2009年6月27日土曜日

やっぱり語らずにはいられないね

マイケルの死は、やっぱりショックだね。
早すぎる。50だって。

昨晩は、ファラ・フォーセットの訃報に接して驚いたばかりだったのに。
僕は、ファラのことは、「チャーリーズ・エンジェルズ」でくらいしか
知らない。
寧ろ、子供の頃大好きだった「600万ドルの男」
(または「サイボーグ危機一髪」)の主人公、スティーブ・オースティン役の
リー・メジャースの奥さんだ、という関心がメインだった。
へぇー、この人がサイボーグの奥さんなんだ、って。w
そんな子供の頃のことを思い出しながらのファラの訃報だったが。。。

マイケルは、やっぱり、違う。
実は、僕が洋楽にのめり込んでいくのは、
子供の時、セサミ・ストリートで見た
スティーヴィー・ワンダーの「迷信」のセッションなんだけれども、
あれを見た時と同じような強烈な印象を与えてくれたのが
例の「スリラー」のアルバムでした。
歌を書き始めていた僕に、とてつもないインパクトを与えてくれましたね。
あのリズム、あのベースライン、あの歌詞、
どれをとっても、今の僕にメチャメチャ影響を与えてくれてます。そう。
こういうのをかっこいいって言うんだよね、っていうのを
そのまま表現してくれた人。。。

だからかな。
さっきCNNの番組で、マイケルは人種も世代も越えたって
盛り上がってたけど、
まず、そう、世代は、そうだね。
若い頃、リアルタイムで体験した僕らもそうだし、
きょう日の若い世代の人たちだってマイケル知らない人はいない。
僕はよくまおさんのパーティーでマイケルをリクエストするけど、
それは、やっぱりみんなで盛り上がれるからなんだよね。
年齢(とし)とか、世代とか関係なくなっちゃう。
これってすごいことだよね。

人種を越えたっていうのは、
CNNの黒人アナが興奮してたけど、
さあ、どうかな。
僕は、実は、マイケルを最初に売り出した、
ニューヨークの某音楽事務所のプロデューサーと関係があって、
彼は本当に参ってた。
曰く、アメリカの音楽業界はかなり厳しい人種差別があって、
黒人プロデューサーはなかなか仕事をさせてもらえないように
なっているのだと。
それで彼は仲間の黒人プロデューサーたちと訴訟を起こしたんだけど、
今のところ敗訴が続いている。。。

マイケルを売り出したのは彼なんだけど、
マイケルが売れるとわかった瞬間、
彼は「白人」アーティストの扱いになったってわけ。
つまり、マイケルのプロモートをできるのは白人の事務所で、
黒人の事務所では扱えなくなってしまった。。。
アメリカではこうしたことが繰り返されてるらしい。。。

きっとね、マイケルもそのことで悩んだと思うんだよね。
あれだけの感性の人だもん。
自分に純粋に生きたかったはず。
だけど、ショービズってそんな簡単にはいかない。
だからこそ、純粋な存在としての子供たちに賭けたかったんじゃないかな。
だけど、それもゴシップネタにされてしまう。。。

CNNでは、複雑な、矛盾したキャラだ、と言ってたけど、
僕はそうは思わない。
純粋に、自分自身であり続けようとすれば、
そうならざるを得ないんじゃないかな。
そして、結局、僕らがマイケルかっこいいと思うのは、彼が、
僕らにはなかなかできない、その自分自身であり続けるということ、
それを貫いているからじゃないかな。
誰から何と言われようと、法廷で訴えられようと、
自分はこうなんだ、こう生きるんだ、って。

若くして亡くなったマイケルに報いること、
それは、勿論彼の残した音楽遺産を大切にし、
伝えていくことはそうなんだけど、
彼が体現しようとしていた純粋な生き方を受け継ぐこと
本当はそれが彼への最大の供養になるのかもと思うのです。
同じミュージシャンとして、自分もそうあり続けたいと思います。

マイケル、ほんとにありがとう。
そして、お疲れ様。
あなたの歌も生き方も、
きっと、ずっとずっと歌い継がれ、語り継いでいくよ。

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