2009年4月21日火曜日

【レビュー】『ル・コルビュジエの勇気ある住宅』

以前、ル・コルビュジェのことを少し書いたけれども、
その彼の建築、そして人生を知るのに
最良の本の一つがこれ。

安藤忠雄『ル・コルビュジエの勇気ある住宅 』(とんぼの本)
090420a.jpg

建築もまたアートであり、芸術について言えば、
どんな専門家が書いていようと、
僕らは無味乾燥な説明など要らない。
僕らが求めるのは、その専門家の、
ある作品なり作家との出会いであり、
その出会いがどれだけその専門家の内面を動かし、
感動させ、自身の仕事に影響を与えたか、
という物語なのだ。

そう考える時、この本は安藤忠雄という
世界的な建築の第一人者と
20世紀の建築の流れを変えた巨人との
出会いの物語なのであり、
安藤さんの感動が熱く伝わって来る本なのだ。
そうでありながら、ル・コルビュジェという人の
生涯も作品も押さえるべきところは全て押さえられ、
そして何よりカラー写真が多いのがいい。

読み終わる頃にはきっとル・コルビュジェの建築の魅力に
囚われていることだろうと思う。
そして、建築の本質を、豊かな生活を実現する
機能の追求に見た彼の精神は
きっと僕らがSLで新しい建築を創っていく時の
参考になるだろうと思うのだ。

No response to “【レビュー】『ル・コルビュジエの勇気ある住宅』”

Leave a Reply