2 ライブ "Road to Protopia"

あっという間に当日になりました。
今晩 22:00 から Burn2 のセンターキャンプでライブを行います。
題して "Road to Protopia"。

Burn2 では参加者自身が音楽イベントのステージを運営しますので
いわゆる「メインステージ」というものはありません。
運営スタッフが用意しているのは Burn2 の溜まり場である
センターキャンプと呼ばれる大きなテントと
BOB、即ち Bring Own Build ということで
自分たちの独自ステージを持ち込める更地のステージがあります。
僕のステージはここ数年ケルパさんにお願いしていて、
ケルパさんのようなアーティストの方であれば
本来は BOB の方が自由にステキなステージを作って下さるし
照明も自由が利くと思うのですが、
オンボロな布でできた狭いセンターキャンプこそ
僕が初めてこのイベントを訪れた時に
インスピレーションを受けた場所なので、
毎年この場所でライブを行っているわけなのです。

この狭いオンボロな空間で今晩は
ユートピアでもないディストピアでもない、
もっと現実的で持続可能な未来を音楽で表現します。
その狭い空間をケルパさんがどのように飾り立てて下さるか、
そんなところも楽しみにして頂ければと思います。

そして!
どうしてもこの時間は都合が悪くてインできないという方にも
今晩はしんさんが YouTube で中継をして下さいます。
会場で、そして YouTube で皆さんのお越しをお待ちしています。
どうぞよろしくお願いします。

■Hiroshi Kumaki Live in Burn2 2025 "Road to Protopia"
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・日時:2025年10月18日(土)22:00~23:00
・会場:Burn2 センターキャンプ
・出演:Hiroshi Kumaki
・演出・照明:Kerupa Flow
・YouTube 中継:Sin Nagy
 

2025年10月11日土曜日

【Burn2】 ヒロシの Burn2 ライブは10/18(土)22:00 からにて決定!

暑い夏が続くと思っていたらあっと言う間に10月になり、
そして10月と言えば、いよいよ来週末から今年の Burn2
"Tomorrow Today" が開幕します。
そして2日目の(日本的には初日の)10月18日(土)
22:00 からいつものセンターキャンプで僕のライブを行います。

人間が作るものというのはよいものばかりではない、
よいものと共に悪いものも生み出してしまうのが人間、
進歩と言ってもよい方にばかり一直線に進むものではなく、
だからこそ、水前寺清子の「三百六十五歩のマーチ」ではないけれど
一歩一歩、確実に今日よりはよい明日を作っていくことが大事、
そういうバーニングマンの参加者でもあるケヴィン・ケリーの
「プロトピア」の考えに共鳴して、「Road to Protopia」
即ち「プロトピアへの道」が今回のライブのテーマです。

19世紀後半の産業革命から大いに科学技術を発展させてきた
我々人類ではありますが、ここに来てその科学技術で
地球全体の生命を危機に曝すようにまでなって来ました。
その一方で、そんな科学技術を以てしても困難な
プマクンク遺跡やエジプトのピラミッドやスフィンクス、
それにカルナック列石やストーンヘンジなど、
もしかして現代とは異なる別の科学技術があったのではないか?
そして日本語ではオリハルコンと称される謎の合金を持っていた
海に沈んだアトランティス。。。
そうだとすれば、「もう一つの道」があるのではないか?
私たちはそこへ向かってまたゼロから始めればよいのではないか?

そんなことを妄想しながらこの日に向けた曲たちを準備中です。
今年もケルパさんとしんさんがステージを盛り上げて下さいます。
僕自身その日どんなことが起こるのか知りませんし、
だからこそワクワクしています。
是非お友だちとお誘い合わせの上お越し下さい。
会場でお待ちしています!

■Hiroshi Kumaki Live in Burn2 2025 "Road to Protopia"
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・日時:2025年10月18日(土)22:00~23:00
・会場:Burn2 センターキャンプ
・出演:Hiroshi Kumaki
・演出:Kerupa Flow
・撮影:Sin Nagy

2025年10月5日日曜日

【RL】 熊本マリさんの「夜会」に行って来ました!

10月2日(木)は上野の東京文化会館小ホールで行われた
熊本マリさんの夜会コンサートに行って来ました。

熊本マリさん、10歳の頃からスペインに渡って
王立マドリード音楽院に学び、その後ジュリアード音楽院や
イギリスの王立音楽院で学んだという
超エリートコースのピアニストの方でどこか遠い存在でしたが、
2022年に SL 内の特設会場で行われた第5回セカフェスに
In Yan(三淵啓自)先生のご紹介で登場、
僕らの前でピアノの演奏だけでなく
楽しいおしゃべりも披露して頂いてぐっと近い存在になりました。
グレン・グールドとの手紙のやりとりや、
ピアニストがステージの上でどんなことを考え、感じて
曲を弾いているのかといった話はとても興味深く、
この人の演奏をもっと聴いてみたい、とその時思ったのでした。
が、身の回りの雑事にかまけてか、その後ずっと機会を逸していて、
今回もホント直前で、あ! 10月2日ならスケジュール空いてる!
と気づいてチケットを申し込んだ次第でした。

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東京文化会館というのはいろいろと思い出深いコンサートを
経験した場所で、僕はここの大ホールの響きがとてもすきなのです。
が、そう言えば、自分はピアノ音楽が大好きなのにも拘わらず、
クラシックのピアノ・ソロのコンサートって
あまり行ったことがないことに気づきました。
従って、小ホールで音楽を聴くのはこれが初めてだったのです!

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プログラムを受け取って席に着くと、流石に直前に申し込んだので
席は端っこの方、P-60 でしたが、何と、端っこなだけに
この席からは演奏者の顔がよく見えるよい席ではないですか!
手許こそ見えませんでしたが、熊本マリさんの演奏する様子を
たっぷりと拝ませて戴くことができました。^^

さて、演奏会はバルバトールという僕の知らない
フランスの作曲家の「ロマンス」で幕を開けますが、
聴いているとどこか僕の好きなフランスの作曲家、F・クープランの
クラヴサンの曲の響きがあります。
それもそのはず、MC でマリー=アントワネット妃に
クラヴサンを教えた人であることが告げられわかりましたが、
クープランと並ぶクラヴサン音楽の大家、
ジャン=フィリップ・ラモーの弟さんに師事した方なのだとか。
まだ長調と短調とかはっきりと分かれていない時代の
きめと言うのかあやと言うのか、細かく表情が移ろう
典雅なフランス古典音楽の響きがピアノで蘇る演奏でした。

続いては、これも僕の好きなスカルラッティの曲を2曲。
スカルラッティはイタリア生まれではありますが、
後半生はスペインで過ごし、スペインで没していますので
僕自身はスペインの作曲家だと思っていて、
そのスカルラッティをこれまたスペインとのつながりの深い
熊本マリさんが弾くのを楽しみにしていました。
期待通りの明るい響きの素晴らしい演奏。

プログラムには「スペインの熱い夜 情熱のリズム」
とありましたが、この前半はスペインの他にも
フランス、イタリアの作曲家たちの曲をとりあげていて、
フランスでは先のバルバトールの他に
僕がかなり影響を受けたドビュッシーの曲も3曲弾かれました。
まずは「月の光」から。
この曲はいろんな人の演奏で何度も聴いていて
セカフェスに出演された時にも弾いて頂きましたが、
あれ? と思う不思議な演奏でした。
何だかこれまで聴いてきたのと違う、
より明るくくっきりとした響き。
先ほどのスカルラッティにも通ずるスペイン的な響き、
とでも言いましょうか。
これはセカフェスの時の演奏では感じなかった
とても新鮮な響きでした。

2曲目の「小さい黒人」を挟んで最後の「ヴィーノの門」は
勿論スペイン色の強い曲。
ドビュッシーは一度もスペインを訪れたことがないにも拘わらず、
『イベリア』という管弦楽曲も書いていますし、
この国への憧れのようなものがあったのでしょうか。
何故これらの3曲が選ばれたのか、あとになってわかる気がします。
話は全然関係ないですが、イタリアからの曲として
プッチーニの「電気ショック」が取り上げられていたのは
面白かったですね。
歌劇で有名なプッチーニにこんな曲があるとは知らなかった。

さて、ステージの後半は山本将光さんと山本涼さんの
踊りとパルマ・パーカッションを交えて繰り広げられます。
ただでさえ熱い響きの楽曲に手拍子やらカスタネットやら
足を踏みならすサパテアードやらが入って来ると、
会場はタイトル通り「スペインの熱い夜」になります。
客席も含めて会場を大きく使った闘牛の演出もおもしろかった。
会場からは「もっと、もっと」の声が止まなかったですね。
本当に楽しいステージでした。

会場では CD を販売していましたが、どれにするか迷った挙げ句
買わないで帰ってきました。
熊本マリさんと言えばやはりスペインものを聴きたい。
でもドビュッシーやサティも興味があるし、
セカフェスでバッハの『ゴルトベルク』の7番を弾いていた
あの美しい響きが忘れられずバッハの他の演奏も聴いてみたい。
となると、どれか1枚に絞るのは無理なわけで、
何れこれら全部買うことになるんだろうな、と思ってる次第。w

ここ数年、CD ではクラシックの曲をいろいろ聴いていますが
生のコンサートは久しく訪れていなかったことに
改めて気付きました。
行っても大体は管弦楽に偏っていて、
ピアノ・ソロのコンサートは特にそそられる企画でない限り
行く機会を逸していることが多いようです。
それだけに、2022年に SL 内でお会いして以来
ずっと気になっていた熊本マリさんのコンサートに
今回参加できたのは本当に貴重な体験でした。
また次の機会を楽しみにしています。
ありがとうございました。

2025年9月11日木曜日

古代エジプトとニコラ・テスラと E = mc²

今年のバーニング・マンのアートテーマは
「Tomorrow Today」で、ユートピアでもなく
ディストピアでもなく、その中間の持続可能な未来を
自分たちの力で実現させよう、というもの。
僕自身は、それは可能なことだと考えています。
一つには、19世紀の産業革命以来、科学は進歩して来たのだけれど
その当時もそして今も、「その」科学は人間の生活を
ある程度便利にしたかもしれないけれども、
地球上の生命にとっても地球そのものにとっても、
そして人類自身にとっても、よくない影響を与える科学でした。
それは本来の科学ではないのではないか?
本来の科学はもっと人間の生活も地球環境も
豊かにするものだったのではないか、と思うのです。

先日「ラムセス大王展」に行って来たことを書きましたが、
僕が古代エジプトに惹かれるのは、
あの、現代の技術を以てしても難しいと言われるピラミッド、
あのピラミッドの建設には、現代と異なる別の科学が
使われたのではないか? という想像です。
例の、グラハム・ハンコックの『神々の指紋』を読むと
今から1万500年ほど前に地球規模の大洪水、
ノアの洪水と思しき大洪水が起こり、
それまでに存在していた高度な文明が全て破壊され
それらの文明の科学技術をあまり知らない生き残りが
再出発してできたのが今の私たちに至る文明だと言うのです。
それは、あり得る話だと僕は考えていますし、
そうだとすると、その失われた文明こそ、
本来の科学だったのではないか、
そして、かつて存在したものならば、
もう一度それを取り戻すことができるのではないか、と。

古代エジプトは何千年という遠い昔の話ですが、
もっと近いところでは、20世紀の初めに電気を巡って
トーマス・エジソンとニコラ・テスラが競ったことがあります。
エジソンの方がテスラよりも有名で、
テスラと言っても自動車しか思い出さない方が多いでしょうが、
この方も様々な発明をした科学者で、
電気を伝えるのに、エジソンは電線を使いましたが、
テスラは大地や空気を媒体として電気を伝える方法を
実験していました。
電線はその敷設に空間も費用も掛かりますし
それが設置された場所にしか送れないという制約がありますが、
大地や空気を通して送るとなると、送電コストは安くなり、
また、どこにいても電気が使えるというメリットがあります。

実際、テスラは大地を媒介とする方法については
実験を成功させていて、これは現代の科学者も
テスラと同じ実験をして成功させています。
一方の空気を媒介とする方については、電気を送るための
タワーをテスラは建設しようとしていましたが、
テスラに可能性を感じて出資していた J・P・モーガンは
これが実現すれば電気によるお金儲けができなくなることを案じて
資金を引き揚げ、タワーを壊してしまったと聞きます。
よりお金がかかり、それ故にお金儲けができる
エジソンの技術が支援を受け、現代の私たちの生活に
つながっているというわけです。
ここでも、もしテスラの実験が成功して
それが実現していたら、僕らの生活はもっと違うものになっていた
可能性があるということです。

もう一度古代文明の話に戻ると、
ピラミッドのあの形、四角錐のあの形はベンベン石と呼ばれていて
世界各地のピラミッドだけでなく、やはり世界各地に残る
オベリスクのトップを飾るものでもあります。
古代文明の研究者の中には、これらのピラミッドやオベリスクは
互いにエネルギーを送受信する基地だったと考える人もいて
それはテスラがやろうとしていたことと被ります。
案外、テスラはその古代文明の秘密を知ってしまったのではないか。
そしてそれ故に、その偉大な文明の復活を怖れた人々から
消されてしまったのではないか?
そんなミステリーじみた陰謀論じみたことも
考えたくなってしまいます。

ピラミッドの建設には莫大なエネルギーを要したでしょうが、
エネルギーと言えば思い出すのがアインシュタインの公式

   E = mc²

です。
これは、エネルギーと質量とは等価であるということを
示した式で、この式が語っていることは奥が深いと感じています。
つまり、この式が示すのは、エネルギーから物質が産み出せるとも
物質からエネルギーが抽出できる、とも解釈できるからです。
原爆や原発はこの式から導かれる核分裂を使って実現されています。
核分裂とは反対の核融合を使えば莫大なエネルギーが
産み出されるはずですが、現段階ではまだまだ
実用レベルにはなっていないというのが実情です。
実は同じ核爆弾でも水爆はこの核融合のしくみを使っていますが、
そのためのエネルギーを得るのに核分裂を利用するという
中途半端な行き方になっています。

私たちにとって核融合の最も身近な例は太陽です。
あそこで起こっていることが核融合なのです。
何十億年にもわたって遠い星にまでエネルギーを発し続ける
太陽こそ夢の永久機関のように思われますが、
果たして私たちはいつそれを技術として
利用できるようになるのでしょうか?
それとも、やはり古代エジプトや大洪水以前の文明は
核融合の技術を既に持ち合わせていて
その技術を使ってあの巨大なピラミッドに代表される
建築物を築いたのでしょうか?

アインシュタインの E = mc²
どのように使うかで全く異なる技術をもたらすものと考えます。
そのように、もう一つの道がある、少なくとも可能性がある
ということがわかれば、このまま進めば暗い未来も
もう一つの道を歩めば明るい道が開けるのです。

そんなことを夢想しながら、今年の Burn2 では
どんな音楽を披露しようかと、日々ニヤニヤしている
ヒロシなのであります。

2025年9月9日火曜日

ヒロシの中の人が英語の参考書を出版しました!

さて、2日続けて音楽の、それもクラシックに関する話題が
続きましたが、本日はまたガラッと変わった話題を。。。

この数か月取り組んでいることがあると申し上げましたが、
それは何と、英語の参考書を執筆していたのでした!@@
で、漸くその本が出版されたのです。

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タイトルは『誰も教えてくれなかった! 知っておきたい
大人の英語の常識と IT 開発現場の英語表現』という長いもの。w
この日記の最後に目次を掲載しておきますが、
まぁ、学校では教わらないけれど、英米の人なら子供でも知ってる
そんな英語の常識や、社外秘であるために一般の参考書には
なかなか載っていない開発文書のテンプレートなど
ビジネスやシステム開発で英語を使う人には
得がたい情報満載の内容になっています。

この本を書こうと思うきっかけになったのは、
僕が銀行の、それも海外拠点のシステム開発に携わる部署にいて
これまで同僚が書く英文のメールやら開発の資料やらを
添削して来たことにあります。
いろんな方の書く英文を見て感じたのは、
皆さん書く英語の常識を知らないということ。
そして、それ以前に英語に訳す元の日本語の意味を
正確に捉えられてなくて、全く違う意味の英語になっていたり、
そんな場面を何度も見て来たからです。
これは、英語をレベルアップする前に、
日本語のレベルアップをしなければ。。。
そこまで遡ってしまったので、この本は英語の参考書でありながら
いきなり日本語の文法の説明から始まるという
これまでにない変わった構成になっています。

そんなこの世に2つとない、300ページもある英語の最終強化書、
定価は 2,800 円、きっとその何十倍もの価値があります。w
社内研修のために作った本で、
一般の書店では販売していませんので、
おもしろそう、と思われる方はヒロシ宛てに直接ご連絡下さい。
ご注文お待ちしています!m(_ _)m

<目次>

はじめに~「英語ができる」とは?

1. 日本語の文法、英語の文法を見直す

 1.1 「訳す」ということ
  1.1.1 「訳す」ということに対する誤解
  1.1.2 なぜ生成 AI は訳の品質が高いのか?
  1.1.3 英語上達の近道
  1.1.4 英和辞典・和英辞典を捨てよう
  1.1.5 「カタカナ英語」にご用心
 1.2 国文法に対する理解を見直す
  1.2.1 屈折語と膠着語の違い
  1.2.2 「言語過程観」
  1.2.3 「は」は主語を示すとは限らない
  1.2.4 「~した」は過去形か?
  1.2.5 「相」という概念
  1.2.6 「命令形」という言葉と「法」の概念
  1.2.7 「コンビニ敬語」に見る言霊の伝統
  1.2.8 日本人が苦手な「品詞」について
 1.3 英文法に対する理解を見直す
  1.3.1 「英語に未来はない」ということ
  1.3.2 「法動詞」について
  1.3.3 英語の「現在形」は現在を表さない
  1.3.4 “Please” を付ければ丁寧とは限らない
  1.3.5 可算名詞・不可算名詞と定冠詞 “the”
  1.3.6 自動詞・他動詞と日本語の助詞「に」の関係 
  1.3.7 書き換えできない -ing と to-不定詞 
  1.3.8 実用的な書き換え問題~所有格の秘密

2. 英単語を覚えるための秘密のルール

 2.1 英語の綴り字と発音のルール
  2.1.1 母音の綴りと発音のルール
  2.1.2 R付き母音字の発音のルール
  2.1.3 注意すべき子音の発音
  2.1.4 アルファベットの読み方
 2.2 語源がわかれば広がる単語力
  2.2.1 英単語に表れる代表的な接頭辞 
  2.2.2 英単語に表れる代表的な接尾辞
  2.2.3 英単語に表れる代表的な語根 
 2.3 応用英語音声学のすすめ
  2.3.1 「音」と「音素」
  2.3.2 単語レベルの音の聞こえ方(母音編)
  2.3.3 単語レベルの音の聞こえ方(子音編)
  2.3.4 連続した音の聞こえ方
  2.3.5 カタカナ表記による聴き取りクイズ

3. 「書く英語」の常識

 3.1 「書く英語」の基本ルール
  3.1.1 大前提~日本語の文字を使わない
  3.1.2 大文字の使い方
  3.1.3 句読点のルール
  3.1.4 数字と単位のルール 
 3.2 基本的なライティング・スタイル
  3.2.1 見出しの付け方
  3.2.2 受動態は極力避ける
  3.2.3 参照の記載方法
  3.2.4 箇条書きの書き方
  3.2.5 英文メールに見る文章構成 
  3.2.6 段落分け(パラグラフライティング) 
  3.2.7 同じ単語は繰り返さない 

4. システム開発現場の英語

 4.1 システム開発の基本的な表現
  4.1.1 プロジェクトの立ち上げまで 
  4.1.2 プロジェクトの進捗に関する表現
  4.1.3 テストと障害に関する表現
 4.2 会議で使われる基本的な表現 
  4.2.1 オンライン会議で使われる表現
  4.2.2 議事録の英語
 4.3 その他成果物に使えるスタイル集
  4.3.1 手順書・ユーザーマニュアルの英語 
  4.3.2 仕様書の英語表現①~機能仕様書の英語 
  4.3.3 仕様書の英語表現②~技術設計書の英語
  4.3.4 障害報告の英語
  4.3.5 テストケースの英語

2025年9月8日月曜日

ホロヴィッツのこと

昨日はピアニストのラーザリ・ベルマンのことを書いたけれども
その流れで今日はウラジミール・ホロヴィッツについて
書いてみようと思う。
これは、2年くらい前だったかあるピアニストの方から
「ホロヴィッツは好きですか?」と聞かれて
返事に困ったことがあるからだ。
その時僕はホロヴィッツの演奏のとんでもなく凄いことを
きっと熱く語っていて、それを黙って聞いていた彼女が
その質問をしたのだと思う。
返事に困ったのは、好きとか嫌いとか、
そういうレベルの話ではないからなのだ。

僕が初めてホロヴィッツと意識して聴いた演奏は
例の、1951年の『展覧会の絵』のライヴ録音で、
これはもう、出だしの「プロムナード」からぶっ飛んでしまった。
何と言う迫力!
それまでアシュケナージの寧ろ美しい演奏で聴いて
どこか物足りなさを感じていた僕は
たちまちこの演奏に魅せられてしまったのだ。
一瞬たりとも聴き手を飽きさせない、
グイグイと引っ張っていく演奏。
最後のバーバ・ヤーガからキエフの大門に至る盛り上げ方は
ハンパでなく、エンディングは元の楽譜にはない
ホロヴィッツが即興的にだろうか、沢山の音が追加されているのだ。
これには呆れてしまった。
これは原曲通りではない、しかし無視できない演奏、
ムソルグスキーらしさを最も実現した演奏と言えまいか!

その後、『展覧会の絵』については、
1958年にスヴィャトスラフ・リヒテルがソフィアで行った
コンサートの演奏が素晴らしいと聞いて、これも買って聴いた。
確かにこれも凄い演奏だ。
というのも、こちらは楽譜通りに弾かれているにも拘わらず
ホロヴィッツとはまた違った迫力のある、感動的な演奏なのだ。
僕は、最初に聴いたアシュケナージの演奏は
楽譜通りだからつまらないのだと思っていたが、
リヒテルのこれを聴いて考えを改めた。
楽譜通りでも、演奏家によってその表情は大きく異なる、と。
かくて僕の中で理知的な演奏のリヒテルと
情熱的な演奏のホロヴィッツとは、どちらも同じ19世紀的な
ヴィルトゥオジテの演奏ながら、全く違った行き方として
常に気になる存在となったのである。

そのリヒテルの名盤の一つに、
シューベルトの「ピアノソナタ第21盤変ロ長調 D960」がある。
これは、シューベルトの遺作でもある長い長いソナタで、
「グレート」と呼ばれる彼の第9番交響曲同様、
僕にはとても耐えられない、何をやっているのか
分からないうちに眠ってしまうような曲なのである。
その長い第21番のピアノソナタの名盤と言えば
リヒテルがメロディアに遺した演奏が挙げられることが多く、
僕もその演奏で聴いて知っている曲だったのだ。

が、この曲をホロヴィッツがアメリカデビュー25周年のライヴで
弾いているのを聴いてまた魂消てしまった。
リヒテルに比べると遥かにテンポが速いのだ。
全く違う曲に聞こえると言ってもいい。
この内省的な曲はリヒテルのように弾くのが本来なのだろうが、
テンポを速く取るホロヴィッツは、あっと言う間に4楽章を弾いて
聴く人を飽きさせない。
これもまた楽譜通りかどうかを別にして、
無視できない名演と言っていいだろう。

そしてチャイコフスキーの「ピアノ協奏曲第一番」である。
これも、カラヤン/ヴィーン交響楽団と共演した
1962年録音のグラモフォン盤の評価が高く、
やはり自分もこの演奏で聴いていたのだが、
最初に書いたホロヴィッツの『展覧会の絵』を
CD で買い直した時に、そのカップリングがこの曲だったのだが、
ホロヴィッツが奏でるピアノの響きにも
トスカニーニ指揮の NBC 交響楽団が奏でるオケの音色にも
参ってしまった。
何と言う濃厚な、19世紀的な音。
現代的な演奏が次々に出て来ている中で、
これはいかにも大時代的な、甘ったるい音なのだが、
その甘ったるさこそが僕らの魂の深いところをくすぐるのである。
僕は長い事チャイコフスキーは苦手だったのだが、
もしかして、ホロヴィッツのこの絢爛豪華な演奏こそ
チャイコフスキーのこの曲を有名にしたのではないか、
そんなことを思わせる演奏なのである。
そう、これもまた無視できない演奏なのだ。

ところでホロヴィッツと言えば、例の吉田秀和さんが
『世界のピアニスト』の中でこのように書いておられる。

「しかし、さすがのホロヴィッツも、行きすぎて、いわば対象をのりこえて名人芸の空まわりに終わる演奏をしたことも事実だ。たとえば、彼が自分で編曲し演奏した米国国歌『星条旗の下に』のレコード。あれはショッキングだった。私は唖然としてしまった。十九世紀の悪達者な名人たちならいざ知らず、万事につけて合理的になている二十世紀の巨匠で、名人芸が、これほどグロテスクな域に達した演奏は、類があっても、ごく少ないのではないか。貴重なものの無償な浪費こそ楽しいという人もあるだろうが、これは名人の悪趣味の典型みたいなものだった。」

僕がこの文章を読んだのは学生の頃だったと思うが、
吉田さんがここまで酷評する演奏はどんなものなんだろうと
ずっと不思議に思っていた。
しかし、『展覧会の絵』のような大曲の CD は買っても
『星条旗』のようなものをその興味のためだけに買うことは
到底できることではないので、ずっとそのままになっていた。
と、最近、昔 LP で持っていたホロヴィッツが弾いた
メンデルスゾーンの「無言歌」を聴きたくなって
RCA から出ている小品集を買ったらそこに入っていたのだ、
「星条旗よ永遠なれ」が。

どれどれ、と思って聴き始めたら、暫くして
僕は可笑しくなって笑い出してしまった。
この曲は勿論スーザが書いた吹奏楽の曲なのだが、
ホロヴィッツは10本の指でその吹奏楽の各パートをの音を
弾き分けるのだ。
ピアノからピッコロの音が、トロンボーンが聞こえて来るのだ。
そう、これは一人吹奏楽と言っていい演奏。
『展覧会の絵』で、これでもかこれでもかと
原曲にはない音を追加した人らしく、
一人で吹奏楽の各パートを弾き分けるのだ。
これはもう、音楽的な演奏というより曲芸の範疇に入る。
吉田さんがグロテスクとか悪趣味と言ったのは
きっとこのことだったのだろうと今更のように思うのである。

しかし、ピアノを使ってこんなことができる、
ピアノを使ってこんな音が出せる、
ピアノという楽器の表現力をとことん突き詰めた演奏というのが
これまで述べて来たどの曲にも言えると思う。
だから無視できないのだ、同じピアノを弾く人間にとっては。
それは、決して模範的な演奏ではないかもしれないけれども
音楽というのが表現の芸術である以上、
ここまで追究された表現を、同じ表現者としては無視できない。
それは、好きとか嫌いとかを超えた何かなのだ。

かくして、この1年ばかりホロヴィッツの CD は
たくさん買って聴いた。
好きとか嫌いとかでなく――癖になるのだな、これは。w

2025年9月7日日曜日

ラーザリ・ベルマンの「熱情」ソナタ

ここ数か月、取り組んでいることのために
あまり SL にログインしたり、この日記を書くこともなかったですが、
その間も音楽はいろいろと聴いていました。
昨年小澤征爾さんが亡くなって、小澤さんの CD を
改めて聴き直すようになってから気づいたのですが、
既に廃盤になっていて新品では手に入らなくて
ずっと探してはいても諦めていたようなものも
中古屋さんに行くと案外手に入ったりするものです。
それでここ1年ほどは時間があれば中古屋さんを覗いて
何か掘り出し物がないか、物色したりしています。

そんな音源の一つがロシアのピアニスト
ラーザリ・ベルマンが弾いたベートーヴェンの
「ピアノソナタ第23番ヘ短調作品57『熱情』」です。
これは、僕が生まれて初めてそれと意識して聴いた
「熱情ソナタ」で、それだけにいろいろなピアニストによる
名演と呼ばれるディスクが多数ある中で、
自分としては最も「熱情」らしい「熱情」だと
感じて来たものなのでした。
確か、同じベートーヴェンのピアノソナタ第18番との
カップリングで出ていた LP を持っていましたが、
それは親の家にあって、もう何十年も聴いたことがなく、
CD では一度も見かけたことのない演奏なのでした。
それが、やはり中古屋さんで、
Lazar Berman - The Complete CBS Recordings として
6枚組のセットで、しかも驚くような安い値段で
出ているのを見つけて迷わず購入して聴いたのでした。

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「熱情ソナタ」を聴くと言ったら、やはりベートーヴェン弾きの
バックハウスとかケンプとか、全集を録音している
グルダとかブレンデルとかで聴くのが間違いないでしょう。
そこへ行くとベルマンは特にベートーヴェン弾きというわけでなく、
実際、この CBS に録れた全集版でもベートーヴェンの曲は
先に挙げた「熱情」と第18番のソナタのスタジオ録音と
1979年、カーネギーホールのライブで弾いた
第8番の「悲愴ソナタ」くらいしかありません。
ベルマンは元々 1963 年にソ連のメロディア・レーベルから出た
リストの『超絶技巧練習曲』で西側に知られるようになった
ピアニストで、19世紀的ヴィルツゥオジテを自負してるだけあって
リストやラフマニノフといったテクニック的に難しい
曲を得意とするピアニストというのが
世間一般の評価ではないでしょうか。

そう、だから僕もベルマンの「熱情ソナタ」のことは
気になりつつも、リストやラフマニノフはあまり得意でない僕は
結果的にベルマンの CD は買わずに来たのですが、
ある時作曲家で評論家の諸井誠さんが
その著『ピアノ名曲名盤100』の中で次のように書いていたのです。

「ベルマンの《超絶技巧練習曲》もショッキングだった。頭がぐらぐらしてくる音なのである。しかし、こうしたショックは、反面で拒絶反応も起しかねない。この盤をあんまり何度も聴くと、私は完全なリスト嫌いになりそうだ。このレコードは吉田秀和さんの新聞時評を読んで関心を持ち、聴いてみたのだが……。」

この文章で久しぶりにベルマンに出逢って、
ほう、あのベルマンが。。。と思いながら、
「頭がぐらぐらしてくる音」とはどんな音か興味を持って
CD を手に入れて聴いたのであった。
確かに、この演奏は凄い。頭がぐらぐらするというか
目が回るというか、とんでもない演奏なのです。
なるほど、これで彼に対するイメージが固まってしまったとしても
それは仕方のないところかもしれません。

そのベルマンが何故ベートーヴェンの「熱情ソナタ」を選んだか?
実は、同じようにベートーヴェン弾きではないにも拘わらず
このソナタを何度か録音している人にホロヴィッツがいます。
そして、そのホロヴィッツが 1959 年に録れた RCA 盤に対して
かの吉田秀和さんは『LP 300選』の「レコード表」の中で、
「胸のすくような名演」と評しておられます。
ホロヴィッツもまたヴィルトゥオジテの人で、
ベートーヴェンのこの曲はそのヴィルトゥオジテを発揮するに
持って来いの曲だったのでしょう。
実際、デュナーミクと言い、アゴーギクと言い、
ホロヴィッツ特有の癖のある演奏でありながら、
最初の出だしからフィナーレまで一気に聴かせる
説得力に満ちた演奏なのです。
これを聴いてしまうと、案外全集盤で定評のある
バックハウスが色褪せて感じられます。

ホロヴィッツについては書きたいことがいろいろありますので
また稿を改めることにしますが、
ベルマンもホロヴィッツと同じ流れのピアニストだと感じます。
彼にとっても「熱情ソナタ」はそのヴィルトゥオジテを
遺憾なく発揮できる曲だったのでしょう。
実際、久しぶりに聴いて思いましたが、
あの「頭がぐらぐらしてくる」リストの『超絶技巧』と同じ何か、
一つ一つの音に込める「熱さ」のようなものが感じられるのです。
そしてそれこそが正に、「熱情」という曲にピッタリのもので、
この通称がベートーヴェン自身が付けたものにないにせよ、
「熱情」というテーマを意識してこの曲を聴く時
このベルマンの演奏ほどピッタリなものはないのではないか、
そのように思える演奏なのです。

その熱い感じがキラキラと輝くような綺麗な音色と
正確なリズムに支えられているのですから奇跡的と言えます。
(ホロヴィッツは時に雑に感じられることもありますからね。w)
生まれて一番最初に聴いた演奏だから先入観があるのだろうと
ケンプやバックハウスやグルダの演奏を聴き直しましたが、
この曲は誰が弾いても面白く聴けるように作曲されていながら、
やはりこの熱さだけはベルマン特有のものだと思いました。
あ、ホロヴィッツもですが、それについてはまたの機会に。。。

尚、ベルマンの名前は今の日本では「ラザール」と
フランス語風に表記されることが多いのですが、
僕が1970年代の終わりに初めてその名前を聞いた時は
「ラーザリ」とロシア語風の発音で呼ばれていました。
なので僕の中ではずっと「ラーザリ」なので
今回もそのロシア語表記で書かせて戴きました。

「ラムセス大王展」に行って来ました

10日ほど前、8月27日(水)はわざわざ会社を休んで
豊洲でやっている「ラムセス大王展~ファラオたちの黄金」
という展覧会に行って来ました。

ラムセスの名前を持つ王様は何人もいますが、
「大王」と言えば勿論、エジプト新王国第19王朝
三代目のファラオであるラムセス2世のこと。
この展覧会はそのラムセス2世にフォーカスしたものですが、
僕は今年の初め、楔形文字やヒエログリフの勉強をしていて
改めて古代エジプト文明に関するナショナルジオグラフィックの
番組などを見てしばしその魅力に取り憑かれていたのでした。
いや、勿論古代エジプトのことは今更知ったわけでなく、
僕の人生の中で何度も繰り返しブームが訪れるわけです。w
そんな折にこの展示会が日本にやって来ましたからね、
これは行かねば、と思った次第なのです。
で、最初は友だちと一緒に行こうと思っていたのですが、
なかなか都合がつかず、9月7日までの会期の終わりが近づいたので
漸く会社休んでまで行っていた、というわけなのです。

ラムセス2世と聞いて、ピンと来る人はピンと来る。
知らない人は全く知らないかもしれない。
知らない人に「ラムセス2世ってどんな人?」と聞かれたら、
何と答えたらいいでしょうか?
紀元前14世紀頃のファラオで、カルナック神殿や
アブ・シンベル神殿を造った人で、ヒッタイトと戦って
世界史上最初の平和条約を遺した人で、
90歳くらいまで生きて、100人以上子供がいた人で、
もしかしたら『出エジプト記』でモーセと対峙した
あの王様ですよ。。。とでも?
こう書いてみると、やっぱり知っている人には、おお!
という感じでしょうけれど、知らない人には
ただの文字の羅列にしか過ぎないかもしれない。

そんなわけで、一体この展覧会に興味を持つ人が
どれくらいいるのだろう? 昨年末から今年の初めにかけて
国立西洋美術館でやっていた「モネ 睡蓮のとき」に比べれば
知る人ぞ知るという感じのマニアックな展覧会ではないか?
確かに土日は予約でいっぱいのようだけれど、
水曜日の午後だったら空いているんじゃないか?
その程度の認識で会場に向かったのですが。。。

250906a

会場に到着してビックリ!
時間指定推奨の展覧会なのに、入場の列が何重にも折り重なって、
こんなに並んだのは昨年のモネの時以来でした。
写真にある通り午後の日差しが強く、
私も含めてみんな傘を差して並んでました。

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今回の展覧会は実に立体的な構成で面白かったのだけれど、
まず、会場に入ると、階段を降りて暗い部屋に辿り着きます。
恰も王の墓にでも入って行くような演出で、
もうこの瞬間からザワッとした空気になります。
で、その暗い部屋の突き当たりには扉があってここで待たされます。
扉の向こうはホールになっていて、約4分半の映像を見せられます。
当時のエジプトがどのような状況だったか、
そしてラムセス2世はどのような王だったのか、
謂わば映像によるイントロダクションで、
ここで展示会に対する気持ちを盛り上げてくれるわけです。

250906c

そして映像が終わるといよいよ次の間への扉が開いて
展示会場に入って行くわけですが、その扉の正面で
真っ先に迎えてくれるのがメンフィスで見つかった
12メートルもあるラムセス2世の像の頭部で、
この像はエジプトの歴史博物館でも入場すると
真っ先に観客を迎えてくれるそうで、
今回の展覧会でも最初に私たちを迎えてくれたのでした。

250906d

展示会場では王にまつわる品は勿論、オベリスクの頭部やら
戦いで使った弓などの武具や戦車を飾った金箔やら
王家の墓から出土した様々な遺品が展示されていました。
何と写真撮影自由なので、みんなバシバシ撮ってましたね。
僕は、お! と思ったものに限りましたが上の写真はその一つ。
胸飾りは何かすぐわかるでしょうが、
その下中央にあるのがブレスレットで、
その両脇にあるのはイヤリングなんですが、
特に右のイヤリング、片方だけですが、ブレスレットと比較しても
その大きさがわかると思います。
エジプトの王女はこんな大きなイヤリングを耳に付けてたんだと
目を見張りました。
それから、動物のミイラにも驚きましたね。
猫やらワニやら何れも神聖な動物がミイラにされたようで、
あの、日本ではフンコロガシと呼ばれている小さな虫
スカラベまでがミイラにされているのには参りました。

さて、こうした展示物の間に、要所要所で映像が流れていました。
アブ・シンベル神殿やネフェルタリ王妃の墓の様子などが
恰も自分たちがその場に入って行くようなアングルで流れていて
とっても臨場感があるのです。
中でも、ヒッタイトとのカデシュの戦いは
その様子をプロジェクションマッピングで体験する
部屋が用意されているくらいで、とても迫力がありました。
先ほどの動物のミイラのところでは、その解説映像も流れていたり
その場身を置いて居るだけで当時のエジプト世界が体感できる
そんな展示会になっていましたね。

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そしていよいよご対面です。
写真はラムセス2世のミイラが収められていた棺です。
とても美しいですね!
そして、この棺が置いてある部屋では、
ラムセス2世のミイラから30代と80代の時の顔を
復元する映像が流れていました。
次の2枚はミイラの顔と、復元された30代頃の顔です。
なるほど~。逞しい感じのする顔ですね。

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さて、展示会場を出ると物販のコーナーと VR のコーナーが。
VR ブースでは、ヘッドセットを付けて椅子に座るのですが、
この椅子が回転したり上向きになったりするのです。
ホログラムで現れるラムセス王妃ネフェルタリの案内で
アブ・シンベル神殿やネフェルタリの墓の中に
連れて行ってくれるのです。
まぁ、人間の視覚というのは不思議なもので、
目に飛び込んで来る映像で実際に前に移動したり
後ろに下がったりするような体感があってこれはスゴいです。
入場券とは別料金ですが、折角行くのなら
この VR も体験することをお勧めします。

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こんな感じで展覧会を十分楽しんだあとはお決まりのコースで
図録を買って帰ろうとしますが、何と 7,500円の超豪華本!@@
さすがにちょっと迷いましたが、結局購入しました。
400ページもあるズシリと重い本で、単なる図録を超えて
古代エジプトの詳しい解説書になっていると言えます。
この図録には QR コードが付いていて、買った人だけが
専用のサイトで写真や映像を楽しめるようになってます。
想定外の出費でしたが、これがあるのでまぁいいか、と。w

そんなこんなのラムセス大王展、
9月1日には来場者が25万人を超えたとのことで、
9月7日までだった会期がいきなり4か月延長され、
来年の1月4日(日)までやることになったそうです。
僕と同様、主催者側もそんなに人が来てくれるとは
思ってなかったんじゃないかな。

何かね、冒頭に書いた通り、今時古代エジプトなんて
マニアックだよなぁ、と思っていたら
これだけの日本人が古代エジプトに関心を持っているということが
とてもこの国に希望があるように思うんですよ。
そうそう、水曜日の午後にどんな人たちが来てるかってね、
夫婦連れや年輩の女性の友だち連れは勿論ですが、
親子連れ、若い男の子たちのグループ、若い女の子たちのグループ、
学生風の人たち、ありとあらあらゆる人たちが来てて、
特に若い人たちが多いのが希望かな、と思ったのです。
古代エジプトって、ピラミッドに見られるように
現代の技術では不可能な建築を遺しているけれど、
現代の科学が行き詰まって、このままでは人類は
この惑星(ほし)を滅ぼしてしまうかもしれないって
ゼロカーボンとか SDGS とか言われている昨今、
もしかしたら今まで歩んで来たのとは異なる科学や技術が
古代エジプトにはあるのではないか?
そうだとすれば、この展覧会を観た若い人たちの中から
科学でも技術でも芸術でも、新しい時代の何かを
創る人たちが現れてくれるかもしれない、とね。

いやいや、若い人たちばかりに期待しないで
僕自身、明日のために何かをしないといけないのですけれどね。
古代から未来へ。
そんなことも考えさせられた「ラムセス大王展」でした。
会期が延長になったので、是非皆さんにもお勧めします。

2025年9月2日火曜日

【イベント】 今年の Burn2 は 10/17(金)~10/26(日)開催決定!

ご無沙汰してます。ヒロシです。
前に、今はやっていることがあって SL にインすることも
こうして日記を書くことも難しいようなことを書きました。
今、抱えていた案件が2つ片付きましたので
漸くホッとして何かをやろうという心にゆとりができたところです。

と思ってカレンダーを見ると、何ともう9月ではないですか!@@
9月と言えば僕の中では10月の Burn2 の準備を
始めないといけないタイミングなので
焦って Burn2 のサイトを確認しましたよ。
期待通り、既に今年の Burn2 の予定は決まっていて
PDT で 10月17日(金)~10月26日(日)とのこと。


まだミュージシャンや DJ の募集は始まっていませんが、
既に皆さんがアート作品を展示したり
やイベントを催したりできるキャンプ会場の販売は始まってます。
ご関心のある方は是非上のリンクをクリックして
"Plot Sale Info" のアイコンから案内をご覧下さい。

さて、今年のアートテーマは、ちょうど日本時間で
今朝までやっていた RL のバーニングマンと同じ
"Tomorrow Today"――「明日へ向かう今日」といった
ニュアンスでしょうか、
夢のような未来も、最近の SF にありがちなディストピアも
ただ向こうからやって来るのではない。
今日をどう生きるかで、自分たちの夢に描く未来を
実現することができるのだ、という
とてもポジティブかつ現実的なメッセージです。
以下ご紹介しますが、例によってヒロシによる自由訳ですので
原文を確認されたい方は次のバーニングマンの
公式サイトをご覧下さい。


     *   *   *

明日へ向かう今日


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Courtesy Mike Hampton, The Burning Man Official Site


ーー私はもう自分で変えることのできないものは受け容れていません。私は自分が受け容れられないものを変え続けているのです。
アンジェラ・デイヴィス

2025年のバーニングマンは、未来というものの新しいあり方を想像し、私たちがみんなで集まって行動してそれを実現する、そんな経験へと皆さんを誘うものです。科学の進歩だけでなく、文化交流と芸術の卓越性を称えた前世紀の万国博覧会の熱狂的な精神を受け継ぎ、2025年版のブラックロック・シティは、芸術とイノベーションというバーニング・マンの地球規模の文化を披露する場となるでしょう。それは、私たちがこれから迎える未来への夢を描き、発明し、試作し、最高のアイデアを共有する場となるのです。

未来というものを自分自身に語る物語と考えると、二つの筋書きが多くの人々の想像を占めているように思えます。一つは、テクノロジーに支えられたユートピアというモダニズムのハッピーな寓話、もう一つは、ディストピアとして描かれる崩壊というポストモダンの神話です。前者は、ここのところ急速に信じ難くなって来ています。というのも、それが持続不可能な基盤の上に築かれていることを今や私たちみんなが知ってしまったからです。また、後者についても私たちはその可能性を考えたくはありありません。それはそこでは誰も生き残れない悲劇だからです。

しかし、どんなに不確実であっても、未来は私たちにとって依然として現実のものとして感じられます。それが私たち皆が、遅かれ早かれ生きることになる時間であり、空間であるからです。それはあなたにとってどのような未来でしょうか? 私たちにとっては? 私たち皆にとっては? もし未来の自分に話しかけることができるとしてら、あなたは何と言いますか? そして、その未来の自分からどんな話を聞きたいですか? 今のあなたは未来にあなたにとって、どのような先祖になるのでしょうか?

バーニングマンは今日、単なるイベント以上のものとなっており、またその地球規模の文化は強く健全です。しかし、私たちの存在が世界や日常生活に広がっていくにつれ、私たちは自分たちが世界から隔絶して生きていると考えるような贅沢は最早許されないのです。世界の問題は私たちの問題であり、また私たちの問題は世界の問題でもあるのです。壊れたものすべてを直すことはできないかもしれませんが、より良いものを築くことはできるかもしれません。今こそ未来を取り戻そうではありませんか!

――未来は存在しない。存在するのは今と、過去に起こったことの記憶だけだ。しかし、人間は未来という概念を発明したがゆえに、今日の行動によって未来に影響を与えることができると気づいた唯一の動物なのだ。
デヴィッド・スズキ

ほとんどの生物は、終わりのない現在、あるいはより正確には、処理の遅れによって過去のほんの一瞬の時間を生きていると言っていいでしょう。しかし、更新世のどこかで、より賢い一部の類人猿が時間というものを概念化し、実際には存在しないものを心の中で形造る能力を発達させたのです。未来とはそうしたものの一つで、それは有用でしたが、それほど有用とも言えませんでした。なぜなら、物事というものは殆どの人々にとって、非常に長い期間にわたってほとんど変化しなかったからです。そして数百年前、変化のペースは突然、ゼロから目もくらむほどに加速したのです。電灯! 室内配管! エスプレッソマシン! やがて、ゆっくりとした進歩は、今日私たちが知っている全力疾走へと変わり、未来という概念が再び注目を集めるようになった。

後に万国博覧会と呼ばれるようになる最初のものは、1851年のイギリス万国博覧会でした。この博覧会では、初期のファックス機など、最先端技術が披露されました。20世紀までに、この先端技術を駆使した未来像は西洋文化の神話の一部となり、「黄金時代」SFの空想的な散文に補完され、映画、テレビ番組、テーマパークを通して大衆文化に具現化されました。そしてもちろん、広告もその一つでした。万国博覧会は、遅かれ早かれ誰もが欲しがるであろう新進気鋭の製品のお披露目パーティーでした。振り返ってみると、モダニズムの未来神話は、何よりもまずマーケティングの物語のようでした。それは、セクシーなロボットや空飛ぶ車が登場する魅力的な物語でしたが、しかしなお、終わりのない成長と無限の資源という、持続不可能な基盤の上に築かれていたのです。

――ユートピアへの道の途中で、未来はガス欠になったようだ。
ラリー・ハーヴェイ

「ディストピア」という言葉は何世紀も前から存在し、元々はトマス・モアの夢想的なユートピアに対する皮肉として対比的に造られた言葉です。が、文化的な観点から見ると、ジョージ・オーウェルがその著『1984年』を出版するまでは、それほど大きな話題にはなりませんでした。この作品は、永続的な戦争と監視社会を描いた暗い物語です。こうして、惑星の破滅、社会崩壊、そしてAIによる殺人ロボットといっ​​た、ポストモダンの未来神話が誕生したのです。

永遠の進歩を謳うモダニズムの物語と、不可逆的な破滅を謳うポストモダンの物語、この二つの神話構造の文化的重みを理解することが重要です。先を予見するということは、時と共に次第に深化し、より正確なものになっていくものの、常に欠けたところがある不完全なものです。私たちが心に生み出すあらゆるモデルがそうであるように、先見性とは定義上不完全なものです。そして、怠惰な人間計算機である私たちは、大衆文化から吸収したミームをそこに入力してしまうのです。ちょうど、人生の意味とは猫の動画のことである、と結論づけた有名な AI のように、ディストピア的な考え方に十分曝されて来た私たちは、ゾンビは実在するとどこかで信じ始めているのかもしれません。

完璧だが実現不可能なユートピアと、誰も望まない恐ろしいディストピアという両極端の間に、未来への第三の道、すなわちプロトピアが存在する。作家であり未来学者である(そして長年のバーニングマン参加者でもある)ケビン・ケリーは、着実な進歩に基づく未来、つまり今日よりも良くはなるが完璧ではなく、そして挫折も伴う未来を描写するのにこの言葉を生み出したのです。それは貪欲や絶望に基づくものではなく、ゆっくりと、一歩ずつ、すべての人にとって世界をより良くしていくための努力に基づくものです。言い換えれば、バーニングマンの世界で私たちが奨励し、重視している反復的なアプローチによく似ていると言えます。

――振り返ってみなければ、1%の違いは分からない。でも1%ずつ100年間続ければ。それは大きな違いだ。
ケヴィン・ケリー

バーニングマンはユートピア社会ではないし、そもそもそう意図されたものでもありません。しかし、バーニングマンは影響力のある文化運動であり、社会実験であり、新しい解決策のプロトタイプを作るための他にはない機会となっています。持続可能性ロードマップ10年間の折り返し地点を迎えた今、私たち自身、環境、そして「燃やす」ために必要な資源との間に、より調和のとれた関係を築くにはどうすればよいかを考えるにはちょうどよい時期です。私たちは、プロトピアニズムの精神に基づき、今後数十年にわたり深刻化する気候危機に直面しながらも、人類が生き残り、繁栄するための方法を模索しています。私たちの強みは、私たちの精神、すなわち共同体の力、ポジティブな痕跡を残すことへのコミットメント、そして何よりも「心を開く行動を通して世界を現実のものにする」という参加の原則にあります。

今年のブラックロックシティイベントは、万国博覧会の希望に満ちた精神に再び火を灯すことを目指します。その原動力となるのは、消費主義ではなく、互いに学び合い、より良い未来に向けて共に前進していくという共通の関心です。アーティスト、キャンプ主催者、そしてあらゆる分野の文化貢献者の皆様には、プロトピア的な未来へのビジョンをお持ちいただくようお願いいたします。私たちが直面している課題の多くは地球規模のものですから、世界中のバーニングマン・コミュニティの皆様には、ブラックロック・シティであれ、世界各地での地域活動であれ、この取り組みにご参加いただくようお願いいたします。

昨今、心が折れるような出来事は絶えません。私たちのイベント、私たちの社会、そして地球そのものが、かつてない困難に直面しています。しかし、私たちは行動力に富み、行動力のある集団です。行動を起こさないではいられない、豊かな能力が集まった集団なのです。ですから、未来を想像するとき、あなたはその中でどのような役割を果たすでしょうか? あなたはどのような人物としてそこに現れるのでしょうか? ヒーローとして、それとも犠牲者として? 私たちが想像する未来がどのようなものであれ、それは私たちの方にやって来るものではありません。それは、私たちが自ら出かけて行き、実現させていくものなのです。

     *   *   *

そう、今、 AI の問題とかがやかましく言われる今、
カーボンゼロに向けた取り込みも問題があると言われる今、
科学の進歩がユートピアよりディとピアに向かっているように
見えてしまっている今、
ケヴィンの「プロとピア」という考えは説得力があります。
小さな一歩一歩でも、よりよい世界、
誰もが豊かで幸せに生きていける未来を
僕らは作っていくことができる――思い返せば、
自分が 2007 年に SL を始めたのも、それまで難しかった
世界中の人々と、仲間と繋がっていければ
そんな社会、世界は実現できると感じてのことでした。
Burn2 ではこれまでいろんなテーマがありましたが
僕にとって今回のテーマは最も腹落ちのするものです。
まだライブの日程は決まっていませんが、
このテーマを表現するような楽曲を準備しますので
是非皆さん楽しみにしていて下さい。
よろしくお願いします。

2025年7月27日日曜日

静かなレズデー

今日7月27日はヒロシのレズデーでした。
今から18年前の今日、暇を持て余して SL にサインインしたのが
全ての始まりなのでした。

当時を懐かしみつつ、もしかして Orientation Island とか
以前はコピーが本番の方にも置いてありましたので
今もあるかな? と思って行き先ガイドで探したら
さすがになくなっていましたね。
とは言え、新人向けの SIM の中に Melting Dots が残っていたのは
大変嬉しかったですねぇ。
今もあるんだなぁ、と。
かつてお世話になった方も多いことと思います。

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そして!
懐かしの場所を探していたら、AM Radio さんの
The Far Away を見つけましたよ。
アメリカの昔懐かしい風景ーーこの場所が好きで
昔よく訪れたものでした。
いろいろともの作りの参考にもさせて戴きましたよ。
よくこんな雰囲気のあるもの作れるなぁ、って。

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さて、昔を懐かしむだけじゃなくて、
本来だったらレズデー・ライブをやるべきところなんですが、
このところいろいろありまして、皆さんには申し訳ないことに
今はライブをやる心のゆとりのようなものがないのです。
きっとまた10月には Burn2 やデビュー18周年記念ライブとかは
やるつもりでいますのでそれまで暫くお待ち下さい。

その代わり、と言ってはなんですが、
随分前に作りかけていてそのままになっていた曲に着手しました。
「スノウ・クラッシュ」という曲で、
勿論、メタヴァースの語源ともなったニール・スティーヴンスンの
SF 小説をテーマにした曲です。

SL をやっている人には SF 好きの方も多いと思いますが、
一時こじゃさんと僕とでそれぞれお気に入りの作品に
作曲するようなことをやっていて、
僕は「スノウ・クラッシュ」を選んで、確か SL6B だか SL7B だか
その曲をやったんですが、歌詞が間に合わなかったし
いろいろ中途半端な状態での発表になりました。
ライブに来て下さった方には「雰囲気あるな」とか
言って頂きましたけれども、本人的には全く満足してなくて
いつかやり直そうと思いつつも、やっぱり詞が書けない。
で、この週末に久しぶりに思い出して書き始めたら
何と、はい、漸く詞がまとまりましたよ。
で、レズデーの今日の日曜日、曲の大体がまとまりました。

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とは言え、ノリで作ると大体後で後悔することになるので、
暫く寝せてから完パケする予定です。
皆さんにお聞かせできるのはいつの機会になるか。。。
今日のところはその詞だけお目にかけることに致します。

     *   *   *

Snow Crash

words by Hiroshi Kumaki

You’ll never know how much you really mean to me
Me, I used to think I was a lone wolf to be free
I used to think I could do anything on my own 
Until I met you, until you found another side of me I’d never known

Ooh, you make me understand what I’m really meant to be
Ooh, you make me understand what I got to do, dear
You’ll never know you’ve changed everything about me 
With you by my side, there’s nothing to fear

Now our world is gonna fall apart
With a sword in my hands, with you in my heart
I’ll stand and fight before the time runs out
Before your sight and mind get caught in a whiteout
By the snow crash, snow crash…

<訳詞>

君の存在が僕にとってどんなに意味のあるものかわかりはしないだろう
僕はと言えば、自由の身でいたくて一匹狼を気取っていたものさ
何でも自分一人でどうにかなる、そんな風に思ってた
君に逢うまでは 君が僕も知らない自分を見つけてくれるまではね

そう 君は僕が何のために生まれて来たのか教えてくれたのさ
そう 君は僕が今何をしなければいけないかを教えてくれたのさ
君に出逢ったことで いろんなことが変わってしまったよ
君が側にいてくれるだけで 僕には怖いものなんて何もないのさ

今 世界がバラバラに崩壊しようとしているこの時に
両手に日本刀を握り締め 心に君を感じながら
僕は起ち上がり 闘う 時間切れになる前に
みんなの目や心が真っ白で空虚なものになってしまう前に
スノウ・クラッシュにやられる前に スノウ・クラッシュに

     *   *   *

まぁ、こんな感じで18回目のレズデーを迎えたヒロシです。
今後ともどうぞよろしくお願いします。m(_ _)m

2025年7月6日日曜日

【SL22B】 ヒロシの SL22B ライブ訳詩集~その2

SL22B ライブから早1週間が過ぎました。
翌日にご来場頂いた皆さんへのお礼と
ライブで使った詩の紹介をこの日記でさせて戴きましたが、
その時、一つ書くのを忘れていました。
歌ではなく、僕が朗読した韓愈の「獲麟解」のことです。
今日はそれについて書いておきます。

これは唐代の文人韓愈によるものですが、
僕がこの文章に出会ったのはアルゼンチンの作家
ホルヘ・ルイス・ボルヘスのエッセイの中だった、
というのは前回お話しした通りです。
その「カフカの先駆者たち」という文章、折角ですので、
スペイン語から訳したものをここにお目にかけておきましょう。

   ボルヘス「カフカの先駆者たち」より

かつてカフカの先駆者を調べようと計画したことがある。はじめ私は、彼のことを修辞的な賛美の世界に現れた不死鳥のように、他には類のない、1回きりの特異な存在だと考えていた。しかし、何度も彼を訪ねているうちに、やがて私は様々な時代の様々な文学のテキストに、彼の声や習慣を認めることができると思うに至ったのである。そこで、ここにそのいくつかを時系列で記録しておこうと思う。……(中略)……

2番目のテキストは、たまたま出会った本で見つけたものだが、カフカとの類似性はその形式ではなく、その語り口にある。これは 9 世紀の散文作家・韓愈による寓話で、マルグリエの素晴らしい著書『中国文学論集』(1948 年)に掲載されているものだ。自分が印を付けた、神秘的で静謐な一節はこうだ。

「麒麟は超自然的な存在であり、吉兆をもたらすことは広く認められている。これは、頌歌、年代記、偉人の伝記、そして権威が疑う余地のないその他の文献によって明言されていることだ。村の子供や女性ですら麒麟が吉兆であることは知っている。しかし、この動物は家畜として扱われておらず、見つけるのも容易ではなく、分類も容易ではない。つまり、馬や雄牛、狼や鹿とは違うのだ。そのような状況では、自分の目の前に麒麟がいても、それが何なのか確信を以て知る事はできぬであろう。鬣(たてがみ)のある動物は馬、角のある動物は雄牛であるということはわかるのだが、麒麟がどのような姿をしているのか、我々は知らないのだ。」


ライブでは、このかっこの付いた引用部分を
原語のスペイン語で読み上げたわけです。
いかがでしょう?
確かに、カフカの文章が持つ不条理な響きが
ここには感じられるではありませんか。

そして、曲の後半は、韓愈の原典に当たって、
中国語でもよかったのですが、日本人に馴染みの深い
漢文の訓み下し文として全文を読み上げました。
では、その訓み下し文の全文をどうぞ。

   韓愈「獲麟解」

麟の靈たること、昭昭たり。詩に詠じ、春秋に書し、傳記、百家の書に雑出す。婦人小子と雖も、皆、其の祥たることを知るなり。然れども麟の物たる、家に畜はれず、恆(つね)には天下に有らず。其の形たるや類せず、馬牛、犬豕(けんし)、豺狼(さいろう)、麋鹿の若く然るに非ず。然らば則ち、麟有りと雖も、其の麟たるを知るべからざるなり。角ある者は、吾、其の牛たるを知るなり。鬣(たてがみ)有る者は、吾、其の馬たるを知るなり。犬豕、豺狼、麋(び)鹿(ろく)は、吾、其の犬豕、豺狼、麋鹿たるを知るなり。麟たるや知るべからざるなり。知るべからざれば則ち其の之を不祥と謂ふや亦た宜なり。然りと雖も、麟の出ずるや、必ず聖人位に在る有り。麟、聖人の為に出づるなり。聖人は、必ず麟を知る。麟は之れ果たして不祥たらざるなり。又、曰く、麟の麟たる所以は、德を以てし、形を以てせず。若し麟の出づること聖人を待たざれば、則ち之を不祥と謂ふや亦た宜なりと。


いきなり難しい感じになってしまいますね!w
とまぁ、今回のライブはとっても文学的な内容になったなぁ、と
思い返しているところであります。

2025年6月29日日曜日

【SL22B】 ヒロシの SL22B ライブ訳詩集

さて、今年の僕の SLB ライブは終わったわけですが、
今回のライブの歌ものはシュメール語あり、古ノルド語ありと
まぁ、皆さんには耳慣れない言語に溢れていましたので、
ご参考までに歌っていた内容の日本語訳をお届けします。
どちらかと言うと、僕がこれらの日本語訳に接して
素晴らしい表現の数々だと感銘を受け、
原語に曲を付けたものとなっているわけですが。

それではまず2曲目『リグ・ヴェーダ』から「宇宙開闢の歌」、
全部で7節ある詩から1、2、6、7節に作曲しています。
次の訳は、岩波文庫に入っている辻直四郎さんのものです。

   宇宙開闢の歌

そのとき(太初において)無もなかりき、有もなかりき。
空界もなかりき、その上の天もなかりき。
何ものか発動せし、いずこに、誰かの庇護の下(もと)に。
深くして測るべからざる水は存在せりや。
 
そのとき、死もなかりき、不死もなかりき。
夜と昼との標識(日月・星辰)もなかりき。
かの唯一物(中性の根本原理)は、自力により風なく呼吸せり(生存の徴候)。
これよりほかに何ものも存在せざりき。

誰か正しく知る者ぞ、誰かここに宣言しうる者ぞ。
この創造(現象界の出現)はいずこより生じ、いずこより来たれる。
神々はこの世界の創造より後なり。
しからば誰が創造のいずこより起こりしかを知る者ぞ。
 
この創造はいずこより起こりしや、そは誰によりて実行せられたりや、
あるいはまたしからざりしや——
最高天にありてこの世界を監視する者のみ実にこれを知る。
あるいは彼もまた知らず。


続いては5曲目「人間の創造」。
こちらはちくま学芸文庫に入っている
『シュメール神話集成』からで
杉勇さん、尾崎亨さんの訳になります。

   人間の創造

そなたたちは(さらに)いったい何を変革するのか。
そなたたちはいったい何を創ろうというのか。
偉大な神アヌンナキたちよ、
そなたたちはいったい何を変革しようというのかね。
何を創るのかね。」
そこに居る大神、
運命を定める神々アヌンナキたち、

作曲したのはこの部分ですが、このあと更に

そのうちの二人がエンリルに答えていう
 「『天地の紐」にあるウズムアにおいて
あなた方は二人のラムガ神を殺して、
彼らの血でもって人間を造るのです。
(今まで) 神々が(になってきた)仕事は(今や) 彼ら(人間)の仕事でありますように。 

と続き、アヌンナキと呼ばれた神々を仕事をさせるために
人間を創ったことが描かれています。

続いては6曲目「ユグドラシル」は、
これもちくま文庫の『エッダ・グレティルのサガ』所収の
「巫女の予言」からの抜粋で、松谷健二さんの訳になります。

   巫女の予言

とねりこユグドラシルがそびえるのが、私には見える。かがやく霧につつまれ、天をつく樹が。谷間に降る霧はここに生まれ、常緑の樹はウルドの泉のほとりに立つ。

これはおわかりか、次には何を知りたいか。

初めてこれを読んだ時、
「これはおわかりか、次には何を知りたいか」という
不思議なリフレインがおもしろかったのを覚えています。
今回この不思議な感じを出すのに半音階で表現してみました。
お気づきになった方もいらっしゃると思いますが、
「これはおわかりか」以外の部分は
これもバッハの『平均律』から第24番のフーガを引用しています。

最後に日本代表として『ホツマツタヱ』から「アワの歌」です。
MC でもお伝えしましたが、日本語では「ア」は天を意味し、
「ワ」は大地を意味します。
「ア」に始まり「ワ」で終わるという五十音の一つ一つが
この宇宙、生命のあらゆる現象を表現しており、
「アワの歌」を歌うことで身も心も整うというのが
『ホツマツタヱ』の教えなのです。

   アワの歌

アカハナマ イキヒニミウク
フヌムエケ ヘネメオコホノ

モトロソヨ ヲテレセヱツル
スユンチリ シヰタラサヤワ

アウワ

最後の「アウワ」は『フトマニ』という占いの書に書かれた
「モトアケの図」の中心に書かれた3つの音です。
この3つの音が宇宙の中心を表すわけですが、
これ、何となく「ア・ウ・ム」の3つの音が
同じく宇宙の中心を表す古代インドの思想に通じるものがあると
僕は感じています。

【SL22B】 SL22B ライブ、ありがとうございました!

昨晩のヒロシとしてはとっても久しぶりの SL22B ライブ、
多くのみなさんにお越し頂き、ありがとうございました!

いやぁ、昨晩は久しぶりの SL ライブということもあり、
ストリーミング用の Mac の OS やアプリが変わったこともあり、
曲はいつもより尺の長い 50 分に及ぶこともあり、
なのに、次の時間帯も別のアーティストの方が入っていて
ケツカッチンで終わらなければならないこともあり、
更には、今回トップで前の時間帯に誰もいないのに
新人のスタッフがなかなかストリームを切り替えないこともあり、
メチャメチャなプレッシャーの中でのライブとなりました。

それもあって、今回の MC は曲ごとではなく、
何曲かまとめて短めに話すことにして、
あとは曲と曲の継ぎ目で曲のタイトルだけ喋るとか、
そんな感じのスタイルで進行しました。
で、時計を気にするあまり、あとで気づいたのですが、
MC は殆ど英語で、日本語は殆どなかったですね。
日本のみなさん、ゴメンナサイです。

ライブは、SLB ですので、いつものようにヒロコが歌う
「Happy Birthday Second Life」でスタート、
続いては、宇宙や地球の始まりに関する曲を
これは過去に演奏したことのあるものから
リグ・ヴェーダの「宇宙開闢の歌」、「ビッグバン」、
そして「カンブリア大爆発」の3曲を演奏。
「ビッグバン」は昨年の「四大元素」の時の再演ですが、
大爆発が起こった瞬間、「光あれ!」という声が
古代のヘブライ語で響き渡るようにしました。
また、「カンブリア大爆発」はバッハの『平均律』の
前奏曲第2番に載せていろんな種類の生命が蠢く様子を
表現しているのですが、前回やった時よりも「パポピポ」という
冨田勲さん風のオッサンボイスの発音が明確になるように
調整してみています。
Vocaloid や Synthesizer V で自由に歌声を作れる時代だからこそ
敢えてシンセで声を作るというのが楽しかったりします。

続いては、楔形文字で残されたシュメール文献から
「人間の創造」に作曲したもの、
同じく北欧神話の『エッダ』から「巫女の予言」に作曲したもの、
更に日本の『ホツマツタヱ』に記された「アワの歌」に
作曲した3曲を続けて演奏致しました。
何れもなかなか不思議な音空間になったのではないかと思います。

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             Courtesy by Sin Nagy

そして後半、麒麟と龍という伝説の動物を取り上げました。
MC では英語で喋ったのですが、この2つの伝説的動物について
8世紀唐代の文人・韓愈が書いていて、
日本人にも馴染みの深い『唐宋八大家文読本』ーー最近の
若い方々はあまり触れる機会がないと思いますが、
日本で使われる様々な慣用句はここから出ていたりしますーー
にも入っているのですが、私の場合は何と、アルゼンチンの作家
ホルヘ・ルイス・ボルヘスの散文全集をスペイン語で読んでいて
「カフカの先駆者たち」という文章の中で韓愈の「獲麟解」が
スペイン語で引用されているのを読んで、
改めて原典を読み直したという経緯があります。
なるほどこの中国の古い文章はカフカ的であり、ボルヘス的です。
今回「神話と伝説」というテーマで真っ先に思い出したのが
この文章だったので、今回ボルヘスのスペイン語による引用と
日本語の訓み下し文をナレーションにして作曲していみました。
僕の中での麒麟は、やっぱりキリンビールのラベルにある
あのイメージで、ピョンピョン跳ねるイメージなので
ポーン、ポーンと上昇する音からこの曲は作っていきました。

龍については、ケルパさんの展示「龍の巣」に着想を得て
龍の巣に入っていくイメージを音にしてみましたが、
いかがでしたでしょうか?
最初はもっとテンポのよい踊れる曲で考えていたのですが、
あまりに軽くなりすぎてしまったので、
最終的に重たいサウンドスケープのような感じになりました。
ケルパさんのお気に召したかどうかが不安なところ。^^;

重たいサウンドスケープのあとは、最後の曲としてテンポのよい
「Time to Love (Nest of the Dragon Mix)」で締めました。
これもケルパさんの「龍の巣」に絡んでいることは
皆さんもご存じの通りです。

こうして何とか 55 分でステージを終えることができました。
この模様はしんさんが録画してくれていて
YouTube の Hole Shot TV でまだ暫く観ることができますので
昨日いらっしゃれなかったかも、いらして頂いた方も
是非お楽しみ頂ければと存じます。
URL は下にある通りです。

最後に、改めてご来場頂いたみなさん、
YouTube から応援して下さった皆さん、ありがとうございます。
そしてお忙しい中ステージと照明を担当して下さったケルパさん、
YouTube で中継・録画して下さったしんさん、お疲れ様でした!
またいつかどこかで楽しい時を共に致しましょう。

■Hiroshi Kumaki SL22Bライブ: Myth and Legends Revisited
 ・日時:2025年6月28日(土)23:00~24:00
 ・会場:SL 22B - Astral Athenaeum (Auditorium)
 ・舞台/演出:Kerupa Flow
 ・YouTube 中継/録画:Sin Nagy (Hole Shot Live TV)
  

<セットリスト>

1. Happy Birthday Second Life (w/ヒロコ)
2. 宇宙開闢の歌(w/ヒロコ)
3. ビッグバン(宇宙創成はじめの3分間)
4. カンブリア大爆発(バッハ『平均律クラヴィア曲集』より)
5. 人間の創造(w/ヒロコ)
6. ユグドラシル(w/ヒロコ)
7. アワの歌(w/ヒロコ)
8. 麒麟
9. 龍の巣
10. Time to Love (Nest of the Dragon Mix)

2025年6月28日土曜日

【SL22B】 いよいよ今晩!~23時からヒロシの SL22B ライブです!

とうとう6月28日(土)がやって来ました!
はい、そうです。
今晩23時から SL22B のステージでライブを行います。
今年のテーマ「神話と伝説」に呼応して
「Myths and Legends Revisited」ーー日本語で言えば
「いまひとたびの神話と伝説」とでも申しましょうかーーと題して
宇宙のはじまりから神話的な世界と伝説的な動物を
音による叙事詩として表現する予定です。
ヒロコも歌で出演しますが、今回は何と
古代のシュメール語による「人間の創造」や
古ノルド語による北欧神話の原点『エッダ』も歌われます。
摩訶不思議な音の響きに、ケルパさんのステージと照明が
ビジュアルで絡んで来て他では経験できない時間と空間に
身を委ねて戴くことになると思います。
是非、お友だちとお誘い合わせの上遊びに来て下さい。
この時間はどうしてもインできない、という方のために
しんさんが YouTube で中継してくれますので、
是非こちらもでご参加頂けると嬉しいです。
今晩、23時、会場と YouTube でお待ちしておりますので、
どうぞよろしくお願いします。

■Hiroshi Kumaki SL22Bライブ: Myth and Legends Revisited
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 ・日時:2025年6月28日(土)23:00~24:00
 ・会場:SL 22B - Astral Athenaeum (Auditorium)
 ・舞台/演出:Kerupa Flow
 ・YouTube 中継/録画:Sin Nagy (Hole Shot Live TV)

2025年6月22日日曜日

【SL22B】 ヒロシのライブは今週末6月28日(土)23:00から!

さぁ、というわけで、セカンドライフ22歳の誕生日イベント
SL22B がいよいよ始まりました!
ヒロシのライブは今週末6月28日(土)23:00からです。
本当は22:00くらいからがよかったのだけれど、
今年はアダルトステージ以外は23:00スタートということなので
一番早いのがこの時間になります。
テーマはズバリ「Myths and Legends Revisited」
"Revisited" というのは「再訪」という意味の英語ですが、
ヒロシはこれまでも神話や伝説をテーマにした
ライブをやってきてますからね、
過去にやったものの再演も含む今回のステージに
このタイトルを付けてみました。
今回もケルパさん、しんさんにお手伝い頂くので、
きっと素晴らしいステージになると思います。
そうそう、ポスターもケルパさんの展示会場のものを
使わせて戴きました。
会場にあるハープのオブジェを見て、
北欧やギリシャの神話を思い出したからなのです。
音楽ライブにはぴったりでしょ? 雰囲気もあるし。^^

実は、今回のライブ、申し込んだ時から不安だらけでした。
というのも、これまでストリーミングで使って来た Mac が
いよいよ OS のバージョンアップをしないと
いろいろなことでできなくなってしまうので、
仕方なくバージョンアップをしたのです。
正直、問題なく動いているシステムはバージョンアップしたくない
というのが本音で、というのもいろいろ動かなくなるからです。
これまでストリーミングには NiceCast という
ソフトを使っていたのですが、これが新しい OS では動かない。
そこで同じ会社から出ている Audio Hijack という
何ともおっかない名前のソフトを導入、
YAMAHA のミキサーのドライバも最新のものに入れ替えて
昨日漸くストリーミングのテストを行った次第です。
テストは成功、何とか無事に28日の本番を迎えられそうです。

ヒロシにとっては2009年の SL6B に初参加して以来
18回目となる今年の SL22B、一体どんなステージになりますやら!
是非お友だちとお誘い合わせの上遊びに来て下さい。
会場でお待ちしています!

■Hiroshi Kumaki SL22Bライブ: Myth and Legends Revisited
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 ・日時:2025年6月28日(土)23:00~24:00
 ・会場:SL 22B - Astral Athenaeum (Auditorium)
 ・舞台/演出:Kerupa Flow
 ・YouTube 中継/録画:Sin Nagy (Hole Shot Live TV)

【SL22B】 SL 22歳のお祭りイベント SL22B が開幕しました!

もう皆さんご存じだと思いますが、日本時間では土曜日の未明から
セカンドライフ22歳のお祭りイベント SL22B が開幕しました!
今年は何と、76 というとんでもない数の SIM にわたって
日本時間では7月21日(月・祝)までの1か月間行われます。
ヒロシは今週末6月28日(土)にライブを予定してますので、
会場の下見を兼ねて早速現地を訪れてみました。
SL22B のどこを見ればいいのか迷う方もいらっしゃるでしょうから
ここだけは見ておきたい、という場所をご紹介します。

■Welcome Area

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Welcome Area は謂わば入場ゲートのような場所で、
毎年テーマに沿った趣向が凝らされていて、今年は森のイメージ。
ここに SL22B の情報やら HUD やら、各会場へのテレポーター等
SL22B を楽しむためのものが集まっていて、
Greeter と呼ばれるボランティアの案内係もいますので、
まずはここを訪れることをお勧めします。

■Astral Athenaeum (Auditorium)

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Athenaeum とは難しい単語ですが、アテネの女神神殿のことで、
Astral Athenaeum は「星の神殿」といったところでしょうか。
アテネの女神神殿は教育の場として使われていたようで、
それが元で現代の英語としては「図書館」を意味します。
そう、ここは従来の SLB では Auditorium(講堂)と
呼ばれていた場所に当たり、日本時間の6月24日(火)から5日間
リンデンのキーパーソンが登壇する場でもあります。
ヒロシが6月28日(土)にライブを行うのもこのステージですので
是非チェックしておいて下さい。

■Odin’s Bar & Grill (Adult Stage)

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SLB では先の「講堂」を含めて3つのステージがあるわけですが、
「オーディンのバー&グリル」は北欧神話をイメージした場所で、
ここだけは24時間ぶっ通しで音楽イベントが行われています。
但し、ここは何でもありのアダルト・エリアですので、
子供アバターの方は入場禁止とのことですのでご注意下さい。

■The Royal Keep (Castle Stage)

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そして3つ目の「王家の要塞」と名付けられたお城前のここは
普通のライブステージとなっていて、
ここでも DJ イベントが行われています。
3つのステージのうちアダルトステージ以外の、
ここと講堂とは日本時間で午後11時~午後4時の時間帯しか
ライブや DJ イベントは行われないようです。

■Exhibitor Showcase

SLB の楽しみの一つは世界中のアーティストの作品が楽しめる
展示の数々で、今年は19の SIM に 225 の展示が行われています。
何と言ってもこの数ですのでまだ十分チェックできていませんが、
上の URL にあるリストをざっと見ると
今年はテーマが「神話と伝説」なので、
迷路やら北欧神話のロールプレイングものやらがあるようです。
しかし、リストだけではどんなところかわからない。
そんな時に便利なのがツアーライドで、ぼーっと座ってるだけで
いろんな場所に連れて行ってくれるので、
面白そう! と思ったところで降りて見て回る
というのがお勧めです。
ツアーライドの場所はこちら。

■Pod Tour Station

■Kerupa Flow: "Once Thought to be Lost"

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そんなたくさんある展示の中から、
今日は盟友ケルパさんの展示をご紹介しておきます。
タイトルは「かつて失われたと思われていたもの」
という意味でしょうか?
ケルパさんの展示にはよく「手」のモチーフが現れますが、
地球を中心にして上と下から手が伸びているイメージは
今の世界で起きていること、今世界で最も求められているものを
表現しているように感じました。
その他いろいろ不思議なものが置いてある展示ですので
是非訪れてみて下さい。

■Shop & Hop

SL22B はただ見て回るだけのものではありません。
お祭りには付き物のお買い物も楽しめます。
今年は24の SIM に 480 ものショップが出店しているとのことで、
上のリンクはその一覧です。
是非チェックしてみて下さい。
いつも気になっているお店も出店してるかも?

■Tapestry of Time

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SLB に来たら是非訪れてみてほしいのが
この Tapestry of Time で、嘗ては「タイムカプセル」と
呼ばれていたものになります。
過去の SLB とその年に SL でどんなことがあったのか、
SL の歴史を辿ることができます。
過去のいろいろな年を訪れると、
そうそう、そんなことあったなぁ、と当時の自分たちが経験した
懐かしい思い出が蘇ります。

■Gift Area

お祭りに来たからには何か記念品を持って帰りたい。
そんな願いをかなえてくれるのがギフトエリアです。
今年のギフトエリアは Tapestry of Time の中にあるそうで、
Tapestry of Time を訪れたら是非立ち寄ってみて下さい。

お勧めの場所はざっとこんなところですが、
SL22B を記念して、新しい Last Name が追加になってます。
即ち、

・Myth
・Dragonheart
・Minotauris
・Izanagi
・Eos
・Arcane
・Gaia
・Legendary

だそうで、個人的には「イザナギ」が入っているのが気になります。
新しいアバ作るかな~。w

2025年6月2日月曜日

【SL22B】 ヒロシのステージは6/28(土)23:00 からにけてーい!

ご無沙汰してます、ヒロシです。
前の日記で SL22B に申し込んだことを書きましたが、
運営から連絡があって、僕のライブは6/28(土)23:00~24:00で
決定しましたのでお知らせします!
これも既にお伝えした通り、今回もケルパさんしんさんのお二人に
手伝ってもらいますので、きっとステキな1時間になると思います。

そしてそして!
翌日の日曜日 6/29 の13:00~14:00 はるぅさんが登場します。
本当は2人連続で出演できればよかったのかもですが、
それぞれの事情でそれぞれこの時間に決まった次第です。

SL が生まれて22年、僕ら多くの日本人が SL に参戦して
18年目のこの年に、「神話と伝説」という
いかにも SL に相応しいテーマで行われる SL22B、
今年は一体どんな伝説が生まれるのか、是非カレンダーに印をつけて
当日はお友だちの皆さんとお誘い合わせて遊びに来て下さい。
会場でお待ちしています!

■Hiroshi Kumaki SL22B スペシャルライブ
 ・日時:2025年6月28日(土)23:00~24:00
 ・会場:SL 22B - The Auditorium
 ・舞台/演出:Kerupa Flow
 ・YouTube 中継/録画:Sin Nagy (Hole Shot Live TV)

2025年5月4日日曜日

【イベント】 今年の SL の誕生パーティーは SL22B、6月20日からです!

大変ご無沙汰しています。ヒロシです。
今年に入ってから RL であることに取り組んでいて
気がついたらこの日記も正月に書いて以来ですね。
大変申し訳ございません。m(_ _)m
ちゃんとまだ生きていますし、SL の方も今やってることの
目処が付いたら復帰するつもりですので、
これまで同様よろしくお願いします。

さて、その復帰の第一弾になりそうなのが
今年の SL 22歳の誕生パーティー SL22B です!

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SL の誕生日は 6月23日ですが、今年は 22歳の誕生パーティーを
6月20日(金)から 7月20日(日)の1か月にわたって
「Myths & Legends」即ち、「神話と伝説」をテーマに
SL22B として開催されます。
はい、永い永い冬眠をしていたヒロシもこの時ばかりはと
既にライブ出演の申し込みを済ませましたよ。^^
何と言っても「神話と伝説」と言ったら、
正に僕のためにあるようなテーマじゃないですか。
というわけで、既に制作に取りかかっています。
神様の時代を表現しようと古代ヘブライ語からシュメール語まで
いろいろと古い言葉も飛び出す予定です。
そして、今年もケルパさんやしんさんに手伝ってもらえそうなので
この時しか観ることのできないライブになればと考えています。
是非お楽しみに!

尚、SL22B では出店、出展、ライブに DJ にボランティアまで
まだまだ募集が続いています。
お店を出せる Shop & Hop は 5月11日(日)まで、
その他の展示、出演、ボランティアは 5月19日(月)までです。
詳しくは次の公式ブログを見て、それぞれの申し込みフォームに
飛んで頂ければと思います。


SL 22 歳の誕生日、是非共に盛り立てましょう!
会場でお会いするのを楽しみにしています!

2025年1月4日土曜日

年末の第九コンサートありがとうございました!

すっかり遅くなりましたが、大晦日から元旦にかけて行われた
YMB の第九によるカウントダウンコンサートと
それに続く新年初のコンサートにお越し頂いた皆様、
改めて御礼申し上げます。ありがとうございました。

前にも書きました通り、この日は自分も含めて
メンバーが集まれるか不安だったものの、
当日連絡ついた方々もいて、結構な人数が揃いました。
おお、これは行ける! と意気込んでスタートしたのですが、
何と僕自身がいろいろズッコケました。><

まずは第九の演奏中に指揮者の僕が落ちたこと。
昨年は必ずと言ってよいほど演奏中に落ちる事態がありました。
これで落ち納めか? と思いきや、日付変わって新年の
「蛍の光」でも落っこちちゃいましたね。
う〜む。これは年明けからマズイ。
まぁ、気をつけろというお告げかと前向きに受け取ることにします。
加えて、いつも第九のエンディングのズダダダダン! の
最後のダン! が新年0:00の時報に重なるように
狙って演奏するわけですが、今年は何と30秒くらい遅かった。
毎年1秒〜5秒くらいはズレることがありますが、
今回はズレ過ぎ。
どうも途中で音が止まったところがあるみたいでした。

実は前回の Burn2 ライブの頃から PC を3台使ったライブに
トライしてみているのですが、
ステージに上がっているのが自分だけのライブと
今回のようにステージ上で複数のメンバーがいて
サーバー側と SL 内の両方の音のタイミングを
細かくチェックする必要があるイベントとでは
いろいろ勝手が違うということがわかりました。
流石に PC 3台の面倒を見ながら、
2つのヘッドホンでモニターしながらは厳しかった。><
今回の反省を生かして、次回の YMB のコンサートでは
もうちょっとうまくやってみます。
これが今年の目標の1つではあるかな。^^;

兎にも角にもそんなこんなで第九をズダダダダン! と終わった後、
例によって例のごとく「蛍の光」を演奏、
そのあとは比較的短い、景気のよい曲を3曲演奏して
コンサートを終え、散会しました。
これら一連の様子は邪払さんがライブ中継してくれたものが
YouTube に上がっていますので、
指揮者が消えてもメンバーのみんなが演奏を続けている姿など
お楽しみ頂ければと思います。
邪払さん、どうもありがとうございました!

そしてそう、当日集まってくれたメンバーの皆様お疲れ様でした!
昨年は YMB の活動は殆どできませんでしたが、
今年はもっと何かやっていくようにしましょう。

というわけで、いつも応援して頂いている皆様、
YMB やケルパさんやしんさん他いつもご協力頂いている皆様、
本年もいろいろやらかしたいと考えておりますのんで、
引き続きどうぞよろしくお願いします。

■ベートーヴェン「第九」演奏会&カウントダウンコンサート
・日時:2024年12月31日(火)23:30〜24:15
・会場:YMB ウィンターステージ
・曲目:
    1. ベートーヴェン『交響曲第九番』〜第4楽章
    2. スコットランド民謡『蛍の光』
    3. ヴァーグナー『ローエングリン』〜第3幕への前奏曲
    4. ドビュッシー『夜想曲』〜祭
    5. 外山雄三『管弦のためのラプソディー』〜八木節
・YouTube 中継:Jabara Jannings

2025年1月3日金曜日

あけましておめでとうございます!

挨拶が遅くなりました。
あけましておめでとうございます。

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旧年中は大変お世話になりました。
2024年最後のイベント YMB の第九にお越し頂いた皆様
ありがとうございました。
第九演奏会のレポートはまた改めて書くことにしますが、
ステージを終えた元日の朝、上の年賀状の写真を撮ったあと
新幹線で九州の親の家に移動しました。
そこから先ほどまで、家族みんな揃ってのひとときを
ゆっくりと過ごさせて戴いているところです。

そうこうしているうちに三が日も終わろうとしているのに気づいて
慌てて皆さんにご挨拶というわけです。
昨年は殆どイベント以外ではインできていない状況でしたが
それでもいろいろとお付き合い頂きありがとうございました。
今年はもう少し何か、新しいことをできればと考えています。
本年も引き続きどうぞよろしくお願い申し上げます。